2016年7月10日、Zepp DiverCityで開催された『girugamesh ONEMAN TOUR 2016 "鵺-period-"』のライヴをもって12年間の活動に終止符を打ったギルガメッシュ。
最後の作品となる『girugamesh ONEMAN TOUR 2016「鵺-period-」LIVE DVD BOX"Special Limited Edition"』の見所や今作品に関しての気持ちなどを語ってもらった。本誌に掲載できなかった新宿LOFTでの思い出などはweb Rooftopに掲載となるので、是非読んでください!!
[interview:河西 香織(新宿LOFT)]
フル収録の経緯
——7月10日のラスト・ライヴを終え、今はどのような心境ですか?
愁:そうですね、他のメンバーもそうだと思うんですけど、終わってからも写真チェックやら映像チェックやらと諸々あって…。でもそれはいつも通りの流れでもあるので、まだ続く感じもするだろうし、どっかで一息ついた感もあるだろうし。多分まだメンバーみんな、(解散の)実感はそんなにないとは思いますね。
——10日のライヴを拝見させて頂きましたが、私もギルガメッシュさんが解散したという実感が未だないんですよね。この日のライヴを収めたLIVE DVD BOXの発売が決定してますね! この日のライヴを完全収録とのことですが、MCもカットなしですか?
愁:現時点ではまだそこまで検証できてないんですけど、DVDに収録できる容量等の問題が起きない限りは、余すことなく収録したいというのが、自分たちの希望ですね。なので、技術の進歩との戦いですね。限界にチャレンジします!(笑)
——是非! フルで収録しようとなった経緯はどんな感じなんですか?
愁:そこは割と暗黙な感じで、フルでの収録に対して意義があった人もいないし、最後のライヴは全部入れようって、メンバー全員が自然とそういう気持ちだったと思います。
——自分たちにとっても記録として残したいって感じだったんですか?
愁:そうですね。でも過去も、基本はMCを削るくらいで、ライヴをそんなに削るってことはなかったと思うんですよね。だから僕らの中では、割といつも通りのスタイルでリリースになると思います。
オフ時の緩さにも注目を!
——スペシャル盤となる完全受注生産の“Special Limited Edition”にはDocument DVDが2枚収録とのことですが、DISC1には『鵺-chimera-』リリースツアーとヨーロッパツアー、そして『鵺-period-』の裏側をぎっしり詰め込んだ内容と発表されてますが、現在はまだ制作段階ですか?
愁:もう大方まとまっていて、あとは削ぎ落としとかテロップ入れたりとかの細かい作業です。日本ツアーは、メンバー全員が軽くはチェック済みの段階ですね。
——では、DISC1の見所を聞かせてください。
愁:僕らとしても久々にオフショットを出すタイミングでもあるんですが、ツアー中はどんな会話をしてるんだろうとか、リハがどんな感じなんだろうとかが伝わればいいなと思います。あとは、もちろんライヴはしっかりやってるんですけど、オフの時の緩さも見所の一つになってるのかなとは思います。メンバー間の会話とかも面白いですし。特に兄弟(Gt.弐とDr.Яyo)もヨーロッパで活き活きしてたし。
——マジ喧嘩があったんですよね?
愁:そうそう(笑)。
——そこも入るんですか?
愁:今、映像をチェックしている限りでは、暗いので映像はあんまり綺麗ではないんですけど、テロップとかも使って分かり易くして入れれたらと思ってます。兄弟のやりとりが、普段の感じがもろ出ていて面白いんですよ。
——メンバー感というよりは兄弟感が出ているんですか?
愁:メンバーから兄弟になる瞬間があったりとかもして。ホテルでは弟が兄貴を頼ったりしてるけど、ライヴの前は兄貴が弟を頼ったりとか、その辺の感じも面白いなと思って、今チェックしてます。
——ギルガメッシュさんって、YouTubeにオフショットの動画が結構出てますよね?
