三河安城、カゼノイチの上野祥法と
歳をとるということ
70歳になった、歳をとったと言いながらもう3年にもなる。オリンピックの年には75歳。やばいよ、爺を通り越して仙人の境地だ。周りの爺さんや婆さんを見ると悲しくなる。同年代の連中がポロポロいなくなってゆく。過去からの親友と呼べる6人のうち、4人がもうこの世にはいない。テレビで養老院の画像を見るのは嫌いだ。まさか車椅子に座って、手を叩きながら、「ちいちいぱっぱ」をやるくらいなら死んだほうがましだ。ただ、スポーツ観戦だけは好きで、この時だけはインチキくさい愛国心に燃える。将来のことはオリンピックを見ることぐらいしか興味はない。
もう自分には未来はないんだ、と痛切に思う。今まで、そう、高校時代からだが、政治や社会運動(いわゆるデモが好き)にそれなりに関わって来たが、今や積極参加することはなく、「そうだよな、若い連中が今の日本のままでいいと言うならそれでいいさ。もう一度、原発でも破裂すれば少しは変わるのかな」とすら思う無責任な自分がいる。
あとは、50年かかって稼いだ小銭を全部使い切って死んじまおうと思っている。しかし、やはり日本国敗戦の“極貧”を味わった私は、電車が動いているのにタクシーなんかにはなかなか乗れないのだ。深夜12時過ぎて酔っ払って帰宅する時、ちょっと急いで最終電車で帰れば160円だ、タクシーだと4,500円近くする。いくら財布に何万円も入っていても、とても身の程知らずと思ってしまってしまう。
どこか遠くに行きたい、と気づけば新幹線に乗っていた。ロフトプラスワンウエストのタクオと。
ひどいよ、ひどい……劣化する日本は
特に、政治家と官僚の劣化はひどすぎる。安倍総理大臣ってさ、とてもすごいと思う。あれだけ国会で嘘をついて、友達の便宜を図るための汚職をして、公文書を改竄しても平然としている。麻生財務大臣旦那なんかもっとすごいよ。「セクハラなんていう罪はない。文書を改竄なんてどこの企業もやっている」と平然とまで言い、国会で虚偽の答弁をする。公文書を改竄するなんてアメリカで言えば公民権停止、下手をすると終身刑だ。
マスコミもひどすぎる。国際ジャーナリスト団体「国境なき医師団」発表の世界報道の自由度のランクは世界72位だ(2017年度)。もちろん先進国の中で一番低い。北朝鮮並みなのだ。こんなことは、もう世界中が知っているのだ。これでは、国民はほとんど真実を知らされていないということになる。正確な情報なんてなきに等しい国で私たちは生きている。
世界の富の82%を最富裕層の1%が独占している。日本もその格差はどんどん広がっている。ひどい。
日本人は全員バカになったのか
最近、日本人の知性が劣化しているとよく言われる。つまり日本人はバカになったんじゃないのか。自民党と安倍晋三がその典型だろう。
だが、そんな政権が倒れないのだ。今一度、覚悟しなければ大変な時代になる、とすら思っていない国民意識のひどさに唖然とする。これからこの少子高齢化の時代、日本は外国からの移民に頼るしかない。彼らはとても勤勉だ。日本の若者たちはこれから、家族の生活まで背負って働きに来る若い移民の諸君と、激烈な競争の時代に入るのだ。勝てますかな?
漢字は読めない、ことわざの意味を知らない、歴史を学ばない。勉強時間は中国人の半分以下、年間一冊も本を読まない国民が3,000万人。そして何より働くのが嫌い、途上国からもバカにされる。チャレンジ精神がない。アメリカの植民地のような日本。ひどい。だんだん憂鬱になって来る。
……もういつ死んでもおかしくない歳になって、政治や社会問題なんかには基本的にほとんど発言しないと決めていたのに、書いてしまった。困った。そして、このルーフトップは文字が小さ過ぎて私には読みきれないので、文字数を低く抑えようとしているのだが、どうなるか。