最近、国外の通販をよく利用しております。大島薫です。
おかげ様でこの前出版した本の売れ行きが好調で、日々出版イベントや取材に追われております。あまり作業場から出ることができないので、こういったとき通販サイトは便利です。
衣装なんかもわりと同じものにならないものを選ぶために、服は安く着回しの効くものを重宝します。日本国内で海外から取り寄せている店舗を通して、安い服を買ってたりしたのですが、直接海外から輸入したほうがより安いなと思い、最近は慣れない英語を使って海外サイトから注文をするようになりました。
そこでふと思い出したのですが、以前、AVでよく出てくるファッキングマシーンを購入しようとしたことがありました。据え置きするための台座の上に工具のようなピストン部が付いていて、その先にディルドーなどのアタッチメントを取り付けて使用するアダルトグッズのことですね。
こんな仕事をしていると、わりと出会いというものはありそうでないものです。ハッテン場やゲイバーなんてところには女装姿で入れない場所が多いですから、この見た目になってからはまったく行っておりません。女装系のハッテン場というのもなくはないですが、そういったところはすぐに大島薫だとわかってしまうので、これもまた選択肢からは除外されます。男性同士のセックスを取り扱った本を書いた作者が、最近セックスをしていないというのは、なんとも滑稽なお話です。
それで1年前くらいに、軽い気持ちでファッキングマシーンを検索してみたのですが、これがまた高い! ただでさえ取り扱い店舗が少ないのですが、その中でも国内の通販サイトだと4万〜8万くらいします。さすがにそこまでのお金を払って寂しさを紛らわせるのもなーと購入を躊躇していたのですが、ここに来てボクはようやく海外から個人輸入するスキルを身に付けたわけです。
あらためてよく使っている海外通販サイトでファッキングマシーンを検索してみると、安い物で1万2千円くらいで手に入ることがわかりました。それでも1万2千円……迷った挙句、注文することに決定しました。
大きな買い物は迷う時間が長い分、買ったときの爽快感はすごいものです。注文してからは今か今かとファッキングマシーンを待ちわびる毎日でした。中国の業者だったため、すぐに届くかと思いきや、なかなか発送のお知らせが来ません。
カタコトの英語を駆使して「まだ送られてきません! 大丈夫ですか? キャンセルしましょうか?」と脅しをかけたら、「すぐに発送します!」と返信が来ました。自分の必死さに笑います。
焦る中国の業者にこれまた中学生英語で「早くしてください! 待つのはとても辛いです」と返信し、再び数日間待つと、とうとう届きました。ファッキングマシーン。
これで寂しい日々も安心! 購入後すぐに試しましたが、これはスゴイ! もう何がスゴイかって言葉では言い表せないくらいスゴイ!
そして、一通り満足したあと、ファッキングマシーンからディルドーを外し、諸々の液体やらなんやらをティッシュで拭き、ディルドーを1人お風呂場で洗いながらボクはふと思いました。
……むなしい。