これが2011年のロックンロールです
── そして、今回は新宿ロフトのBAR STAGEから始まるバーでのツアーがあり、来年2月からはワンマンツアーもありますが、バーライブというのは面白いですね。
佐々木:レッドシューズでライブをやりたいと言ったのが始まりで、バーのライブがしっくり来るバンドになりたいんです。この間、三茶のグレープフルーツムーンにザ・ソウル・シーカーズというバンドを見に行ったんですけど、超かっこいいブルースをやっていて、ブルースミュージシャンとして出来るかっこよさの種類ってあるなと思ったんです。超ガサツなバンドだからすぐに完璧に出来るとは思ってないですけど、若い人に酒を飲みながらライブを観るとか、フェスで手を挙げてたら酒飲めないけれど、そうじゃないライブの楽しみ方があるよと提案するチャンスが俺たちにはあると思ったんです。俺が言ったのはレッドシューズだけで、ツアーの話は後からもらったんですけど、すごく大冒険だし、俺とかなべちゃん(渡邊一丘)は、ライブハウスでもやっとギリギリ最近どうにかなってきたなぐらいで、一から考え直して今練習しているんですけど、やる意味がすごくあると思っていて。自由なはずのロックが、フェスやメディアによって一本化されつつあるような気もしてますけど、バーに来て飲んで体揺らすっていう楽しみ方が音楽にはあると思っています。
── 若い世代って飲みながらライブを楽しむという文化はあるんですか?
佐々木:ないと思います。弾き語りとかやると、みんな座っておとなしく聴いちゃったりとか、どうして良いかわからないとか。MCでも「自由に酒取りに行って良いですから」って言うんですけどね。ライブハウスでどかんどかんやるのも続けますけど、そうじゃないライブのあり方があっても良いんじゃないかなって。昔バイトしていたところで観た渋さ知らズとかめちゃくちゃかっこ良かったし、それは50代以上の色気でまだマネできないけど、30年とか続けてきてその色気を持っていると思うので、俺たちも今から始めることに意味があるのではないかなと思うんです。定期的にやるかは別ですけど、afocのあり方としては面白いんじゃないかと。アルバムの感じでのんびり楽しんでやりたいです。これをやって、俺たちこんな軽さですよって提示できたら良いですね。
── このバーツアーを経て、来年2月からは初のワンマンツアーがありますが。
佐々木:ワンマンツアーはやったことがないから、体力的なところもチャレンジだし充実させたいです。対バンしか見た事がない街の人達にワンマンを見せられるのがすごく嬉しいし、ワンマンで来て下さいって言ってもらっていたんです。バーライブを経て、今までのツアーとは違う何かを見せたいです。
── では、最後にリスナーの皆さんにひと言お願いします。
佐々木:日本語でこういう歌詞のスタイルで、これだけロックンロールをやってるバンドって最近他にいないので、今ロックバンドを聴くんだったら、このアルバムが一番正解だと思っているんで、それを確かめて下さい。2011年日本代表のロックンロールバンドですから。