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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】ザ・ガールハント(2007年8月号)- "超"夏盤! 『Live in HAWAII』リリース!!

“超”夏盤! 『Live in HAWAII』リリース!!

2007.08.01

ザ・ガールハントが2007年の"夏"にお届けするニューミニアルバム『Live in HAWAII』。このタイトルからして、ユーモアたっぷりの作品になっていることが想像できる。シークレットトラックを含めて、全6曲。彼らの歪んだ夏の思い出...もとい、彼らの涙なしには語れない切ない夏の思い出が充分に詰まった、妄想と想像のみで語られる6つのサマーストーリー!!今回は、これと言って夏を満喫しきったことのない(失礼!)メンバー全員が、アルバムの制作秘話を語ってくれた。こういう夏のとらえ方もあったのかと改めて考えさせてくれる作品。あなたの夏ソングリストにまた新たな曲が追加されるはず!? ちなみにタイトルは『Live in HAWAII』ですが、ハワイでライブをやったわけではありません。あしからず...。(interview:やまだともこ)

『Live in HAWAII』は超一流のユーモア!?

──8月3日にニューアルバム『Live in HAWAII』がリリースされますが、このアルバムタイトルがまず気になります。

チバ タケヒサ(Vocal,Guitar):まあ…、ガールハント特有の一流のユーモアなんじゃないかな。

一同:(大爆笑)

──…一流!?

チバ:“超”一流でした? 巡りめくって結局ココ! 思いついたモノをそれぞれ言っていくウチに、それに落ち着いたという感じですね。

──夏=ハワイ…。

マスザワ ヒロユキ(Vocal,Guitar):安易なね(笑)。

チバ:夏と聞いて常夏のハワイを想像するって中学生みたいだよね(笑)。

──(笑)そもそも、なぜ夏をテーマにしたアルバムを制作することになったんですか?

マスザワ:フルアルバム『セカイクル』を1月にリリースして、いい作品ができてツアーもやって、ここからまたがんばろうって思った時に、レーベル側から「調子いいからもう1枚出そうよ!」って言われたんですよ。初めはフルアルバム出した直後だし、曲ができるかもわからなくて拒否したんです。でも、話がいつの間にか進んでしまって…。

──ザ・ガールハントって、夏のイメージはあまりないですよね。

チバ:事務所側の陰謀としては、話が出たときに最速リリースだと夏らへんだから、夏でいいんじゃない? ということなんじゃないかな(笑)。

クリハラ ケンイチ(Bass,Chorus):バンドもそうだけど、事務所側もノリ重視(笑)。

──夏と聞いて皆さんがイメージするものって何ですか?

チバ:まず海。

クリハラ:海とかプールかな。

ナカニシ テツロウ(Drum,Chorus):ずっと水泳部だったので、プールですね。

マスザワ:僕は栃木出身だから海がないので、夏と言えば暑い日の夕暮れに縁側で蝉の鳴き声を聞きながらウチワで仰いでいるイメージ。そういえば今日町内のお祭りじゃなかったか? みたいな感じの。

──『Live in HAWAII』に入ってる曲は、夏に対するイメージがひねってるわけではなく、ストレートに入ってますよね。

マスザワ:これで冬とかだったらいろんなやり方があったけど、夏だし基本的に楽しい方がいいんじゃないかって。

──一番気持ちがあがる季節ですよね。

チバ:それは人それぞれですけどね(苦笑)。

マスザワ:僕は春です。

チバ:俺は言われた通り夏ですけど…(笑)。

ザ・ガールハントらしさを出せたアルバム

──1曲目からお話を聞かせて頂きたいんですが、『真夏の太陽』はチバさんとマスザワさんの共同作品ということで、2人で作って苦労したところはどんなところですか?

チバ:今回は曲を作ることよりは、より夏っぽくしなきゃというところでアレンジが大変だった。

──アレンジは全員でやられるんですか?

