2016年、デビュー35周年を迎えたTHE MODS。このアニバーサリー・イヤーのクライマックスとなるライブ『THE MODS TOUR HAIL MARY』が、さる10月15日、日比谷野外音楽堂にて行われた。ツアー自体は4月からスタートしたものの、4月8日名古屋BOTTOM LINEにて行われた公演で森山達也(vo)が膝の半月板を損傷するというアクシデントに見舞われ、その後のツアー日程はキャンセル、延期を余儀なくされている。それから約半年にわたる懸命なリハビリを経てついに復活、豪雨の中行われた1982年のライブ、そして5年前の30周年記念ライブといったMODSヒストリーには欠かせない伝説的なステージを行ってきたここ日比谷野音に帰ってきた。
定刻の午後5時30分に開場、続々と会場内へ入場してくるファンからはこの劇的な復活ライブへの期待感がひしひしと感じられ、高揚感が徐々に会場を埋めつくしていく。35年間の活動を支えてきたさまざまな世代の3,000人を超えるファンが詰め掛け、場内は開演を前にすでに総立ち状態で、各所からMODSコールが熱く響きわたっていた。
午後6時30分を少し回った頃、彼らの盟友でもあるTHE MACKSHOWのコージー・マックこと岩川浩二が登場、そのMCに導かれ、真っ赤なカーペットが敷き詰められたステージへとTHE MODSの4人が登場、オーディエンスのテンションもピークに達した。「COUNTER ACTION」など3曲をプレイ後、森山がいつもと同じように第一声「THE MODSです」と発すると、復活を待ちわびてきた満場のオーディエンスからひときわ大きな歓声が沸き起こった。その後も代表曲「激しい雨が」「HEY!! TRAVIS」や、苣木寛之(g)、北里晃一(b)がそれぞれリード・ボーカルを取る「Rock-a-hula-billy」「POGO DANCING」といった楽曲など全22曲を披露した。計3度におよんだアンコールは「LOOSE GAME」に始まり、開演前のMCも務めた岩川が参加しての「LET'S GO GARAGE」、そして「TWO PUNKS」などファンとってはたまらない楽曲の数々を披露、終演を促すアナウンスが流れてもファンの熱いMODSコールが鳴り止むことはなかった。
2ndアンコール最後には森山の「35周年を迎え、このツアーでみんなに届けたい曲ができた」というMCとともに「STAY CRAZY」が演奏された。キャリア35年を経ても決して守りに入ることを良しとせず、さらに研ぎ澄まされたTHE MODS流のロックンロールを貫いていこうという宣言にも取れるこの楽曲に込められたメッセージは、きっとこの日集ったファンのひとりひとりに突き刺さったに違いない。
この日のステージで完全復活を遂げたTHE MODSは、延期となっていたツアー「THE MODS TOUR 2016 "HAIL MARY" Round 1」が11月3日より予定されており、最終日の12月6日は、THE MODS誕生の地、福岡で公演が行われる。
THE MODS TOUR 2016 "HAIL MARY" Round 1
詳しい公演スケジュールはこちら:http://www.themods.jp/