レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
1996年3月はロフトに1回、シェルターに2回。
3月1日はシェルターで、SUPER JUNKY MONKEYとAGGRESSIVE DOGSの共演イベント。ゲストとして、THE RYDERSが八方美人という変名で出演しました。いわゆるシークレットライブですね。
ロフトのアーカイブによると、『超猿暴犬生人宴』というイベント名だったようです。“超猿”がSUPER JUNKY MONKEYで、“暴犬”がAGGRESSIVE DOGS。“生人宴”はライブといったところでしょうか。
当時発行されていたSUPER JUNKY MONKEYの公式フリーペーパー『PERFECT MAGAZINE』のスケジュール欄に、3月1日のシェルター公演も載っていました。
ニューアルバムとライブビデオの発売予定日が「1996.APR.21.」と記載されていますが、実際に発売されたのは4月12日。
ライブビデオは、当コラムの第31回で紹介した『HOLY MOTHER OF MEATLOAF VOL-II 5/14/95』。前年5月に渋谷クラブクアトロで収録された映像作品(VHS)です。
同時発売されたCDは、2枚目のスタジオアルバム『PARASITIC PEOPLE / 地球寄生人』。1996年8月にTriStar MusicからUS盤もリリースされた名盤です。
収録曲の「IF」や「THE WORDS」「SEE ME, FEEL ME」(THE WHOのカバー)などは、アルバム発売前からライブで披露されていました。
CDがリリースされる2カ月ほど前に、Mutsumiちゃん(vo)からもらったプロモーション用のカセットテープ。
「IF」「START WITH MAKIN' A FIRE」「PARASITIC PEOPLE」の3曲入りです。
このテープをもらったころ、Mutsumiちゃんは『PARASITIC PEOPLE / 地球寄生人』の収録曲を7インチでシングルカットしたいと語っていました。「LPは『キャベツ』で、10インチは『あいえとう』で出せたから、7インチも出したい」と。
残念ながら、彼女の存命中にSUPER JUNKY MONKEYの7インチが制作されることはありませんでした。
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1999年に亡くなったMutsumiちゃんが切望していた7インチのリリースが実現したのは、彼女の死から21年後。
2020年2月25日に発売されたキャリア初となる7インチ。僭越ながら選曲にかかわらせていただきました。
所属事務所から依頼を受け、ソニー在籍時代の作品から候補曲を選んでメンバーに提案。2曲とも採用していただき、リリースされる運びとなりました。
A面は1996年12月1日に発表された『SUPER JUNKY ALIEN』の収録曲「R.P.G」。そしてB面は「IF」。
▼SUPER JUNKY MONKEY『IF』
▼SUPER JUNKY MONKEY『R.P.G/IF』アナログ盤(7inch)
2月5日は、Mutsumiちゃんの命日。
【五辺宏明(ごべひろあき)プロフィール】
レコード&昭和プロレス愛好家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。