英国の国営放送と米巨大動画会社が初めて合同で製作する映画のオファーを受け、南アフリカのケープタウンに行くことになった。
ただ問題は、このところマーティン・スコセッシの映画『沈黙 ─サイレンス─』や廣木隆一監督の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』でも全力疾走で走らされるシーンが必ず用意されており、数年前から腰を痛めている身にとっては、アフリカの大地を走らされるなんてことになったらそれこそ大変。もうアフリカに身を埋めることになるのは目に見えていると頭を痛めているときに英国から代役の話があり、なんとか窮地を乗り越えられた次第。
そして返答を保留にしてあったクリミア行きが可能となり、2018年、一水会の口利きの下、ヤルタ音楽祭へと招聘されるのである。しかし、2014年にロシアに併合されたクリミアへの渡航は外務省からの渡航禁止レベル3の壁が立ちはだかっていたのである…。
▲『ヤルタ国際音楽祭』出演の顛末については、2019年12月にハモニカブックスより刊行された『PANTAと仲間たち ヤルタ クリミア探訪記』に詳しい。