出来上がったCMの映像を観させられて、思わずのけぞってしまった。それはそうだ、あれほど「革命」という言葉を外してくれと懇願していたのに、画面に思い切り登場してきたのが「レーザー革命」の大文字。エンジンのファンをプロペラ代わりに宇宙空間を飛んでくるレーザーエンジン、もう返す言葉も出なかった。
TOYOTAの社運を賭けた新型車のコマーシャルなんだろ? すべてに一新された設計のレーザーエンジンなんだろ? しっかり時代を読んで自動車業界の先陣を切る、そんなCMであってほしかったのに、個人的な意見で申し訳ないが、もう情けないことこの上なかった。それに「レーザー革命」の大写し、これをどこかのマスコミが頭脳警察とかけて取り上げたら、またまた面倒なことになるぞ?! という懸念が頭から消えなくなってしまった。その後、そういう事態に陥ることはなかったのが幸いだったが、CMに対する不信感が深くなったのも否めない映像体験だったのだ。
まだまだ大人な世界、政治的背景など判断基準に置けない若気の義の塊だったような時代の話なので、そこは少し考慮しながら書いてはいるのだが、そんないまTOYOTAが世界ラリー選手権に投入しているハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally 1に注目・応援している自分がいるのだった。