9ヶ月間活動を休止していたギルガメッシュが、今年7月22日にSHIBUYA WWWでライヴを行ない、9月11日にシングル『INCOMPLETE』をリリースした。活動を休止していた期間の話は9月号でじっくり聞いているが、その赤裸々なインタビューを読んで衝撃を受けたファンも少なくなかったようだ。実際、私もインタビュー中に「この話はどこまで掲載出来るのか」と何度も思ったほどだった。休止していた当時のギルガメッシュはいつ終わりになってもおかしくないという時間を過ごしていたそうだが、その状況を乗り越えた彼らが、10月13日にSHIBUYA-AXにて1年振りとなるワンマンライヴ"G#"の開催、そして11月27日にはニューアルバム『MONSTER』をリリースする。ニューアルバム『MONSTER』は、これまで以上にアレンジの幅が広く、自信と確信に満ちた彼らを感じる作品だった。開催間近となるSHIBUYA-AXでのライヴでは、「最新のギルガメッシュを見せたい」とインタビュー中に愁(Ba.)が言っていたが、決意新たに歩み始めた4人を見ることが出来るだろう。ギルガメッシュいよいよ本格始動!(interview:やまだともこ+河西香織/新宿LOFT)
最新のギルガメッシュをAXのワンマンで見せたい
── いよいよ10月13日にSHIBUYA-AXで1年振りとなるワンマンライヴが開催されますが、リハは始まっているんですか?(9月12日現在)
左迅(Vo.):セットリストは組んでるんですけど、リハはこれからですね。7月22日にSHIBUYA WWWでやった曲以外の新曲もまだ合わせてないんです。
Яyo(Dr.):ワンマンは1年振りになるので、これからのギルガメッシュっていうのを見せられたらというイメージはしています。
── 1年振りのワンマンというのは、どんな思いですか?
Яyo:どうだろうなー。でも興奮するんじゃないですか。昨年の10月に日比谷野外大音楽堂でワンマンをやった時の気持ちと、今回のワンマンでは気持ちが全然違うので。1年という期間を経て気持ち的にも強くなって帰ってきてるんで、それが出るライヴになるんじゃないかなというのは目に見えてますね。
── それはSHIBUYA WWWでのライヴとも違いますか?
左迅:あの時はMCをせずに3曲だけ演奏して終わったんです。やっぱりAXのライヴで休止してた時の思いだったりを伝えたいと思っていたので。活動をしていなかった期間、お前ら何やってるんだって思っていた人もたくさんいると思うし、そういう人たちを納得させるライヴをやりたいと思っているので命懸けでやりたいですね。
── 愁さんと弐さんはWWWで久々のライヴをやった時ってどんな気持ちだったんですか?
弐(Gt.):めっちゃ緊張してましたよ。そこだけは鮮明に覚えてます。ひさびさにお客さんと会うので、初めてライヴをやるような感じでした。緊張しすぎて前向けなかったですもん。なんか手が震えるし(笑)。気付けばあっという間に終わっちゃったという感じでした。
── これは幻だったのか? ぐらいの。
弐:そんな感じはありました。新しいものは提示出来たかなとは思うんですけど。この先にいろいろと繋がっていくんじゃないかなって思います。
── やっとステージに戻って来れたって感じはありましたか?
弐:というよりは、あの日はフワンとしてたからなー(笑)。とにかくやりきるというか、今のパッションをお客さんに見せることしか頭になかったですね。
左迅:俺もあそこで帰って来たっていうよりは、WWWのリハでひさしぶりにスタジオに入って1曲目に『Break Down』をやったんですけど、その時に「あっ、帰って来たな」っていうのを感じましたね。
── 愁さんはいかがですか?
愁(Ba.):僕もそうですね、戻って来たっていうよりは、今の俺たちを見せつけたいというだけでしたね。メンバーみんな楽屋で緊張してるのもすごいわかったし。でも良い緊張感の中で出来たと思うし、その緊張感をAXに持っていけたらいいなと思ってます。前回の2人(左迅&Яyo)のインタビューを読んだんですけど、メンバー内や事務所との確執があったから、俺は昨年の野音の時に、実はこれが最後になるかもという気持ちでやっていたんです。だから、あの野音での光景は今でも鮮明に覚えているぐらいで。AXはその時とは全く違う思いでやれると思うし、当時に比べたら全員メンタルが変わっているし、最新のギルガメッシュをAXで見せたいという気持ちが強いですね。とにかく新しいものを。来れなかったヤツが悔しいと思うぐらいの、その日限定のライヴをやりたいと思います。
── AXのライヴタイトルは“G#”ですが、これにはどんな意味を込めているんですか?
左迅:「G」がギルガメッシュっていう意味で、「#」がレベルアップしたギルガメッシュを見せますっていう意味を込めています。
愁:今回AXの公演はシステムを経由して全世界でチケットを売っているんですよ。
── Youtubeのコメント欄を見ると海外の方からの書き込みもすごく多いですよね。
Яyo:今俺たちがいるシーンが海外でどれだけ盛り上がっているかはよくわからないんですけど、飛行機に乗って12時間〜14時間移動してライヴハウスに行ったらファンがたくさんいるんです。これってすごいことだと思うんです。海外の大型フェスとか、メタルフェス“WACKEN OPEN AIR”とかにも出さしてもらったこともあって。日本詞だから言葉も通じないのに、音楽で海外の人がこんなにも認めてくれているというのは、すごく自分たちの音楽に自信が持てますし、これからもその気持ちは忘れないで、自分たちをプランニングして発信していきたいですね。