真心ブラザーズが企画する対バンイベント『マゴーソニック2017』。今年はOKAMOTO’Sを迎えてEX THEATER ROPPONGIで開催された。毎年恒例となりつつあるこのイベントには、過去に斉藤和義、ウルフルズ、藤井フミヤ、レキシ、東京スカパラダイスオーケストラ、フジファブリック、MONGOL800など、真心ブラザーズと親交の深い豪華アーティストが出演してきた。
今年は過去に出演したアーティストの中で最年少となるOKAMOTO’S。しかし、その演奏力と卓越した音楽センスは突出しており、多くのミュージシャンから多大なリスペクトを受けている。この日も会場に集まった音楽ファンを唸らせるパフォーマンスで、その実力を惜しむ事無く披露する。
OKAMOTO’Sのステージ中盤にて、早くもお楽しみ&サプライズが用意されていた。4管からなるMOUNTAIN HORNSが登場、彼らのオリジナルソングをゴージャスに彩った。続いて、桜井秀俊(1曲の為だけにスーツ姿で登場)、YO-KINGと入れ替わりでステージに現れ、前半にして既に賑々しい演出が展開される。
軽いセットチェンジがなされ、アコースティック・セッションで懐かしいフォークソングを披露。そして、ホストバンドである真心ブラザーズのステージがスタート。脇を固めるリズム隊は、ベースに岡部晴彦、ドラムは小松シゲル(NONA REEVES)。心地よい重低音と軽快なリズムに自然と体が動き出していく。これだけでも十分過ぎる豪華な布陣であるが、ここに今度はOKAMOTO’Sのメンバーが入れ替わりで登場し、双方からのリクエストで選曲したというシャッフル・タイムが始まった。さらにMOUNTAIN HORNSも登場、飛び道具ともいえるナンバーを挟みつつ、“贅沢の極み”と言って過言でないステージとなった。
アンコールは、全出演者12名でのオン・ステージ。あの名曲をあくまでも正しく真面目にカバーしつつも、フロント6名の自由な動きに観客は抱腹絶倒の渦に包まれた。
これ程までに贅沢な音楽を楽しませてくれながら、嬉しいサプライズなアナウンスも行われた。真心ブラザーズとして通算15枚目となるオリジナル・アルバムの制作が現在行われており、今年9月にリリースを予定しているとのことである。2015年秋のカバー・アルバム『PACK TO THE FUTURE』のリリースから約2年。オリジナル・アルバムは『Do Sing』以来の約2年10ヶ月ぶりとあって、待望の作品だ。
そして、10月にはその新作を携えての全国ツアーが予定されていることも発表された。今年は真心ブラザーズにとっても、ファンにとっても“大豊作の実りの秋”になること間違いなしだろう。忘れてはいけないのが、“贅沢の極み”である『マゴーソニック2017』は、5月20日(土)に大阪公演@なんばHatchが行われる。「真心ブラザーズ×OKAMOTO’S」のスペシャルステージが観られるラストチャンス。ぜひ彼らが創り出す音楽の素晴らしさと楽しさ、心地良さ、そして会場全体を包み込む雰囲気を存分に体感し、今秋の新作に想いを馳せながら楽しみに待とうではないか!(photo:eri shibata)