バンドとしては圧倒的に良い状態
── ところで、ニューアルバムの『パンデミック』は、もう録り終わっているんですか?
星野:あと1曲です。
── どんな感じになりそうですか?
松岡:今、最後の1曲の歌録りをやる直前です。
i-ZUCCA:たぶん答えるのはそういうことじゃない(笑)。どういう作品かってことだよ。
松岡:ごめんごめん、それはどうぞ。
i-ZUCCA:それも自分でわかるだろ(笑)。
── そのアルバムはフルになるんですか?
星野:まだ内容が決まってないんでなんとも言えないんですけど、発売が4月7日なので、そのためにも3月3日はドカンと盛りあげたいんです。アルバムの曲も3月のイベントぐらいからやり始めようと思っていますので。
── ということは、この日に初めてお披露目される曲もあるわけですね?
星野:ライブでもやってないアルバムに入る曲が3曲あるんですけど、それは3月3日まで温存しているんです。
── まだどこにも披露されていない曲を、ちらりとお話できるならどんな曲なんですか?
星野:みんなでシンガロングできる曲と...。
MKTMN:基本全部シンガロングできる曲です。あまり細かいことはやってないんです。切ない系もありますけど、みんなでワイワイ楽しめる曲ばかりです。
── 最近ワイワイ系の曲が増えてきましたね。
星野:マイクが4本立っているので、みんなで歌ってしまえと。
── そういえば、Rooftopとしてはi-ZUCCAさんが加入してから初めてのインタビューですけど、i-ZUCCAさんが入ったことによってどう変わりました?
星野:今まではベースはサポートで、ようやく正式メンバーが決まりピースが埋まったので、バンドとしての状態は圧倒的に良いです。
MKTMN:あとi-ZUCCAくんは、僕たちが持っていなかったものを持っている。今までのメンバーは目線が似てますけど、i-ZUCCAくんはちょっと違う見方をするんです。
── 一度メジャーデビューしてますから。
星野:やっぱりメジャーデビューした人って違うなって思いますよ(笑)。俺達が見たことのない景色を見てる。
── i-ZUCCAさんは鍵盤も弾きますし、よりサウンドが厚くなった印象は受けますよね。
星野:松岡とi-ZUCCAが鍵盤を弾けますからね。さらに面白いことができたらいいなって個人的に思っています。
── 昨年12月に行なわれたワンマンで松岡さんが鍵盤を弾いてた時は、育ちのいいおぼっちゃんにしか見えなかったんですけど。
星野:ピアノ教室みたいでしたよね(笑)。
── Itoさんとしてもベースが正式になり、よりリズム隊のグルーヴが増したんじゃないですか?
Yoshi-Ito:.........。
星野:質問が来ると思ってなかったから不意打ちでしたね(苦笑)。Yoshiくんは基本的にドラムが叩ければいいんです。
Yoshi-Ito:...楽しくやってますよ。
── 雰囲気も良いですか?
星野:すごく良いです。
── i-ZUCCAさんは、演奏面でいろいろとアイディアを出すんですか?
i-ZUCCA:みんなすごい意見がある人たちなので、ぶつかってまとまらないところをちょっとずつ整理して、ひとつにまとめていくみたいな感じですね。そこに、ちょっと自分の意見を足す。とにかくアイディアがすごいいっぱいあって、出てるアイディアはもったいないから捨てずに、なんとか詰め込めないかと考えながらやっているつもりです。
星野:プロデューサーってベーシストの人が多いんですけど、i-ZUCCAくんを見ていても思うのはベーシストって一歩引いて見てる時があるんです。ときどき全てをぶち壊すようなことをしますし、ライブのMCでわけわからないチャチャを入れてきて、それはすごいめんどくさいんですけど(苦笑)。
── あのMCを見ていると、i-ZUCCAさんがただウカレてるとしか思えない時がありますよ。
MKTMN:そうなんです。本当は僕がウカレたいんですけど、僕以上にウカレてるから自分が落ち着かないとならない。そこにまわされちゃったんです。
── あと、オープニングのダンスもついにメンバー全員で踊る時が来てしまいましたね。
星野:夏に合宿に行っていたりしていたんですけど、最後の1日はダンスの練習をして今踊っているフリを作りあげたんですけど、よく見るとYoshiくんと松岡くんが微妙にヘタなんです。
── 松岡さんはそんなに下手だと思わなかったです。
Yoshi-Ito:僕が群を抜いて下手ってことですか(笑)。
── でも、ダンスはライブでしか見られないですからね。
MKTMN:ただ、意外とダンスの時って盛り上がってないんですよね。
星野:やっぱりやっちゃうんだ、みたいな。
── まぁ、あのダンスがなければもう1曲できるわけですからね。音楽はしばらく変わらずにTRFなんですか?
