レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回から1996年に突入!
1月はシェルターに2回行きました。
1月12日は『PUNK ROCK VALE TUDO vol.2』というイベントにCOCOBAT、GMF、DROOPが出演。
2022年に『Devil's Rondo』のCDとセット販売されたCOCOBATのスクラップブックに、フライヤー画像が載っていました。
過去のフライヤーや作品のアートワークなどが掲載された144ページのスクラップブックは、COCOBATファン必携!
VALE TUDO(バーリトゥード)はポルトガル語で「何でもあり」を意味する言葉で、総合格闘技のルーツといわれるブラジル発祥の格闘技の名称です。
第42回で、日本武道館で行なわれた『VALE TUDO JAPAN OPEN 1995』について書いているので、そちらもぜひご覧ください。
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1月20日は『百人組手 其ノ三』というイベントで、CREEPY CRAWL、COKE HEAD HIPSTERS、ISCREAM、WRENCHが出演。
COKE HEAD HIPSTERSは、このイベントの2カ月後に5曲入りの10インチEP『POP FOOD』をリリースします。人気曲「Go Way」や、DEAD KENNEDYSのカバーでありながら彼らの代表曲ともいえる「Too Drunk to Fuck」の再録版を収録した重要作。ジャケも良いです。
WRENCHは『百人組手 其ノ三』の5日後(1月25日)に、ジェイソンズと共に恵比寿Milkに出演。その日のライブ映像が、DVD『NISTORY: ARCHIVE 1994-2006 & NITRO LIVE 2007』に収録されています。
DVDに収録されたのは「空」。翌月(2月21日)オリジナル・バージョンとリミックスを収録した3曲入りのCDでリリースされたシングル曲です。
リミックスを担当したのは、この年の4月にcutting edgeからメジャーデビューを果たすSHAKKAZOMBIEのTSUTCHIEと、1993年にミニアルバム『GARDEN ON THE PALM』で英『NME』テクノチャートで1位を獲得したケン・イシイ。
当時、ヒップホップやテクノのDJ/プロデューサーをリミキサーに起用するような発想を持つバンドは珍しく、ロックとダンスミュージックの橋渡し的な存在として徐々に注目を集めていきます。
3月1日に発売される1stフルアルバム『BLACK HOLIDAY』と、先行シングル『空(ソラ)』のフライヤー。
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今回取り上げたCOCOBAT、COKE HEAD HIPSTERS、WRENCHは、翌年からスタートする『AIR JAM』に出演。初回の『AIR JAM '97』にはCOCOBATとコークヘッド。2回目の『AIR JAM '98』には3バンドすべて。3回目の『AIR JAM 2000』はCOCOBATとWRENCHが参加しています。
のちに“AIR JAM世代”と呼ばれるキッズを大量に生み出した同フェスをきっかけに巻き起こったバンドブームの前夜となる1996年。
もちろん、ロフトやシェルターでも、日々熱いライブが行なわれていました。次回以降も乞うご期待!
五辺宏明(ごべひろあき)プロフィール
レコード&昭和プロレス愛好家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。