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トップレポート『ENDSCAPE vol.6』O.A ARCHAIC RAG STORE/LUNKHEAD/My Hair is Bad/ircle!

『ENDSCAPE vol.6』O.A ARCHAIC RAG STORE/LUNKHEAD/My Hair is Bad/ircle!

2016.10.31

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2016 年 10 月に新宿 LOFT がオープンより 40 周年を迎え、新宿 LOFT と所縁の深い強豪アーティスト達 が出揃『40YEARS×40LIVES』と掲げたイベントが 9 月から 11 月にかけて開催されている。 その一本として 10 月 19 日、2014 年より新宿 LOFT にて開催されている『ENDSCAPE』がこの日 40 周 年イベントの一本として開催された。出演者は ircle/LUNKHEAD/My Hair is Bad/ARCHAIC RAG STORE と今音楽業界に名を轟かせるラ インナップとなっており、公演は見事に SOLD OUT を叩き出した。平日でありながら場内は超満員。今か今かと待ちわびる客席の熱気に包まれ、いよいよ『ENDSCAPE vol.6』の開幕だ。
 

【ARCHAIC RAG STORE】

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この日オープニングアクトとして登場したのは【ARCHAIC RAG STORE】。 ステージに現れた 4 人が纏う緊張感がひしひしと伝わってくる。
「ARCHAIC RAG STORE ですよろしく!」
と威勢よく言い放ち”LOVE SONG”で一気に超満員のフロアへ切り込む。
 
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小さな身体からは想像を絶するような妖艶さと色気を歌声と音が魅惑の領域を創る。
 
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 続く”frontier”で繊細さと煌びやかさを匂わせる音が粒子となりフロア一面を埋め尽くす。 「オープニングアクトとして任されたからには最後まで全力で歌います!」
と Vo.鴻池遼の言葉に導かれ”Mahoroba”の柔らかな風が颯爽と吹き抜けた。
 
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ラスト”夜を翔ける鳥”を堂々と歌い上げ、その表情からはこのステージに懸けてた強い想いが映るようだっ た。 場内からは始まった時には想像できない多くの拍手に包まれ、宣言通りオープニングアクトとしての役割を 見事果たしステージを後にした。
《SETLIST》
1:LOVE SONG
2:frontier
MC
3:Mahoroba
MC
4:夜を翔ける鳥
 

【LUNKHEAD】

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悠々と辺りを漂う熱気、燃え盛る秘めた炎を包み【LUNKHEAD】の登場だ。 沸き上がる闘志が瞬間的に”シンドローム”の音となり、一面に飛び散り心臓を震え立てる。
 
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「LOFT ー!」と Vo. 小高芳太郎が声を荒げ剥き出しの感情と共に”ユキシズク”が瞬く間に会場の熱を上 昇させる。
「トップバッターを任せてもらったという事で、ワンマン気分でやり切って帰ります!」
 
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”優暮”の真っ向から直球な言葉が Dr.桜井雄一の力強く濃厚なドラムサウンドに乗って場内隅々まで響き渡 らせ、
この新宿・歌舞伎町のネオンのような艶やかで妖しくエレガントな Ba.合田悟のベースサウンドが”木曜日” と化ける。
「初めて LOFT に出たのは 13 年前で、新宿 LOFT と言えば神様が住んでるんじゃないかってぐらいの憧れ で。
やっと出れるようになってから 13 年間、40 歳の誕生日会に呼んでもらえて本当に続けとってよかったで す!」
 
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命を宿した生き物のように Gt.山下壮のギターの音が乱れ弾け飛ぶ”闇を暴け”、 ”優しくしたい人がいる”がフロア一人一人に話しかけるかのような心地良さを感じさせる。
 
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「今日出逢ってくれたここに居る人全てに!」
と最後”スモールワールド”がこの 13 年間のストーリーをなぞるようであった。
まるで新宿 LOFT が 40 年の時間をかけ、この瞬間を待っていたのではないかと思えた。 「これぞ【LUNKHEAD】」と思わず声が漏れてしまうようなステージを見せ、ENDSCAPE vol.6 の幕 開けを見事に飾った。
《SETLIST》
1:シンドローム
2:ユキシズク
MC
3:優暮
4:木曜日
MC
5:闇を暴け
6:優しくしたい人がいる
7:スモールワールド
 

【My Hair is Bad】

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「このド平日にライブハウスに来てくれたあんたの事裏切らない!」
新潟県上越市出身【My Hair is Bad】が二番手として登場だ。 ”アフターアワー”、”彼氏として”と目にも留まらぬスピードで続き、急速に心拍数があがっていくのがわか る。
 
