写真との距離
誰もが当たり前にカメラを持ち、作品を発表していく総カメラマン時代になって久しい今。それは今更あらためていう事ではないですが携帯電話・ネットの普及からです。少し前、本当に平成前半くらいまではカメラは特別なもので濃いファンの方と家長のものがその手を離れています。著者である大山さんも常にそのことについて話されていて、今回書籍として出された本書で過去から現代へつなぐ写真のあり方について今まで語られていたことを読むと写真は一種の魔力を持っているのだなと感じてしまいました。だからこそ多くの人が魅了され進化していったのかも。当たり前になった写真・カメラについてこの本を読んで改めて考えれば、撮影の腕が上がる……というのは大げさですが当たり前のものを深く知るのはやはり楽しい、そして凄さを感じます。当たり前を疑うには知るのが一番、小難しいのはいいんだよとならずに一度立ち止まってみてください。(LOFT/PLUS ONE:柏木聡)