渋公でのそれぞれのハプニング
——当日、何かハプニングとかってあったりしましたか?
タイゾ:個人的なことなんですけど、会場に歩いて行ったんですけど、道を間違えてO-EASTの方に行っちゃったんですよ(笑)。で、30〜40分渋谷を歩き回ってやっと着いたんですけど、汗でびしゃびしゃになっちゃって。メイク前に1回顔をばしゃって洗って、ライブ前に一試合終えた感じで逆に良かったですね。
——(笑)力が抜けて?
タイゾ:そうですね、いい意味で(笑)。
靖乃:時間になってもけーへんなって。
タイゾ:こりゃ、間に合わねーって思いました(笑)。
景夕:あっ、結良さんが言ってた、撮影しようとしたら止められたってやつは?
結良:そうそう。外でアー写の撮影をしてたんですよ。渋公を出て15mぐらい行った所に盲目者用の黄色の点字プレートがあったんですけど、それより向こう側は渋谷区役所の管轄で、手前が渋谷公会堂の管轄らしいんですね。で、最初に僕から撮影が始まって、僕とカメラマンとマネージャーの3人でいたんですけど、最初にいた警備員に、「ここからこっちなら撮ってもいいですよ。ただ区役所は映さないで下さいね」って言われてて。いざ撮影を始めようとしたら別の警備員が来て「駄目だよ、ここで撮っちゃ」っていきなり言い始めて。そしたらマネージャーが「さっきの警備員さんに、ここからこっちなら撮ってもいいって言われたから俺たち撮影してるんだけど、何であんたの権限でそんなこと言われなきゃいけないの。じゃあ、さっきの奴を連れて来い」って、もう凄い剣幕で怒ったらビビっちゃって。
結良:そうなんですよ。でも、他の場所で撮った写真の方がいいものだったから、結局その場所で撮ったのは使われなかったんですけど(笑)。あと、花が多かったですね。基本は、来れない人が花を送ってくれるじゃないですか。花を送ってくれることによって入り口の見た目が凄い良くなって、僕らの面子やら何やらっていうものを立たせてくれてるんで、本当有難いですよね。
景夕:全然ハプニングでもなんでもないじゃない(笑)。
結良:ハプニングはね、“こころは三河”っていう人と“ヤガミ・トール”さん(BUCK-TICKのDr)と“PENICILLIN”さんのがあったのがビックリしましたね。
——“こころは三河”ってどなたですか?
景夕:テキーラ東京の演劇舞台のチームでバンドを組んで、そのバンド名です。
靖乃:パチンコ屋の開店の時みたいなでっかい花輪を表に出してて、「売名行為だな」って俺らがこきおろしたって言うね(笑)。
結良:ああいうのは、嬉しいハプニングですよね。あと、CO2(特攻)があると思わなかったので、あれがあったのがちょっと嬉しかったですね。
景夕:あー、そのCO2で俺は客席が全く見えなくなって、それでちょっとテンパったのはありましたね。
——テンパリが更に?(笑)
景夕:更に(笑)。「ヤッベー、見えねー」って。「見えねーってことは、客からも見えてないのかな」って思って、なるべく聞こえる範囲で前に行こうとしたりとか。そういうテンパリはありましたけど。
——リハで試さなかったんですか?
景夕:いや、量が違ったんですよ!
——過激に?(笑)
景夕:過激に! 本番のスタッフのテンションでバッて(笑)。ステージ的にはないかな、ハプニングは。
結良:トラブルもなかったしね。大体何かしらはあるんですけどね。音が出なくなっちゃうとか、転ぶとか、線が抜けたりとか、それが渋公では全くなかったですね。
景夕:気付いたらタイゾが床に転がってたっていうのがありましたね。
タイゾ:う〜ん、何の曲だったっけ?
景夕:何か忘れたけど「すっげー、転がってる!」って思って(笑)。
タイゾ:ちょっと覚えてないです(笑)。ライブ中は基本的にあんま考えてないんで。それって自分の中で結構大事で、例えばライブ中に、今日は終わった後に握手会があるんだな〜とかそういうことを考えてると、自分的に駄目なんですよ。集中できてない。だから渋公の日はほんとに集中もできてたし、覚えてないってことは、俺の中ではいいライブだった時が多いですね。
靖乃:俺は個人的に頭をまっピンクに染めたのがもの凄い久々で、1部が終わって楽屋に戻って鏡の前に座ったら、落ちて来たヘア・マニュキュアで顔が真っ赤になってて、「あー、そういえばこうだったなー!」って(笑)。
タイゾ:あれ、凄かったよね。1部終わってのってぃ(靖乃)の顔を見たら真っ赤だから「えっ!?」って思って。鼻血でも出たのかなって(笑)。
靖乃:気合いが入り過ぎてて(笑)。一発勝負だったから。そこまで全然違う色にしてて、あの日にフォーカスしてあそこでドンッってピンクにするんだって、気合い入れて色を入れ過ぎたんだよね。自分自身でもよく知ってるはずなのに「あっ、こんなに付くんだっけ!?」って。「そーいや、こうやった」っていうのを本番中に気付くっていうね(笑)。ハプニング的なもんはそんなもんかな。あとは景夕じゃないけど、自分の中で気持ちをグッと高め過ぎたのか、あとは先輩方が観に来て下さってるのが頭をよぎったりして、ライブの全体を通してもだけど、特に前半の入りとかは固かったかなって思います。
靖乃:あれはね、勝手知ったるものなんで。あそこはオン・ステージなんで大丈夫なんですけど、1曲目のカウントを入れるのとかは、俺が外したらそこでって。特に収録も入ってるし。スピッツの﨑山さんとかも観に来て下さってたんですけど、「ライブの入りの時に音が全然出てなかったよ」ってライブ後に話があったんですけど、後から聞いた話で、結構お客さんに吸われたのかリハとはだいぶ音像が変わってたみたいで、観に来てくれてるゲストの先輩方がマネージャーに伝えてEQ(イコライザー)をいじってくれるっていうね。ありがてーなって(笑)。スネアが抜けてない、キックが抜けてないって言って、ぐいぐいリクエストしてくれたみたいで、3曲目ぐらいには変わってたみたいなんですけど。
——じゃあ、ライブDVDが出た時には、そこもチェックですかね?
靖乃:DVDはね、綺麗にしてある(笑)。ライブが終わった後に「いやー、音が良くなって良かったよ」って言ってくれて、さっきの話じゃないけど、観に来てくれてる先輩方も一緒に作ってくれてる感が有難いなって。