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トップレポート【新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念レポート】今年二度目のライブを新宿LOFTで敢行したOLD JOE、あの日の少年たちがあの時のままの雰囲気で魅せた濃密なファンキータイム

【新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念レポート】今年二度目のライブを新宿LOFTで敢行したOLD JOE、あの日の少年たちがあの時のままの雰囲気で魅せた濃密なファンキータイム

2024.11.13

 OLD JOE、今年二度目のライブは前回と同じく新宿LOFTのステージ。チケットは今回もソールドアウト(ではあったが、若干ながら当日券も発売。それがあるのがライブハウス、見たいライブは絶対に諦めないで欲しい)、開演10分前には静かにスタートを待つお客さまでフロアはぎっしり。
 
 開演時刻からおよそ5分過ぎてメンバーがステージへ。インストのように聴かせるオープニングで、ボーカル・河西洋介はポケットに両手を突っ込みスタンバイ。その姿も絵になる。“どーも! OLD JOEです! よろしく!”と「Red Tab」へ、ダンスナンバーに会場内はクラップの嵐。フロアも盛り上がるまま「Moon Side Dance」ではステージの照明がまるで七色に光り、視覚も含めて音に溺れる。
 

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 “日本一の歓楽街、歌舞伎町へようこそ!”と語る河西が誰の目にも見える場所に出演者パスを貼っているのがとても微笑ましい。かつてインタビューで“新宿LOFTという神聖な場所”と語っていたことも思い出しながら、「わるいくすり」では河西もギブソンのギター・SGを持ち歌う。こうしてスタートから順調に音が鳴り響いていたところで…メンバー皆で“?”という感じになったのが、謎のノイズが聴こえてきた時。あの場にいた誰もがうっすら気になる薄いノイズ音だったのだが、結果としてメンバーのスマートフォンがアンプの上に置いてあったことが判明。“プロはやらないよ!”と笑い、フロアも笑いに包まれているのを見ながら、10代の時に結成したバンドでメンバーは確かに年は重ねていても、“あの時のまま”の4人の雰囲気がそこにあるように感じられた。
 

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 この日はカメヤマケンシロウ(B)が考案したという紅茶リキュールがベースのオリジナルカクテルも大人気で、“そのカクテルの名前の由来となった曲を”と紹介してから「ささやき」へ。少ない音数でボーカルを際立たせるように聴かせる一曲に、ライムの香りも加えられたオリジナルカクテルは絶妙にマッチしたはず。ムードなモードに入ったかと思えば「ギムレット」では真田徹(Gt)のギターソロが唸り炸裂、顔でもギターソロを弾いて魅せる。さらにライブで目の当たりにしたことは、大内岳(Dr)が叩くリズムのダイナミックさと繊細さを併せ持ったプレイの素晴らしさ。“それぞれの活動もフォローアップしてもらえたら嬉しい”と河西が言っていた通りで、メンバー各々の他での活動も是非に注目して欲しいと思った。
 

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 30代に入りテクニックもついてきた今、ではあるのかもしれないが、果たして彼らが10代の時はどうだったのだろう。この日の会場でも販売されていた今年リリースの5曲入りのEP『Dessssert』には、彼らが若かりし時に作った楽曲もあり、この日も演奏していた「Lover Soul」を今こうしてライブで聴くと、“これを10代で演っていたのか!?”と不思議でならなくなる。もしかするとあの当時も彼らは今と遜色ないようなライブをしていたのかもしれないし、それは分からない。分からないから探したり追いかけたくなるけれど河西はこんなMCもしていた、“煙に巻き続ける人生を送っていきます”と。解散をしたはずのOLD JOEというバンドがまさに、われわれを良き形で煙に巻いて音を鳴らし合っているのだと思った。カッコいいじゃないか。さらに、“その当時に書いた曲が今日のセットリストを結構、占めている”と話した上で当時を振り返り、“(その当時)SMAPを超えると思っていたけど、全く歯が立たなかった”と笑っていたが、時を経て今、こうして新宿LOFTに集まる満員のお客さんが、OLD JOEの一曲一曲に心と身体を持っていかれている。最高じゃないか。
 

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 カッコよく最高なままライブは終盤、“湘南でもなくマンハッタンでもなく、新宿LOFTでファンキータイム!”と「Manhattan Subway」に突入するや盛り上がりは最高潮に達し、残り2曲を告げた時のフロアのどよめきは凄まじいものが。いよいよラストに選んだ曲は「フリント」、こうしてOLD JOEの濃密な音に酔いしれた約2時間。“来年は解散10周年!”とも言っていたが、今日のような日がこれからも続くような気がしてならなかったのはわたしだけだろうか。そんな思いを抱くことすらすでに、煙に巻かれているゆえなのだろうか。
 

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 本編が終わるや、例によってメンバー2名の一服タイムを挟んでからのアンコール。“初めて、は、ここで演ったんじゃないかな? ド初期のレパートリーを”と、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「リボルバー・ジャンキーズ」を披露! 今春の『ARABAKI ROCK FEST.24』(宮城県)でチバユウスケ氏に捧げるステージ「BIG BEAT CARNIVAL~ロックンロールの夢~」にYONCE名義で河西が登場し、ボーカリストとして偉大なる先輩プレイヤーたちと共にミッシェル曲を披露したあの光景も思い出され、ただただ痺れた。繰り返しになるが、この日の新宿LOFTのステージに立っていたのは。確かに歳は重ねていてもかの少年たちであり、本当に本当に、素晴らしい時間を楽しむことができたのであった。【Text:高橋ちえ(@djchie)/ Photo:Satsuki Kato / 2024年10月26日(土)新宿LOFT『新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念|OLD JOE Oneman Live “Second Hump”』】

商品情報

Dessssert

2024年6月2日デジタルリリース
© 2024 OLD JOE ℗ 2024 OLD JOE

iTunesStoreで購入

【収録曲】
1. Turning Of The Seasons
2. Shot
3. Full Moon Joint
4. theme of the knuckle 4 peace
5. Lover Soul

Recorded at Velvet Room Studio
Recorded by Kazunari Yokoo
Jacket design by Enomoto Koichi
Logo design by yucaco

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