流血? ギミックは要らないよ
──結果として、大地さんが抜けたことが活動停止の遠因だったと言えそうですね。
ZERO:うん。あと、名越君がスタジオに来ないようになったりして(笑)。で、99年9月20日のシェルターが最後のライブ。ドラムは名越君にやってもらうことにして。その後に「かえせ太陽を」をレコーディングして、香ちゃんが辞めることになって、名越君にそれを伝えて…その時に、ちょっとホッとしたところもあったんだよ。その瞬間はね。まだバンドをやれるとは思ってたんだけど、しばらくして名越君んちに電話したら、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」って音声が流れてさ(笑)。そこで初めて「あれ!? これは終わっちゃったのか?」って思って、それから3年間はずっと昼夜が逆転した暗い毎日を送ってた。もう死ぬしかないかなっていうくらいの暗黒時代だったね。
──名越さんがリハに行かなかったり、急に連絡先を変えたりしたのは、コーパスに煮詰まりを感じていたからですか。
名越:もともと引きこもりがちな性格だからね(笑)。基本的にあまり人と連絡を取らないし、流れのままにどこかへ行っちゃう感じだから。
ZERO:名越君は、またコーパスをやると思ってた?
名越:いつかやると思ってたよ。
──大地さんは?
大地:俺は正直、またやれるとは思わなかったですね。自分はひどい辞め方をしたし、ZERO君と連絡も取れなかったし。でも、きっかけはどうであれ、またやるって聞いたらやっぱりやりたくなるものなんですよね。まず何より、ZERO君が表に出てきたのがびっくりなんですよ。それまでの潜伏期間があまりに長かったから(笑)。
ZERO:随分と長く潜ってたよ。仕事先で身元がバレたら辞める覚悟だったし。そんな時期に知り合いのライブに行って挨拶できるたまじゃないしさ。だから闇に潜むしかなかったの。いつかまたバンドをやろうとは思ってたけどね。
大地:今思えば、俺は3年前にビヨンズに再加入したのが良かったんですよ。これで長いブランクがあって、ZERO君や名越君に迷惑をかけてしまうような演奏しかできないようじゃ、コーパスに入るのも躊躇してたと思うんです。
ZERO:でも、俺だって15年間ギターをまったく弾いてなかったからね。
大地:それで演奏力が当時と何も変わってないのが凄いよね(笑)。
ZERO:まぁ、最近は膝が痛くて、膝でリズムを取りづらくなってきたけど(笑)。
──ちなみに、目下、新曲は出来つつあるんですか。
名越:ネタはあるけど、それもスタジオに入らないと出来ないからね(笑)。
ZERO:新曲よりも先に「7月」を録ることになって、そっちに時間をかけちゃったから。久しぶりにコーパスの曲をやったら、随分とまったりした感じになっちゃって(笑)。
──「7月」を録ったことで、早く新曲を録りたい気持ちも芽生えたのでは?
大地:うん、それはありますね。
ZERO:レコーディングしたい気持ちはもちろんあるけど、こだわる部分はちゃんとこだわりたいし、そうなるとそれ相応の時間と予算がかかるよね。ただ、昼間のレコーディングは健全でいいなと思ったよ(笑)。
大地:今回のレコーディングでびっくりしたのは、名越君が時間よりも早くスタジオに来たことなんですよ(笑)。ZERO君から「もう名越君来てるよ」って電話があって、凄く焦りましたからね。
──フィーバーでの復活ライブはどんな感じになりそうですか。
ZERO:まだ分からないけど、冷たく突き放すか、デタラメで大騒ぎするか、どっちかだろうね。俺がギターに頭突きして、また流血させるか? って話もしたんだけど、名越君に「ギミックは要らないよ」って注意を受けた(笑)。あの流血も、最初は客への嫌がらせだったんだよ。
名越:求められたらやらないっていうね。コーパスは音楽的になりそうになると、そこを避けるみたいな感覚もあるから。
大地:まぁ、ライブは俺とZERO君の体力が持つかどうかがちょっと不安だよね。
ZERO:いや、俺はこれから心肺機能を鍛えるから大丈夫だよ、タバコを吸ってね(笑)。
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