『地球の歩き方 W31 世界のすごい墓』が株式会社 学研ホールディングスのグループ会社、株式会社 地球の歩き方より全国の書店及びオンライン書店で発売された。
世界の人気観光名所でもある194のすごい墓と霊廟を、旅の雑学とともに紹介した一冊だ。
あの観光名所も実は墓だった! 意外に知らない世界の墓事情
▼スケールに圧倒される世界のすごい墓
古代より、君主や為政者の権力の象徴として造られてきた墓や霊廟は、およそ墓とは思えない、圧倒的スケールを誇るものばかり。白亜の宮殿のように見えるインドのタージ・マハルは、ムガル帝国第5代皇帝が愛する妻のために建てた霊廟。世界で最も美しく、有名な霊廟のひとつといわれている。エジプト・ギザの3大ピラミッドは、諸説あるが、一般的には王の墳墓とされている壮大な古代建造物。現代の人気観光名所も、実は墓だったということが少なくない。
世界遺産にも登録されているタージ・マハルは愛妻のための墓廟
ベトナムの12代皇帝カイディン帝の陵はベトナムとフランスの折衷様式
島がまるごと墓地!ヴェネツィアのサン・ミケーレ島
▼あの偉人はどこに眠っている? 墓から知る世界の偉人の人生
レオナルド・ダ・ヴィンチは現在のイタリア・ヴィンチ村の生まれだが、終焉の地はフランスだった。お墓はアンボワーズ城の敷地にある礼拝堂にある。また、オランダ生まれの画家ゴッホは、暮らしを支えた弟テオとともにパリ近郊のオヴェール・シュル・オワーズに眠っている。このように、生まれた土地ではない場所にお墓がある偉人もしばしば。晩年をどう過ごし、どのような最期を迎えたのか、お墓を通じて多くの偉人の生涯に触れることができる。
墓を知ることで、偉人の人生に思いを馳せる
ウォルト・ディズニーとマイケル・ジャクソンは同じ墓地に眠る
▼ところ変われば墓変わる! カラフルな墓にびっくり
徳川家康公の墓廟がある日光東照宮や、太宰治や森鴎外の墓がある東京・三鷹の禅林寺など、日本の墓も紹介。しかし、我々が知る日本の墓とはまったく異なるデザインやカラフルな墓が世界にはたくさんある。土地柄も含め、建てた先人の想いが詰まった世界の個性豊かな墓もぜひチェックしていただきたい。
世界一陽気な墓地として知られるルーマニアのメリー・セメタリー
カリブ海に浮かぶグランド・テール島には市松模様の墓地が
故人が愛した品で飾られたポップでカラフルな墓地
▼「墓マイラー」の名付け親に聞く墓参りの心得
本書では「墓マイラー」という言葉の名付け親で100ヵ国超の墓を訪れ続けているカジポン・マルコ・残月さんのインタビューを収録。墓巡礼を続ける理由や旅先でのエピソード、さらに墓参りの心得や心に残るお墓について伺った。墓地は参拝者がアクセスしやすい場所にあるとは限らない。たどり着くのに困難な墓もたくさんあるなか、それでもカジポンさんが世界各地の墓巡礼を続けているのはなぜなのか。そこには墓マイラーとしての深い信念があった。
さらに本書では、各地で異なる埋葬方法や墓の形、墓碑銘の言葉などさまざまな角度から墓を考察。墓をとおして各地の死生観や歴史・文化を学べる図鑑になっている。
埋葬の特徴や形状を知ることで宗教や死生観の違いを学ぶ