マスザワ:そうです。全員で。

チバ:中チン以外…。

マスザワ:中チンは黙ーってる(笑)。

ナカニシ:俺も多少はね…。

──この曲はサウンドが華やかですよね。

マスザワ:夏っぽい感じでまとめるのに苦労しました。最初の時点で骨組みはできていたけど、ゴールが見えてなかったんです。アレンジで楽曲が変わって夏っぽく楽しくなった。そこに至るまではけっこう大変だったんですよ。

クリハラ:全曲そうなんですけど、一番わかりやすいところに持って行ったら一番楽しくできたかな。

チバ:『真夏の太陽』に関しては、たまたまレコーディングにキャサリンが来てて、その辺も良かったです。

一同:(失笑)

──セリフのところに登場されてますね…。でもキャサリンじゃなかったですよね。

チバ:まあね。

マスザワ:めちゃめちゃチューしてる音が入ってますよね。

──あれは申し訳ないのですが、正直聴いていたら鳥肌が立ちました。

チバ:羨ましくて?

一同:(笑)

──(笑)ゾッとして…。1曲目から大丈夫かなって思ってました。

マスザワ:実は僕とひさえさん(チバ)がチューしてるんですけどね(笑)。

──…。1曲目にキャサリンが出演されるのは、これまでにないパターンですよね。

マスザワ:メインにキャサリンがしゃしゃり出てくるのはないですね。でも、そのぐらいの方が面白いかなと思ったんです。『セカイクル』があったうえで制作したから、自分たちがぶれることはないし気は楽に作れました。コンセプトがあったのも良かったんじゃないかな。

──コンセプトがあった方が大変なんじゃないですか。

マスザワ:そういう部分ももちろんありますけどね。だけどフルアルバムを出した直後だから、コンセプトがあってそこに向かった方が楽しくできるし、このアルバムはガールハントっぽいなとは思いますよ。

──そうですね。では2曲目の『化け物みたいな箱と空っぽの箱』。このタイトルも興味深いです。

マスザワ:『化け物みたいな箱と空っぽの箱』は歌詞の中にも出てくる言葉です。タイトルの意味は聴いた人の想像にお任せしますけどね。この曲は、1A→2A→1サビ→2サビっていう順番で構成されている曲で、歌詞順に追っていくとストーリーが別になっちゃう。1個の物語が時系列通りに出てくるんじゃなくて飛び飛びになってる。化け物みたいな箱と空っぽの箱っていう2つの曲がくっついた形になっているっていう。こういうことは今までやったことなかったけど、化け物みたいな箱と空っぽの箱っていうイメージが出てきて、どういう風につなげたらいいのかなってやっているうちにこうやったら面白いかなって。パズルがはまっていくみたいな感じで楽しく作りました。

──この曲はクリハラさんが楽しそうに弾いている姿が真っ先に想像できましたが…。

クリハラ:この楽曲に限った話ではないですけど、演奏では変わったことをやろうっていうのはあまり思わなくて、ほぼ手癖でしかやってないんですけどね(苦笑)。なんで楽しく弾いてるイメージだったんだろうな。たぶん難しくてうまく合わせられなくてやけくそになってたからですかね(笑)。

マスザワ:イメージと違って楽しそうじゃないの、全然。必死なの。

──うまく合わせられないというのは?

クリハラ:…ドラムと。

マスザワ:ドラムが難しいリズムなんですよ。

ナカニシ:少しずつできるようになりましたよ。

マスザワ:…できてないですけどね(笑)。

──ということは、リズム隊で合わせるのが大変だったんだ。

クリハラ:そうそう。それで、合わせるのやーめた!と(笑)。そこからは勢いでワー!! って。

──その疾走感ですかね。

クリハラ:そうかもしんない。

マスザワ:やけくそ疾走感(笑)。僕、この曲ではギターで細かいコード感を出しているんだけど、ミックスの段階で処分されました。エンジニアさんに何やってるかわかんないよーって言われて…。

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