TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by BRAHMAN & TOWER RECORDS
2015.03.15 南相馬 BACK BEAT
(photo:三吉ツカサ)
BRAHMANをキュレーターに迎えた今回のBowline 2015。
東北3会場と新木場スタジオコーストの4会場を周るツアー形式となっており、本日は福島・南相馬BACK BEATにて東北シリーズの2日目が行われた。事前に発表されていたのは、BRAHMANとAA=の2組。チケットはSOUL OUTとなっており、満員の会場は、観客のこれから待ち受けるライブの期待感で充ちていた。
花男(太陽族)
スタート時間をすこし過ぎた頃、ステージにはなんと太陽族のVo.花男がギターを持って登場!
前回の宮古ではサプライズで猪狩秀平(HEY-SMITH)が登場したが、今回のBowlineはこのようなサプライズが恒例となるのか?
予想をしていなかったオーディエンスは一瞬どよめくも、「やるか!」とギター1本で花男の弾き語りが始まる。途中のMCでは、TOSHI-LOWと電話で話し今回の出演となった経緯や、「南相馬で歌えるのが嬉しい」と太陽族の"ヒバリ"がテーマソングの<騎馬武者ロックフェス>への熱い想いを語る。
3曲だけの演奏だったが、最後は今日歌詞ができて作ったという新曲を披露。その歌の中ではBowlineをなぞらえるような詩も挟み、観客は手を挙げ大きな拍手が巻き起こった。
AA=
場内にエフェクト加工されたベートーベンの第九が響き渡り、AA=のメンバーがステージに登場すると大きな歓声が沸き起こる。
「準備はいいかBACK BEAT!!」デジタルかつハードコアなサウンドが遠慮なくフロアに降りかかると、オーディエンスは手を掲げぶつかり合いながら、徐々に熱を帯びていく。
攻撃的なリフとビートに、2人のヴォーカルが重なる"WILL"では、否が応でも体を揺さぶられる。重厚にして破壊的なサウンドが降りかかってくる"GREED..."で、いてもたってもいられないフロアはダイバーが続出となった。
「4年前、つらく悲しい思いをした、その人たちに作った曲です」とラストに披露されたのは“We're not alone”!2011年に東日本大震災の復興支援プロジェクトとして制作され、久しぶりの演奏となるこの楽曲に南相馬のオーディエンスも腕を挙げ一緒に叫ぶ。
演奏が終わり「いい未来をつくっていきましょう」と語った上田剛士。AA=サウンドのスケール感に圧倒されつつも胸が震えたステージだった。
BRAHMAN
そしていよいよキュレーターのBRAHMANが登場。
AA=の余韻がまだ残っているなか、オープニングSEが流れメンバーが登場すると、南相馬BACK BEATの場内は早くも更なる熱気を増した歓声があがる。
現在全国ツアー<Tour -Hands and Feet 7->の最中ということで、この日演奏された曲目についての詳細は省かせていただくが、楽曲と楽曲が次々と畳み掛けるように演奏されていく様は、波動となってフロアに襲いかかっていった。
ライトに照らされステージで激唱し幾度となく汗を迸るTOSHI-LOWと、気持ちを叩きつけるような3人の演奏に、南相馬のオーディエンスも拳を振り上げ汗だくになって応える。
ダイヴの嵐になり、轟音と狂騒が激しい熱で渦巻くような空気がライブハウスを支配していく。
そして"霹靂"が始まると、会場全体が手を高く掲げじっと聴き入り、やがて一緒になって声を上げて歌う…この瞬間がひときわ感動的に映った。
ほぼノンストップで駆け抜けたライブが終わると、濃密すぎる爆音と熱量から解き放たれた来場者は、充足感に溢れた表情を一様に滲ませていた。
Live Info.
「Bowline 2015」
4/4 石巻BLUE RESISTANCE
4/11 新木場STUDIO COAST