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トップコラム「LOFTと私」五辺宏明第5回「 1993年12月16日 GARLIC BOYS『ナルシスト宣言』レコ初」

回「 1993年12月16日 GARLIC BOYS『ナルシスト宣言』レコ初」

第5回「 1993年12月16日 GARLIC BOYS『ナルシスト宣言』レコ初」

2020.11.07

「LOFTと私」五辺宏明
 
レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
まずは、初めてSUPER JUNKY MONKEYを観た日のエピソードを綴った前回の続きから。
 
1993年12月12日 @下北沢シェルター
SUPER JUNKY MONKEYの衝撃的なパフォーマンスに秒殺された私は、棒立ちでステージを凝視していましたが、3、4曲目ぐらいになると身体を揺らしながら、早くも次のライブを観たいと考えておりました。
 
ちなみに「秒殺」という表現ですが、1993年9月21日、東京ベイNKホールで行われた総合格闘技団体パンクラスの旗揚げ戦全5試合の合計時間が僅か13分5秒という衝撃的な試合結果を、マスコミが「秒殺」という言葉で報じたことが由来とされています。今ではすっかり一般にも浸透した「秒殺」という単語を耳にするたびに、バス・ルッテンや船木誠勝、鈴木みのるの雄姿が浮かんでくるのは、私だけではないはず。
 
…脱線してしまいました。ていうか、強引にプロレス・格闘技ネタをぶっ込んだんですけどね。すみません。話を戻しましょう。
 
中盤のMCで、4日後(1993年12月16日)に三軒茶屋ヘブンスドアでライブアルバムを録るという告知がありました。喜び勇んでスケジュールを確認すると、既に前売り券を購入していたロフトのイベントと同日だったので、泣く泣く断念することに。
 
1993年12月16日 @新宿ロフト
Howling Bull Records内にGARLIC BOYSのLARRYさんが立ち上げたRotten Orangeからのリリース第一弾となるGUMBOIL『RAPECOREHURRICANE』と第二弾のGARLIC BOYS『ナルシスト宣言』のダブルレコ発。さらにSHELLSHOCKがゲスト出演。こちらも見逃すわけにはいかなかったのです。
 
トップはGUMBOIL。後にPANORAMA AFROを結成するマキール大佐(vo)と相馬省吾氏(ds)が在籍していた札幌のミクスチャーロックバンドです。
客席に向かって「次にやる “Territory…?”って曲のリコーダーソロで、コサックダンスを踊って欲しい」とお願いするマキール大佐。それを聞いて爆笑する観客。そしてフロア中央でコサックダンスを披露するお調子者が出現するという、ピースフルな空気を生み出してトップバッターの役目を果たしたGUMBOIL。彼等に大きな拍手が送られたことは、言うまでもありません。
ちなみに、コサックダンスをかましたお調子者は私です。
 
続いて登場したのはSHELLSHOCK。ハードコアやノイズ、インダストリアルなどの要素を取り入れ、スラッシュメタルの枠を超越した傑作3rd.アルバム『FIEL LÄRM』(フィール・レルム)を前年に発表したSHELLSHOCKは世界的に見ても稀有な存在で、翌年1月にリリースが予定されていたミニアルバムにも期待が高まっていました。この日のライブも文句なし。
 
トリは主役のGARLIC BOYS。出囃子の“唐獅子牡丹”(唄・高倉健)が流れた時点で、フロアは大興奮。
90年代ガーリックの名盤として知られ、現在でも人気の高い『ナルシスト宣言』のレコ発です。盛り上がらないわけがありません。タイトル曲を筆頭に、“納得だ! 私も”、“怒りのもんた・泣きの小金治”といったナンバーで、爆笑しながらステージダイブするキッズが続出。
らしさ全開のパフォーマンスで会場を笑いの渦に巻き込んだ「泉北にんにく軍団」ことGARLIC BOYSの兄貴達に魅了された一夜となりました。
 
rooftop-5-1.JPG
 
GARLIC BOYS『ナルシスト宣言』CD
 
当時購入したプルオーバーのパーカーが手元にあるので載せときますね。
 
rooftop-5-2.JPG
 
バックプリントです。
『ナルシスト宣言』が出た頃に買ったような気がするんですけど、違ってたらすみません。
 
五辺宏明(ごべひろあき)
レコード&昭和プロレス愛好家。そしてサイン入りレコード蒐集家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。
 
 
 
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