2016年3月6日、事件が起きた。東野幸治が「綺麗に散るのが仕事ですよ」と言ったように、「R-1ぐらんぷり2016」におけるハリウッドザコシショウの優勝は、多くの人にとって「やっと時代が追いついたのか」と思わせるような出来事であった。長らく「アングラならナンバーワン」だったザコシショウのクレイジーな芸風が、ついに日本一の栄冠を勝ち取ったのだ。
そんなクレイジーなザコシショウが「クレイジー」と認めた芸人であり、盟友であるレイザーラモンRG、ハブサービスとともに出演する日本一クレイジーなイベントが4月13日(水)に開催されることになった。
その名も「東京クレイジーサミット」。今回はザコシショウR-1優勝の衝撃からまだ間もない3月某日に行われた、クレイジーな座談会の様子をお送りする。
[interview:石崎典夫 構成:マツマル(LOFT/PLUS ONE)]
空間が歪む!芸人が憧れる芸人、ハリウッドザコシショウ
—ザコシさん、ちょっと遅れるみたいです。R-1優勝直後でスケジュールが詰まってるみたいで。
RG:めっちゃテレビに呼ばれてるみたいですね。
ハブ:芸人からも好かれてますからね。引っ張りだこでしょ。
—そんなザコシさんとRGさん、ハブさんによる『クレイジーサミット』。今回は約2年ぶりの開催ですね。
RG:毎回、集客数が30人くらいですよね?(プラスワンのキャパは約150人)「お客さん来ないし、いい加減やめませんか」って石崎店長から言われる頃かなと思ってたんですけど、まさかそんな場所からR-1のチャンプが出るとは…。
—今回はさすがに売れると思うんですけどね。ところで、お二人にとってザコシさんはどんな存在なんでしょうか。
RG:ザコシさんには昔から憧れがありましたね。たとえばテレビで芸人が「ひとネタ見せる」みたいなコーナーの時は、必ずザコシさんが最後に爆笑をかっさらっていくっていう。やってるネタはマネキンにラリアットして、ただ「Wow!Wow!Wow!」って吠えるだけ…っていうやつなんですけど(笑)。
ハブ:やってること自体はあんまり変わらないんですよね。ザコシさんがR-1優勝したあと、Yahoo! ニュースを見ていたら、「GMENS(※1)が解散してから一人でネタができなくなって、足が震えてセリフも出てこなくなった」っていう内容の記事があったんですけど、あの人のネタでマトモなセリフがあるのなんて、そんなにないから「ウソつくなよ!」って思いましたね(笑)。
RG:まあ、俺らの知らない繊細な部分があるのかもしれないですけど。でもそんなザコシさんが、吉本からナベプロに移って好き勝手やってる後ろ姿を見て、ロッチとかアンガールズが「何やってもいいんだ」って勇気づけられたらしくて。ある意味、若手をたくさん育ててきた人なんじゃないでしょうか。
ハブ:吉本だと、ケンコバさんとかバッファローさんとかにイジられてるイメージのザコシさんなんですけど、いま所属してるSMAだと、若手から神様みたいな扱いされてますからね。
—R-1獲ったあともすごい反響でしたよね。
RG:芸人だけじゃなくて綺麗なモデルさんまで腹抱えて笑ってるの見ましたけど、いつも空間を歪ますぐらい笑わせてくれますからね。
ハブ:みんな「何が面白いかわからない」って言うけど、一緒にやってる僕らも何が面白いのかわかってないですから(笑)。
大ケガ必至!キ○ガイのチャンピオンカーニバル!!
(ザコシ、ようやく到着)
ザコシ:すいません遅くなりました!
RG:おー! 優勝、おめでとうございます!
ザコシ:ありがとうございます。
RG:まさか歌舞伎町にテンガロンハットをかぶってくるとは(笑)。
ザコシ:いやかぶるでしょ。いつもかぶってるから。
—R-1優勝してから、やっぱり周りから絡まれたりしますか?
ザコシ:まあ多少は増えましたね。いきなり「コシショウ!」とか呼ばれたりします。「コシショウ」って誰だよ(笑)。
ーこれまでずっと予選敗退で、いきなり優勝するなんて夢にも思わなかったのですが…。今年、今までと何か変えたところはあるんですか?
ザコシ:別に何も。強いて言うなら、パンツの色を白から黒に変えたことぐらいですね。
—う〜ん、なるほど。ストロングスタイルということですかね…。で、今日は『クレイジーサミット』を振り返りつつ、お二人からザコシさんのことをいろいろと伺っていました。
ザコシ:そうですか。地獄だったでしょ(笑)。
ハブ:ザコシさんのこと20回くらいキ○ガイって言っちゃった気がします(笑)。
—『クレイジーサミット』の第1回目、何やったか覚えてますか?
ザコシ:なんだろう。エンドレス椅子取りゲームでしたっけ?
—椅子取りは2回目ですね。
ザコシ:あ、2回目か。椅子にペディグリー(※2)して前歯が欠けそうになったっけ(笑)。
—地獄ですね(笑)。1回目はエンドレスで三沢光晴の入場シーンを約20分やり続ける、ってやつですね。その時はハブさんが足の指を骨折するという…。
ハブ:毎回、誰かがケガしてる(笑)。
—3回目はステージを3つ作って、3人がそれぞれ同時に持ちネタをやるっていう、フェス形式のやつをやりましたね。
ザコシ:地獄だろ。それの何が面白いんだよ(笑)。
—この回からザコシさんの映像コーナーが始まりましたね。
ザコシ:それは今回もやりましょう。前回は何やったっけ?
RG:東○予備校ハイスクールとかやってましたね。
ハブ:あと「ションベン〜がお好きでしょ♪」ってやつとか。
ザコシ:ホントひでえな(笑)。新作もメッチャあるから期待して。「くそざんまい」(※3)とか。
ハブ:RG:くそざんまい(笑)。
ザコシ:(携帯で画像を見せて)これね。
RG:すごい。フォントが忠実だ(笑)。