Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューロフト席亭・平野悠の「好奇心 何でも見てやろう」

第一弾
「ひかりの輪(元オウム)と行く
聖地巡礼同行記 その1」

2010.11.11

中禅寺湖畔の宿に泊まる

 今夜の泊まりは、なんとインド人経営の貧相な宿である。1泊素泊まり4500円と宿の案内には書いてあった。確かにひかりの輪の集団は普通の宿では敬遠され、宿泊を断られるのだろう。
 しかし、ここ中禅寺湖温泉は硫黄の臭いが気持ちよく、宿の露天風呂から湖も一望出来、私は充分満足であった。夕食はインド風カリーだ。実に美味しい。有名温泉地に来て夕食がカリーというのは初めての経験だ。
 しかし信者の集団の夕食はコンビニ弁当で部屋は雑魚寝状態。我々は個室だ。そうだ、私たちは「お客様」なのだと実感。
 温泉を堪能すると集会室で上祐氏の講話が始まる。

 聖地巡礼の意味には三つある。聖地の自然の霊気とヨガや瞑想で心身を浄化すること。その地の神仏に感謝と祈願すること。神仏の導きの教えを学ぶこと。
 普通、巡礼とは神仏に何かを願い事をすることが中心で、神仏に頼るだけが多い。そこで感謝はしない。先ずは感謝の心が優先されるべき。それによって、これまでの人生に何か不思議な力があるということを守護される。

 上祐代表の講話は2時間近く続いた。私にとっては別に目新しいことはなく、眠いことも手伝って、普通の宗教家が発する言葉の羅列に思えた。
「わたしゃ、四国お遍路で、様々なお寺で坊主から朝の講話でそんなことたくさん聞いたよ」と思った。私が聞きたいことは、「なぜオウムからアレフ、そしてひかりの輪なのか?」だ。
 ここで初めて、私はこの聖地巡礼に疑問を持った。あのオウム事件の総括としてこの聖地巡礼があり、今のひかりの輪の活動があるのだ、とは思えなかった。
 アレフがサリン被害者の救済活動を放棄した今、ひかりの輪が過去の罪の懺悔から救済活動を積極的に行っているのは知ってはいたが、この講話ではそのことに一切触れなかった。ひかりの輪の再出発の原点はここにあると思っていたが…。私は戸惑っていた。
 この日、これから上祐氏への単独インタビューを撮ることになっていた。そこで私は何を質問して肉薄すればいいのか、心の収拾がつかなかった。そして私は、一つの決意を持ってスリリングなインタビューに望むことにした。(以下次号に続く)

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