―漫画界は最も身近にあった、私の世界だったのです。

　そう語る姫乃たま。「月刊コミックビーム」にて連載『姫乃たまのビーム劇場』を執筆し早３年。そんな彼女だからこそ書ける、真っ直ぐで温かみのある文章と偉大なる漫画家達の人柄や思いが手に取るようにわかるインタビュー集。わたし自身、本作品で最も救われた言葉は丸尾末広さんの「大人には運命なんてない」という言葉。“大人は酷い目には遭わないんです。―意思と力があるんだから、好きなところに行けばいい。”と。きっと、手に取るあなたにも心に残る、刻まれる言葉や思いがあると思います。一度しかない人生だからこそ、14人の様々な生き方を感じ、更に美しく、しなやかなに過ごして頂きたい。インタビュー誌を今まで読んだことがなかったのですが、こんなにも自分の人生や考えに影響を及ぼすなんて…。彼女の文章と人との関わり方も改めて、素敵だなと感じられる愛が溢れる作品。（阿佐ヶ谷ロフトA：おくはらしおり）