オリンピック開催が決定し、日本列島上げて盛り上がって……るかどうかは人それぞれですが、フェス熱は衰える気配がありませんね。昨今ではROCK系のフェスにアイドルも参戦するようになりクロスオーバーな楽しみ方も増えて、メロン記念日と作ったシングルを懐かしく回想する日々……。そこで今回の「温故知新なアーティストを現代に蘇らせるなら」な当コラム、某アイドル的にメンバーが入れ替わりながらも長く第一線で活動を続ける、フリートウッド・マックをご紹介!
60年代にイギリスで一大ムーブメントを巻き起こしたブルースROCKのトップ・グループ、ブルース・ブレイカーズを脱退したピーター・グリーンとミック・フリートウッドを中心に結成された彼らは、イメージ通りまずはブルースROCKのヒットを量産……サンタナでお馴染みの名曲『ブラック・マジック・ウーマン』も実はこちらがオリジナル。ブルースの本場アメリカでも好調なセールスを記録し順風満帆な活動を……と思った矢先、ドラッグやアルコール問題などで中心人物のピーターを始め、オリジナル・メンバーが次々と脱退の憂き目に……BANDは存続の危機に瀕します。
しかしここで一大転機が! 残されたBa.ジョン・マクビーが妻のクリスティン・マクビーを加入させるのですが、彼女もチキン・シャックという英国ブルースBANDのKey.として第一線で活躍していた才女。彼女の持ち込んだPOP色に、新Vo.ボブ・ウェルチによるフォーク色も加わり、フリートウッド・マックはブルースBANDからの脱却を図ります。同時に活動拠点をアメリカに移し、いよいよ世界制覇を目指して再スタート!
と思われた矢先、ボブ・ウェルチが脱退……この時点で既に5人以上がBANDを去っており、いよいよBANDは終焉を迎えるのかと思いきや……たまたま耳にしたアメリカ人男女デュオ<バッキンガム・ニックス>を気に入り、何と大胆にもそのままリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスの2人をセットで新メンバーに迎えます! 2人のクールなPOPセンスとルックスの良さも相まってフリートウッド・マックはミリオンを連発! BAND史上最大の成功を収めます。
その後も激しくメンバーチェンジを繰り返しながら、いまだ解散はしていないフリートウッド・マック。まさにアイドル・グループばりの変遷やスキャンダルをくぐり抜けて来たわけですが、高齢化してるのもあってか、ここ10年ほど新譜が出ておりません……。若い新人を起用してリフレッシュを図ったり、かつてのメンバーとのリユニオン的なツアーなんかも出来る余裕はあるかもですが、ここはひとつ……原点回帰のブルースROCKがまた聴きたい! 今年逝去してしまったJ.J.ケイルばりの軽妙なサウンドからド渋な曲まで、彼らの経験値なら自由自在のはずですから!(日高 央)
ヒダカトオル
1968年6月5日、千葉県生まれのB型。働きながらインディー・デビューした元リーマン・ロッカー。
1997年BEAT CRUSADERS結成、2010年散開。BEAT CRUSADERSで活動中から数々の楽曲提供やプロデュースも行ない、木村カエラ、高橋瞳、メロン記念日ら女性陣のバックアップから、GOING UNDER GROUND、磯部正文等、男性アーティストのプロデュースを手掛ける。
2010年10月にはMONOBRIGHTと結婚(電撃加入)、2012年離婚(脱退)。2011年には“A.O.R”をテーマにヒダカトオルとフェッドミュージックを結成、2012年岩手のイベントで有終の美を飾る。
そして、2013年、新バンドTHE STARBEMSが始動!
http://www.thestarbems.com/
http://www.hidakatoru.com/