シンプルが一番
──3曲目の『水着のあと』。この曲は、千葉さんが作っているから当然なんですけど、スケルトンズの曲とかぶったんですよ。スケルトンズの曲とザ・ガールハントの曲を作るにあたってどういうところを変えようとか意識されてます?
チバ:歌詞の感じを変えてます。世界観的なものの話ですね。
──この曲はアレンジ面でどんな工夫をされました?
クリハラ:アレンジは特に何もしてないんですよ。こういうテンポで、こういう曲調というのは普通の曲になりがちなんですよね。別に何をするわけでもないし、奇をてらったアレンジとかもしてないし、それでちゃんといい曲として聴かせられているからすごいなと思いました。仕掛けがあってそうなったってわけでもないと思うんです。
チバ:アレンジは敢えて何もしないのがその曲なの。骨組みができるまではすごく早くて、曲が出来てアレンジして、これでいいかーっていう感じだった。だから苦労という苦労はしてないんだけど。
クリハラ:スッとできた曲がいい曲なんだろうなーって思いますよ。
──そうかもしれないですね。ナカニシさんはこの曲はどうでした?
ナカニシ:すごいやりやすかった。
マスザワ:このへんは中チン得意そうだもんね。
クリハラ:でもこのドラムが一番ヒドイと思いますよ。
一同:(笑)
──今言うんだ(笑)。
ナカニシ:変わったことできない分、アラは見えやすいかもしれないですね。
チバ:『化け物みたいな箱と空っぽの箱』は難しいって他にもドラムをやってる人は言うかもしれないんだけど、3曲目は基本中の基本。
ナカニシ:だからこそ難しい。
マスザワ:僕もコードしか弾いてないですからね。すっごいいい音しているんですよ。
チバ:シンセも入ってるしね。
マスザワ:今の時代にこういうシンセを入れる事ってあまりないというか、10年前ぐらいに終わってるんじゃないかな。それを敢えてやってる。
──シンセは今回もマスザワさんが?
チバ:俺が自分で弾いてる。エンジニアさんとマンツーマンでスタジオに入った。でも、そんなに弾けるわけじゃないから何度もやり直してたんだけど、エンジニアさんがちょっとずつ機嫌が悪くなってるのがわかるんですよ(笑)。
マスザワ:僕も歌は完全に一人で録ってる。
──全員でスタジオに入ったわけではないんですね。
チバ:時間が作れなかったんです。だから自分の歌は自分でコーラスやって、シンセとかも全部個人の作業。
マスザワ:共作も一切会ってない。
チバ:『真夏の太陽』のセリフの掛け合いも全然別の日に入れてるの、実は。
マスザワ:最短コースをたどれたんで、ラクで良かったですけどね。普段はみんなで入るから、ジャッジをする人がいっぱいいるじゃないですか。でも、今回はエンジニアと僕の2人きり。エンジニアさんが褒めてくれるから気持ちよく歌えたし、悪ノリ感も含めすごく楽しく作れましたね。