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INTERVIEW

トップインタビューニューロティカ×ギターウルフ - 新宿ロフト出演回数最多バンドによる渾身企画第3弾は、アツシいわく"世紀の頂上対決"!

新宿ロフト出演回数最多バンドによる渾身企画第3弾は、アツシいわく“世紀の頂上対決”!

2023.03.03

昔のことはすぐ思い出せるのに昨日のことは出てこない

──セイジさんはここぞ一発気合いを入れたいときに石井聰亙(現・石井岳龍)監督の『狂い咲きサンダーロード』を観るという有名な話がありますが、あっちゃんは同じく石井監督の『シャッフル』がフェイバリットなんですよね。

アツシ:『シャッフル』という石井監督の初期の作品を高校の頃に観て感激して、学園祭に呼ばれたときに組んだバンドに“シャッフル”という名前を付けたんです。そのことを石井監督にお会いしたときに伝えられたのは嬉しかったですね。

セイジ:石井監督には何度か会っているけど、「『狂い咲きサンダーロード』みたいに強烈な作品をまた撮ってください!」と失礼なことを言ってしまったことがある(笑)。

アツシ:『逆噴射家族』はぶっ飛んでましたけどね。

セイジ:そうだね。あれは素晴らしかった。漫画の話に戻るけど、やっぱり昭和の線がぶっとい漫画のほうが俺は好きかな。もちろん今の漫画にもアイディアやストーリーが素晴らしいものがいっぱいあるけど、自分の好みとしてはね。昭和の漫画家は戦争を体験していて、戦後のどん底にあった日本から這い上がろうとするエネルギーがあの太い線に凝縮していた気がする。生き抜く力みたいなものが感じられたよね。『巨人の星』とかまさにそんな感じでしょう? 一球投げるのに30分くらいかかるみたいなさ(笑)。

アツシ:同世代として凄くよく分かります。今の話を聞きながら、今度の『Big Wednesday』で唄う曲を決めました。梶原一騎先生の世界をイメージして歌詞を書いた曲がいくつかあるので、それをやります。『巨人の星』で野球に集中していたはずの星飛雄馬がゴーゴーバーで遊ぶようになって、明子姉ちゃんがそれを止められなかったと。それで「今は孤独で闘う時期だと思うの…みんなが青春を! みんなが青春を!」と涙ながらに言い出すシーンがあるんですよ。そのイメージで「二十歳過ぎの青春はタチ悪い」という曲を作ったことがありまして(笑)。それと「青春山脈」という曲もやらせていただきます。

──三つ子の魂百までと言うか、お二人とも思春期に吸収したカルチャーが血肉化しているのが窺えますね。

セイジ:そうやって影響を受けたものが作る曲の基本にはなってるよね。

アツシ:そうですね。僕は手塚治虫先生の漫画も好きですけど、手塚先生が梶原一騎先生の作品を見て、アシスタントに「こんな作品が面白いと思うか?」と聞いたっていう話が好きです。

セイジ:手塚治虫は他の漫画家への嫉妬が凄かったって聞くしね。でもそれくらいの執念があるからこそ死ぬ直前まで物凄い量の漫画を描き続けることができたんだと思う。『海のトリトン』なんて新聞に連載されていたんだから凄いよ。毎日毎日、ある程度のレベルの傑作を新聞で発表しなくちゃいけないわけでしょ? 俺たちで言えば毎日ある程度のレベルの曲を書かなきゃいけないわけだから、漫画家は凄いね。

──昭和世代はプロ野球も大好きだと思いますが、応援している球団は?

セイジ:俺は阪神。あっちゃんは野球をやってたんだよね?

アツシ:はい。僕はベイスターズ一筋です。

セイジ:でも今はプロ野球にそれほど関心がなくなっちゃったかな。掛布(雅之)の時代から大好きだったんだけど。ちょうど俺が22のときに阪神が日本一になってさ。

アツシ:ああ、バース、掛布、岡田(彰布)のバックスクリーン3連発の年(1985年)だ。ウチは東京なので両親も巨人が好きだったんですけど、僕はへそ曲がりだったので当時の大洋ホエールズが好きだったんです。当時の大洋は10点取っても17点取られて負けるようなチームで、これは俺が応援するしかないだろう! と思って(笑)。

セイジ:田代(富雄)とかの時代だよね。

アツシ:そうです。松原(誠)、(ジョン・)シピン、(クリート・)ボイヤー、平松(政次)がいた頃。

セイジ:昔の話ばっかりしてるね(笑)。

アツシ:昔のことはすぐ思い出せるのに、昨日のことは出てこない(笑)。

Photo by Monkee Music Media.jpg

──最初に買ったレコードは何ですか。

セイジ:俺は「恋する夏の日」とか、天地真理のシングルじゃなかったかな。小学生のとき。

アツシ:僕は最初はアニメの主題歌だったと思うんですけど、初めて買った歌謡曲のレコードは郷ひろみの「愛への出発(スタート)」だったと思います。

セイジ:最初は天地真理だったけど、今思えばあれがロックの目覚めだったかもしれないと思い返すのは西城秀樹だね。

アツシ:ああ、上半身裸で鎖を付けたアルバム(『エキサイティング秀樹 - ちぎれた愛 / 情熱の嵐』)とかありましたよね(笑)。

セイジ:10代の秀樹の格好良さは半端じゃなかった。「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」の頃はもうその面影はないけど、10代の秀樹は本当に凄かった。エルヴィス(・プレスリー)のカバーもよくやってたし、アクションのキレとかすべてが完璧。当時の秀樹がいま世界へ飛び出したら凄いことになりそうな気がする。

──よく見ていたテレビ番組は?

セイジ:緒形拳が出てた『必殺仕掛人』かな。

アツシ:テレビは何でも見てましたけど、音楽的な影響を受けたのは『ぎんざNOW!』ですね。あの番組でキャロルや丸山圭子といった歌謡曲じゃないジャンルを知れたので。

セイジ:やっぱり東京の人だね。東京の人はよく『ぎんざNOW!』を見ていたって言うよね。

アツシ:番組自体もぶっ飛んでて、凄く面白かったですね。夕方5時からの放送で、ゴールデンタイムに出るような有名人は出ないんですよ。見たことない、聞いたことない歌や話を知ることができて楽しかった。

セイジ:ランナウェイズも出てたんだよね。

アツシ:出てましたね。ARBやクールスも、僕は見てないけど出てたみたいです。

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LIVE INFOライブ情報

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新宿LOFT × ニューロティカ PRESENTS 10ヶ月連続企画『Big Wednesday』vol.3
出演:ニューロティカ × ギターウルフ
2023年3月8日(水)新宿LOFT
OPEN 18:45 / START 19:30 
前売¥5500 / 当日¥未定(共にDRINK代別¥600)
チケット購入はこちら
 
新宿LOFT × ニューロティカ PRESENTS 10ヶ月連続企画『Big Wednesday』vol.4
出演:ニューロティカ × JUN SKY WALKER(S)
2023年4月12日(水)新宿LOFT
OPEN 18:45 / START 19:30 
前売¥5500 / 当日¥未定(共にDRINK代別¥600)
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