他のアーティストの印象に残っている曲や歌詞
——他のアーティストさんの印象に残っている曲や歌詞はありますか?
有紀:そうですね、やっぱり対バンとかすると、他のバンドさんの特にボーカルさんは見ちゃうし、聴いちゃうことはありますけどね。歌詞どうこうを摘み出すよりは、同じ言葉でも歌う人によってこんなに響きが違うのかみたいなのを思うことはありますけど。ありきたりが結構大事だったりする時があるじゃないですか。世の中のニーズもそうなのかもしれないですけど。「愛してる」っていうフレーズとかって、よく聴くじゃないですか。でも人によって全然響きとか、重たさが違ったりとか…。みたいなことは思いますけどね。あんまりそこまで、人様の作品をグッと掘り下げて分析したりとか聴き込んだりしたことがないんですよね。
——例えば小さい頃にテレビに出ていたアーティストさんのJ-POPの曲とかで、印象に残っている歌詞や曲とかはありますか?
景夕:俺は、それだったら1つありますね。小中学生の頃に聴いていた久保田利伸さんの曲で『ライムシャワーにうたれて』っていう歌詞があって、“シャワー”は分かるんですけど、“ライム”の意味が分からなくて。「ライムシャワーって何だろう?」って、疑問には思ってたけど解決しないまま年数が過ぎてて。ずっとお酒とかに入れる“ライム”だと思ってたんですけど、実際は、言葉とか思いとかの方の意味の“ライム”ですよね?
有紀:韻を踏むとかの“ライム”ですよね。
景夕:多分そっちですよね。その時は果実の方の“ライム”を思い浮かべてて、「えっ、ライムシャワーにうたれるってどういうこと?」って、またそこで疑問に思って。っていう印象に深い曲がありましたね。
KraのMG:その曲の歌詞、多分“TIMEシャワー”じゃない?
景夕:えっ、“TIMEシャワー”? 今この時まで“ライム”だと思ってた!(笑)
一同:(笑)
有紀:一旦その曲からは卒業しましょう(笑)。
——でも今一歩前進しましたね(笑)。
景夕:今日、一歩前進しました(笑)。
——有紀さんは幼少期とかに印象に残った曲とかはありますか?
有紀:僕は全然音楽に興味がなくて、呼ばれて誘われるがままにバンドを始めただけだから、音楽が身近にある生活って根付いてないんですよね。今だに家で音楽を聴く機器すら持っていないもので…。
——テレビを見たりはしますか?
有紀:ほぼ見ないですね。
景夕:俺もあんまり見ないですね。
——私が知っている範囲ですが、音楽をやられている方でテレビを見る方ってあんまりいないように感じるんですけど。
有紀:そうですね、あんまりがっつりとテレビの話題ばかりの人っていないかもしれないですね。
景夕:アニメとかゲームはいますけどね。
——景夕さんはアニメやゲームが趣味ですよね。
景夕:そうですね。
有紀:へー、そうなんですね。
——有紀さんは何か趣味はありますか?
有紀:僕は、地味ですけど、熱帯魚が好きなんです(笑)。
——家で育ててるんですか?
有紀:そうなんです。
景夕:大きいのとかを飼ったりしているんですか?
有紀:小さいのばかりが好きで。熱帯魚とメダカがすごい好きなんです。繁殖して、家の中はメダカだらけです(笑)。
——いつから飼ってるんですか?
有紀:小さい頃からです。ずっと飼ってますね。
景夕::今まで、そういう方と知り合いになったことがなかったんですよ。
有紀:あっ、そうなんですね。それこそ大志も好きですよね。
景夕:そうですね。大志は虫取りとかザリガニとかいろいろと取りに行ったりしてましたね(笑)。
有紀:ザリガニは昔よく大志と一緒に取りに行きましたよ。
景夕:あっ、マジっすか! 炎天下の中、俺も行った覚えがありますね。でもその時はあんまり取れなかったんですよ。あいつと取りに行ってる時に目的のものが取れたことがなくて。あいつの地元に俺が住んでいて、近かったのもあって、よく遊んでたんですけど。ある日の夜中、家に大志が遊びに来ていた時に、「こーちゃん(景夕)さ、今からカブトムシを取りに行こうよ。ここから10〜15分の所に森があるから、そこに行こう」って言って、懐中電灯を持って行ったんですね。で、探してたら、「あっ、いたいた!」って。すごい黒いのが集まってるんですよ。「うわっ、すごいいんじゃん!」って言って、よーく見てたら、「あれ、ゴキブリじゃね?」って(笑)。
有紀:うわっ! しんどっ!!(笑)
景夕:(笑)そういう思い出しかないですね。
有紀:すごいなぁ(笑)。埼玉の方なんですね。
景夕:そうです。出身は静岡なんですけど、大学で埼玉岡に引っ越してきて、そこからバンドをやって数年間ずっといたので、それで大志とも仲良くなって。
有紀:あっ、それでなんですね。
ボーカルとしてのケア
景夕:俺はまだバンドを始める前の高校生で静岡にいた時からRaphaelを聴いていたんですね。その時は友達の中でもインディーズ系が流行っていて、いろんなバンドを聴いてる中でRaphael好きが結構多かったんですよ。みんながダントツに言うのが、「ここのバンドのボーカルがすごい歌が上手いから、聴いてみな」って。最初の入り口がそれだったんですよ。なのでボーカルとして、どういうことに気を付けているかとかを聞いてみたいです。
有紀:わっ、嬉しいなあ〜。そうですね、僕は今年の2月、3月辺りに生まれて初めてポリープになって、病院に行ったら、歌唱が原因じゃないって言われたんですね。ストレスだねって言われて。せっかく日頃ケアしてるのにこれじゃ意味ないじゃんって思って(笑)。結局は対人ストレスで「人としゃべりたくないポイント」みたいなのが、だいぶ満了に達したらしく、それで喉にポッとできてるよって言われて。だから全くしゃべれないのに歌えたんですよ。歌えるけど、裏声の一部がなぜか出ないとか、母音で言うと“あいうえお”の“あ”だけの特定の音だけなぜか出ないとかっていうような不自由はあったんですけど。僕は基本、特に練習もしたことないですし、例えば本番前に必ず吸入をとか、この漢方を飲んでとかっていうのも、最近は特になくて。かなり意識して実践していた時期もあったんですけど、あまり大きな効果が実感できないなって思って。本番前には楽屋の電気を消してアロマキャンドルだけ点けて〜とか、本番前に必ずこれを食べる〜とかっていうのも試したんですけど、結局はそれが手に入らない状況や環境になったらパフォーマンスが発揮できないのか? って思うと、これも僕には合わないなって。一応いろいろと全部試したんですけど、全部要らないなっていう結論に至りまして(笑)。声量を付けるために毎日腹筋してる〜っていう方もいるけれども、あんまり根拠がないなって思うと、何もしないが一番かなって。
景夕:今日、すごくいいことを聞けました! これで俺は、胸を張って何もしないでいいなって。ポーズ的にちょっとやったりはしてたんですけど。
一同:(笑)