星野:前は毎回変えていたんですけど、最終的にあの曲になったんです。
── 3月3日は、違う曲で見たいですね。
一同:おっと?
i-ZUCCA:いや、まだ今のダンスが全国的に感染できていなんです。そこで飽きたって言われたら変えようと思っています。
2010年の前半は地盤固めから
── このインタビューは2月号に掲載するのですが、2010年にバンドとして達成したいこととかありますか? 星野さんは最後でお願いします。
星野:はいはい。
松岡:デカイステージでやりたいです。
星野:なんで小学生みたいなコメントばかりなの?
MKTMN:僕はバンドでテレビに出たいですね。
── なんだかミーハーな方向に行ってますね。
松岡:全体的にミーハーなバンドなんです。
星野:ミーハーな方向に行くためには、世界流行みたいな感じで広まっていかないとミーハーって言われないんです。
MKTMN:もっと多くの人にわかってもらえるように努力して、今年中にはテレビに出て歌ったりしたいです。テレビが好きなんです。あとはCDの結果をちゃんと残したいです。
── 『パンデミック』をリリースして、ツアーの予定とかもあるんですか?
星野:主要都市で自分達のイベントをやっていこうと思っています。あとはどこが入るかわからないんですけど、とにかく広まって欲しいですね。たくさんの人に聴いて欲しいし、たくさんの人にライブを見に来てもらって、こういう楽しいところがあるんだということを知って欲しいです。
── 音楽の知識も豊富でしょうし、広げられる気はしますね。Itoさんは、いかがですか?
Yoshi-Ito:あのー。メジャーデビューしたいです。
── それに対してi-ZUCCAさんは?
i-ZUCCA:やれることは全部やりたいというところはあるんですけど、やりたいことで思いつくことがいっぱいあるんです。まこちゃんが言ったテレビに出たいもそうだし、松岡さんが言った大きいステージに立ちたいもそうだし、やりたいことが思い浮かぶうちは全部やりたい。
星野:完全にまとめてくれてますね。Yoshiくんのメジャーデビューしたいは入ってなかったけど。
Yoshi-Ito:i-ZUCCAくんは一度してますからね。
星野:メジャーデビューしたから、すればいいってもんじゃないってことを知ってる人だから。
── どちらにしても今は地盤を固めて...。
i-ZUCCA:とにかく楽しい状態でバンドを続けて、人に向けてやってる以上一緒に楽しめるような活動にしたいですね。
── じゃあ、最後に星野さん。
星野:今年はパンデミックです。広めて知ってもらえれば、自ずと大きな話が出てくるかもしれないですからね。自分達がやりたいことは大きく広まると信じているので、それをとにかくやる。それで行けるところまで行きたい。楽しくなくなったら終わりですからね。
── ストライカーズが楽しくなくなったら終わりですよね。
星野:こういう人が楽しくなくなったら、ものすごい卑屈になったりとかしますからね。気をつけた方がいいと思いますよ。
── こんな時代だし、卑屈な人が増えても困りますよ。
星野:こんな時代で思いましたけど、世の中良くないけど、今がチャンスなんじゃないかと思っています。俺たちが楽しんでいるということを提示して、それがみんなに伝われば良いと思っています。そういうパンデミックを今年は起こしたい。まずは3月3日のシェルターに感染しにこいと。レッツ感染!! ...です。
一同:(失笑)