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「一生懸命いいライブして帰ります!」と Vo.椎木知仁の言葉が導いた”ドラマみたいだ”は、熱く優しい時 間だった。
実は今日 10 月 19 日は彼らのメジャー 1st FULL ALBUM『woman’s』の発売日であり、 ここでアルバムのリード曲”告白”が披露されるなどファンにはたまらないプレゼントが贈られた。
 
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「ドキドキして帰るんだよ!」と Ba.山本大樹のリズミカルでダイナミックなベースに乗って”元彼氏とし て”がフロアを揺らし、
”マイハッピーウエディング”では Dr.山田淳の力感溢れるドラムサウンドが一弾一弾フロア隅々まで撃ち込 まれていく。
 
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先ほどまでの空気が一変、Vo.椎木の生の言葉が語られる。
「3 年前は足下にも及ばなかった LUNKHEAD と ircle のツーマンのオープニングアクトとしての俺ら、本 日下剋上しに来ました」
脳髄電撃を走らせるその一言があまりにも格好良すぎて、瞬きする事も息をする事も忘れた瞬間であった。 ”from now on”で Vo.椎木のシールドが折れるハプニングもあったが、それすらも【My Hair is Bad】 の今を死ぬ気で生きる証明でライブだ。
Dr.山田が Vo.椎木への童貞疑惑が浮上しているという爆弾発言で笑いを巻き起こし”真赤”、”クリサンセマ ム”で命を削る歌い上げステージを後にした。
【My Hair is Bad】は間違いなく今生きていた、生だった、ライブだった。
《SETLIST》
1:アフターアワー
2:彼氏として
MC
3:ドラマみたいだ
MC
4:告白
5:元彼氏として
6:マイハッピーウエディング
MC
7:from now on
MC
8:真赤
9:クリサンセマム
 

【ircle】

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ARCHAIC RAG STORE、LUNKHEAD、My Hair is Bad と火花が飛び散るライブが続き、いよいよ 本日の大トリ【ircle】が登場だ。
 
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「フロム 1987、ジャパニーズロックの救世主 ircle ですよろしく!!」
 
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大歓声の中、Dr.ショウダケイトの叩き割るようなドラム音が一刀両断するかのように”呼吸を忘れて”にて 幕を開け、間髪無く”風の中で君を見たんだ”が優雅で幻想的な音を立て続けに肌に染み込ませる。
 
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天井を突き破るのかと思うぐらい勢いでスピーカーに立ち上がり、Ba.伊井宏介がベースを上に高々と掲げ た勇ましい姿は心を鷲掴みにさせた。 「このライブが決まった時とてもドキドキした。マイヘア、ランク、アカシック。」
と Vo.河内健悟の冗談(?)に会場が和む ircle ならではの空間。
 
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”ベニ”では Gt.仲道良の中毒性に満ちたのギター音が空間を捩じ曲げ、Vo.河内のハーモニカが印象的な”桃 源郷”が心地良く身体を揺らした。
「画面と CD と MD の中でしか知らんかった LUNKHEAD、今日初めて対バンの ARCHAIC RAG STORE、後輩やけど目標追っかけて長年一緒にやってきた My Hair is Bad。 そうやって俺らと逢う人が、1mm でも前向きになれればなんて思って作った曲」 知らずとも心と感情を満たしてしまうような、シンプルで純粋な言葉が詰め込まれた”光の向こうへ”が柔ら かく温かな光となって包み、貪欲で現実への闘志が漲る”セブンティーン”が駆け抜けていった。
 
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「10 月 19 日新宿 LOFT で出逢ってくれた全ての人達に魂を込めて」
と今日をこの新宿 LOFT40 周年目、ENDSCAPE に歌と汗を刻み込むように”ライター”が本編ラストを 飾った。
鳴り止まない拍手に導かれアンコールのステージへと 4 人が現れた。
「この ENDSCAPE というイベントは vol.1 で僕らの”i しかないとか”というアルバムのリリースを祝った イベントで、vol.6 でまたこうやって一緒に帰ってこれて本当に嬉しいですね」
と Dr.ショウダからイベントへの想いも明けられた。
 
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「絶対にクソ野郎なんかに負けんな」
そう声を荒げて叫んだラスト”本当の事”。 満員の場内を多くの手と笑顔が埋め尽くし、ENDSCAPE vol.6 の幕を下ろした。
《SETLIST》
1:呼吸を忘れて
2:風の中で君を見たんだ
3:2000
MC
4:ベニ 
5:桃源郷
MC
6:光の向こうへ
7:セブンティーン
8:ライター
EN:本当の事
 
text:新宿LOFT 横溝英梨 photo:MASANORI FUJIKAWA
 

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