
ビート・クルセイダース、ニューロティカ、ミドリ、ザ・コレクターズと続いてきたメロン記念日ロック化計画は今回の第5弾で最終回を迎えます。これまでの活動ではあまり接点のなかった"ロック"のフィールドに果敢に攻め込み、これまでの"アイドル"のイメージを大きく打ち砕いてきたメロン記念日。そして、ロック化計画のコラボレーションの最後を飾るのは、ゴーイング・アンダー・グランド!! これまでの曲とは雰囲気が変わり、ポップでキャッチーでコーラスが心地好い、ゴーイングならではの作品となりました。お忍びデートを想像させる歌詞をメロン記念日が唄うことにキュンと来るのは私たちだけではないはず!?
今回で最後と言わずに、今後も是非続けてもらいたいコラボではありましたが、この経験を元に、彼女たちはもっともっと大きく成長していくのではないでしょうか?(interview:椎名宗之/text:やまだともこ)
コラボ企画は前々から面白そうだと思っていた
──最初にゴーイングの皆さんに伺いたいのですが、メロン記念日とのコラボの話が来て率直なところどう思いました?
松本素生(vo, g):ビークルやコレクターズがやっていたのは知っていて、面白そうなことをやってるなと思っていたんです。その後、コレクターズの(古市)コータローさんから「オマエらもどうだ?」という流れがあって。
──ゴーイングはコレクターズのトリビュート盤にも参加していますし、コレクターズは心の師匠と呼んでも差し支えのないバンドですよね。
松本:ええ。それで「やりますよ」って答えたんですが、僕たちの予定がギッシリ埋まっていたんですよ。その中で曲作りをしていて、いい曲が出来たらいいなと思ったんですけど、出来たんですよね。
──『メロンティー』はオーダーを受けてから作った曲だったんですね。お話を受けてから、どれぐらいで書き上げたんですか?
石原 聡(b):3日です。リハーサル・スタジオで1回セッションして、作った曲をギターの中澤に預けてパソコンで作ってもらって。ゴーイングもこういうラインがなかったので、新しい形で出来て逆にありがたかったです。
──曲が出来上がるのは、いつも早いほうなんですか?
河野丈洋(ds):普段は遅いです。去年は僕たちもいろいろあって、メンバーが1人抜けて、新しい体制とかやり方でやっていきたいという気持ちがあったんです。その中のひとつがレコーディングとか曲作りであまり時間を掛けない、勢いでやるというスタイルで、そんなことを考えていた矢先にこのお話を頂いたので、意識的に勢いで作ろうという感じはありました。
──河野さんのブログを拝見したんですが、メロン記念日がまさかこんなにロックな人たちとは思わなかったそうですね。
河野:アイドルの中でも異色ですよね。
斉藤 瞳(sexy):ありがとうございます。
松本:ありがとうございます。
斉藤:あれ?(笑)
中澤寛規(g, vo):これは凄い異色ですね(笑)。
──柴田さんは先月のインタビューで、ゴーイングの『Happy Birthday』が好きだと仰っていましたが。
松本:おぉ!!
柴田あゆみ(natural):リリースされたのが2006年ぐらいで、ちょうどお仕事が忙しい時期だったんです。それで、私の誕生日が2月なんですけど、近い時期に『Happy Birthday』がリリースされて、当時のマネージャーさんが誕生日プレゼントの意味も込めてそのCDをくださったんです。ラジオでも掛けたし、プライベートでも凄くよく聴いてました。
松本:面と向かって言われると恥ずかしいです...。
柴田:そのメロディーの感じが『メロンティー』にも反映されていて、今回ご一緒できるのが凄く嬉しいんです。
松本:ちょうどメロン記念日とビークルがコラボをやっている時期に、俺はヒダカさんプロデュースでソロをやっていて、このプロジェクトを俺たちもできると決まってから、こっそりヒダカさんに相談したんですよ。
──ヒダカさんからはどんなアドバイスが?
松本:「自由に作っていいんじゃない?」って。それで、出来た曲を聴いてもらったら、ニヤリと笑いながら「いいんじゃないか?」とあのガラガラ声で言われました(笑)。
──コレクターズはそれまでのコラボレーション・バンドのことを凄く気にして、楽曲を比較研究して臨んだそうなんですが、ゴーイングの皆さんも過去のコラボ作品をじっくりと聴いたんですか?
石原:じっくりとは...。
中澤:こういう作品があるんだ、っていう程度に聴いて、だから自分たちはこうしようというのはなかったです。
松本:俺はYouTubeとかを見まくったけどね、実は(笑)。最初はオールディーズみたいな、『アメリカン・グラフィティ』とか昔の映画で流れてくるようなポップスみたいなものにしようと思ってたんです。あと、最初はもうちょっと三連符を意識して作ったんですよ。
中澤:ハードエッジなバンド・サウンドでやって、女の子の声で唄ったら格好いいんじゃないかって。
松本:でも、もうちょっとエッジを欲してたんだよね、彼女たちは。
──曲のテーマ的には、アイドルがお忍びデートを重ねる様を描いたストーリー性の高いものですね。
中澤:歌詞は、長野のライブハウスで本番前に書いてましたね。
松本:最初に「SPを募って」という言葉が出てきて、SPを募ったらお忍びかなって。「京葉線に乗って」という歌詞があるんですけど、それを書いた時にこれはもう行けるだろうと思って。
──メロンの皆さんは、最初に『メロンティー』を聴いてどんな印象を持ちましたか?
大谷雅恵(boyish):かわいい歌詞だったのは意外でした。
松本:かわいい系でした?
大谷:はい。デモの時は歌詞の紙がなかったので、みんなで"メロディー"なのか? "メロンティー"なのか? って話してたんですよ。後日、歌詞をちゃんと頂いて読んでみて、甘い曲だなって思いました。
斉藤:わかりやすくて、詞の内容も入りやすいから、唄っているこっちもキュンと来ちゃうような内容ですね。
──過去の4作品の中では、ポップでキャッチーな度合いがかなり高いですよね。
斉藤:そうですね。これがまたライブで盛り上がってですね。
石原:へぇ!
斉藤:この間、ロフトのライブで初披露したんです。盛り上がるだろうなとは思ったけど、予想を上回る盛り上がり方で。
中澤:その現場を見たかったね。
松本:早く一緒にライブをやりたいですね。