ミッツ・マングローブ、ギャランティーク和恵、メイリー・ムーの3人による音楽ユニット星屑スキャットが、3月13日に東京・日本橋三井ホールにて結成10周年記念ライブを開催。中塚武書き下ろしの新曲「HANA-MICHI」を発表するなど、全20曲で満員600人のファンを魅了した。

 

エレクトロサウンドの響く中、ダンサーを従え銀色のマリー･アントワネット風の衣装で登場した星屑スキャット。大歓声を浴びながらステージは「コスメティック・サイレン」で幕を開ける。「気になる女の子」でクラップを沸き起こすと、幻想的なダンストラックの響くなか衣装を着替え再登場し、最新シングル「ご乱心」へ。男性ダンサーとの演技も交えてのパフォーマンスが会場の熱い視線を集め、観客も大興奮。続く「A LOVER’S CONCERTO」では会場のクラップを煽り、会場の熱気をぐんぐんと上昇させていった。

 

ミッツの「こんばんは、星屑スキャットです。」の挨拶に改めて盛大な拍手が送られると、「2005年の3月に結成して、実は去年で10周年だったんです。」とこれまでを振り返る3人。そしてミッツが「最後まで歌いまくって踊りまくりますので、よろしくお願いします。」と続けると、しっとりと「君だけに」を歌い上げ、ずっと歌いたかったという少女隊カバーで「FOREVER〜ギンガムチェックstory〜」を熱唱した。その後和恵が「10年前に新宿2丁目に歌謡曲を好きな人がいるって聞いてミッツをスカウトに行ったのが、星屑スキャットの始まり。｣と結成秘話を明かすと、それぞれに活動していた当時を思い出してとソロパートへ。メイリーが西川峰子カバーで「あなたにあげる」、ミッツがいしだあゆみカバーで「ブルー・ライト・ヨコハマ」、和恵が内山田洋とクール・ファイブカバーで「思い切り橋」をそれぞれ披露すると、第1部は「星屑スキャットのテーマ」で終了した。

 

 

星屑スキャットの結成当時の映像を振り返り始まった第2部は、「ニュースな夜」で豊かな歌声とハーモニーを響かせスタート。前の映像に触れつつ10年間のエピソードや失敗談を交え、会場の笑いも誘っていく。そして抜群のコーラスを見せ付けたリリー・フランキー提供による「新宿シャンソン」を切なく歌い上げると、この日のために作られた全身スパンコールのドレスで島倉千代子カバー「愛のさざなみ」を届け、大きな拍手を浴びた。ミッツは「島倉さんとステージをともにした際、楽屋に呼ばれて『あなたたち地味よ。もっと派手にやんなさい』と言われた。」と明かし、「後にも先にもあんな喝を入れくれたのは島倉さんだけ。」と感謝の言葉を添えた。あっという間にライブも終盤に差し掛かると、ミッツの「ラストスパート、悔いのないように盛り上がってくださいね。」の言葉に応えるように、「青い珊瑚礁」では“キャー”の歓声が上がり、「青い地平線」、「薔薇とピストル」と一体感溢れるステージに鳴り止まない拍手が送られる。本編ラストを飾ったデビュー曲「マグネット・ジョーに気をつけろ」では、ダンサーとともに最後はポーズを決め、大歓声の中終了した。

 

 

鳴り止まない拍手で迎えたアンコールでは、観客との交流を楽しむ3人。ミッツの「今後どうすれば良いですか？」の問いに、アルバムやカレンダー、握手会に全国ツアーと思い思いの要望が寄せられる。そんな時間を楽しみつつ、ミッツは「皆さんの夢は私たちの夢だと思って頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。」と表現した。さらにここで10周年記念の新曲を急遽発表！星屑スキャットとは縁の深い、中塚武書き下ろしによる「HANA-MICHI」を初披露し、ピアノの鳴り響く切ないダンストラックに儚げな表情を見せ魅了した。ライブの締めくくりに選んだ「君の瞳に恋してる」では、ステージ上で手を左右に振りながら、この日一番の明るいパフォーマンスで笑顔を届けると、ミッツが「無事に10周年を終えることが出来ました。と言うことは11年目もあると言うことで、今後ともよろしくお願いいたします。｣と語り、会場の隅々まで感謝の気持ちを伝えると惜しまれつつも幕を下ろした。