愁:わりかし出てますね。
——ステージの時との差がすごくて面白いですよね。
愁:そうですね。特にそういうことを狙ってやっていた訳ではないんですけど、動画では普段通りの自分たちを出して、ライヴはライヴでいつも通りやっていたら、「こいつら馬鹿だ」っていうのが、わりと早い段階からクローズアップされてて(笑)。僕らもお笑い芸人じゃないので、面白いことを言えるかって言ったら言えないんですけど、たまたまそういう部分が収録されてただけなんですよね(笑)。
——そうなんですね(笑)。ではDocument DVDのDISC2に関してお聞きしたいのですが、過去のライヴ映像の総集編の中で“掘り下げたものまで!”と発表されていて、その内容が気になるのですが…。
愁:メンバーの自宅から結成当時の2004年のライヴ映像のビデオが出てきたので、それをデータ化したり、事務所のイベント(JACK IN THE BOX)の武道館や幕張の映像とかが意外と出てなかったりして、まだ世に出していなかったライヴ映像を見つけたので、その辺を入れつつですね。あとは、まさに今真っ最中なんでまだ確定ではないんですが、「この時代にこういうCDを出した」とか、「PVがこうだった」とか、メンバーが振り返って当時の気持ちを話したりとかができたらいいなって考えてます。
進化の過程も観てもらいたい
——LIVE DVD BOXは全部が見所だとは思いますが、「更にここが!」とか、「こんな見方をしたら更に面白いかも!」といった部分を教えてください。
愁:そうですね…。解散を決めたのはツアーのまっただ中だったんですけど、解散が決まったからといってツアー中に「もうどうでもいいや」っていう感じのメンバーもいず、ヨーロッパツアーも「次はもっといいライヴをしたい!」っていうメンバーの協議の感じとかも多分入れれると思うので、そういう音楽にまっすぐなところを観てもらいたいですね。スペシャル盤で言うと、最後のライヴの映像を観た上で、2004年からの映像も観てもらいつつ、このバンドがこうなるんだっていうのも観てもらいたいし、ギルガメッシュっていうバンドの裏側がどんなことをやってるのかっていうのも観てもらいたいです。単行本でたまにしか出ない漫画って昔の作品を振り返るじゃないですか。そんな感じで今のライヴを観てもらいつつ、過去の作品も振り返ってもらえると進化が分かると思うし。「こんなに変わるんだな」って自分たちでも思うほど、見た目も変わってるので(笑)。スペシャル盤に関しては、特にその辺が見所だと思います。過去最大の分数が入っているので。値段もそれなりですけど(笑)。でもシリアルナンバーも入ったり豪華仕様になってるので、買うならそっちをお勧めしたいですけど(笑)。ただ、最後のライヴは結構なセットを組んだりして演出に凝っていると思うんで、通常盤でもスペシャル盤でも、どちらかで観てもらえたらいいなとは思います。ライヴに来た子も、その辺はじっくり観れなかったと思うんですよ。なのでメンバーの動きや音を家でじっくり味わってもらいたいなと思います。そういう意味では来た子にも見所の一つですね。長島(マネージャー)は何かある?
長島:スペシャル盤は“手にして格好いい、観て楽しい”ですよね!
愁:いいこと言った! そうですね、是非スペシャル盤を手に入れて欲しいですね。
——受注生産なので、二度と手に入らないですもんね。
愁:そうなんですよ。サンプルがあるかも分からないし、メンバーにもくれるか分からないですからね。
長島:買ってください(笑)。
愁:やっぱり!(笑)
末永くギルガメッシュを愛して欲しい
——最後にこのインタビューを読んで下さっている皆さんへ一言お願いします。
愁:ギルガメッシュというバンドが1つ終わりましたけども、各メンバー、何かしら音楽に関わっていくだろうし、各メンバーの今後を是非チェックしてもらって、末永くギルガメッシュというバンドを愛してもらいたいです。そしてLOFTという場所は、僕らみたいなバンドもそうだし、幅広いバンドが愛する場所だから、是非一度、気になったイベントだったりに遊びに行ってもらいたいなって思います。
・・・全文は8月上旬にwebRooftopにて公開!