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【ライブレポート】赤坂BLITZ公演MONOBRIGHT"淫ビテーション・ツアー"

2011.02.14

淫ビテーション・ツアー
2月5日(土)赤坂BLITZ
MONOBRIGHT



MONOBRIGHT_BLITZ.jpg 1月13日の仙台MACANAからスタートしたMONOBRIGHT“淫ビテーション・ツアー”のファイナルが、2月5日に赤坂BLITZで行われた。
 スタート前の会場は、クラシック音楽が流れていて厳かな雰囲気が漂い、これから始まるライブには不釣り合いなんじゃないかと一瞬思ってしまうほど。これまで行っていた赤坂BLITZもこういうBGMが流れていたかと思い出してみるが、そうでではなかったはずだ。
 1Fのフロアに入ろうとするが、扉辺りまでビッチリの満員状態。それでも、「すみません」と言いながら人と人の間をすり抜け、ステージが見える位置に入ってしばらくするとライブが始まった。大歓声に迎えられて登場するメンバー。大きく「M」と書かれたシャツに、黒い細身のパンツで衣装が統一されている。1曲目は『英雄ノヴァ』だ。“DO10!!”攻約宣言のファンファーレを高らかに鳴らした曲でもある。ボーカルの桃野陽介は、ステージ最先端まで出てフロアを煽る。のっけから、フロアもとんでもないテンションで、その次に『ポーツス』なんて来たら、終わる頃にはどうにかなっちゃう人が続出するんじゃないかってほど、フロアの最前列から後ろまで総ノリ状態。3曲目の『JOYJOYエクスペリエンス』を歌い終えたところでMCへ。この“淫ビテーション・ツアー”は、昨年のmonobrightとヒダカトオルの結婚(加入)を祝して、ハネムーンという名目で行っていたツアー、そしてこの日のライブはモノブライト家の披露宴でもあり、ステージ脇からは小さな(!)酒樽が運ばれ、桃野が木槌を振る場面も。ということは、入場時に流れていたあのBGMは、結婚式場がイメージされていたのかと今さらながら納得。ハッピームードが盛り上がってきたところで、この曲The Turtlesのカバー『HAPPY TOGETHER』。『結婚行進曲』を用いたイントロで、さらにハッピームードを高めたところで、なぜか(!?)MONOBRIGHT初のストーカーソング『この人、大丈夫ですか』に続く。
 3曲に一度は挟まれるMCは、モモオ(桃野)とヒダコ(ヒダカ)の夫婦漫才のようで息がぴったり合い、長年連れ添った夫婦のようだ。その後ろでは、小さい音ながらも猛烈に存在をアピールをするBGMが流れていたが、実はメンバーそれぞれが作った楽曲なのだそう。“DO10!!”攻約宣言をしてからの1年、何十曲に渡る曲を作り上げたというのに、どれだけ意欲に溢れているのかはすでに未知数である。
 初期の作品『デイドリームネイション』では、タイトルを言った瞬間にフロアからは歓声が上がり、中盤では『雨に歌えば』を始めとしたしっとりとしたナンバーで聴かせる。後半戦は、肉体のぶつかり合いというか、「踊れ!」と言わんばかりの曲が嵐のように突き刺さる。色気のある松下のギター、口数は少ないが力強いドラムで語る瀧谷、正確にリズムを刻み、MCではまわりからのちょっかいをものともせずに淡々と情報を伝えた出口。後半戦のさらに終盤に演奏された『踊る脳』では「今?」と思うタイミングではあったが、紅白のフラッグ(ひとつには鶴と亀が描かれていた)が掲げられ、フロアを一層盛りあげる。そして本編最後は「僕らは旅立った それぞれの未来へ」というフレーズで始まる『旅立ちと少年2』。4人のmonobrightがヒダカトオルという姉さん女房を娶り、新たな一歩を踏み出したことを想像されるこの曲で幕を閉じた。
 止まらないアンコール。そこに、女性の影アナが…「現在お色直しをしておりますので、もうしばらくお待ちください」と。細かい演出も相まって、普段参加している結婚式のような、ちゃんとお祝いしなければと温かい気持ちになりながらメンバーの登場を待つと、お色直し(先ほどのシャツとロゴの白黒反転バージョン)をして、元気にステージに飛び出してきた5人。そして祝電の披露。YOUR SONG IS GOODや、怒髪天・増子氏、SCOOBIE DOなどなどから、笑いも充分に詰め込まれた祝電が届けられた。そして、「ここからは2次会です。余興を自分たちでやります」と、演奏されたのは結婚式では定番の『お嫁サンバ』。若干モノマネが入ってるんじゃないかという感じもありつつ、踊りも交えて歌う桃野。そして、この後なんとBEAT CRUSADERS『BE MY WIFE』が! ヒダカをメインに、桃野のボーカルが加わり、ここで聴けるとはもちろん思っていなかったので一層の歓声が上がる。そのまま3次会に突入。桃野とヒダカのボーカルで歌われた『COME TOGETHER』を始め、最後の『正義にて』では、桃野がフロアにダイブし(その後スタッフが決死の救出作業)、松下と瀧谷が楽器を入れかえ、ステージもフロアも入り乱れての肉弾戦となった。
 フロアの電気がつき、燃え尽きて帰り支度をするお客さんと、それでもまだアンコールをかける人とでひしめく中、再びメンバーが登場した。桃野に至っては、ライブが終わった安堵なのか上半身に洋服が纏われていなかった…が…ギターをかつぎ、『国産バイブレーション』を演奏。そして、最後は『未完成ライオット』で幕を閉じた。
 ヒダカ氏の加入により、MONOBRIGHTの可能性は無限に広がったことは事実だろう。ライブの見せ方ひとつとっても、MONOBRIGHT初心者でも昔からのファンでも楽しめるのではないか。“見せる”とか“聴かせる”だけではなく、“楽しんでもらう”“一緒に楽しむ”こともきっと念頭に置かれているんだろうというステージ。CDを聴くだけではわからない、インタビューで話をしているだけでもわからない、彼らのライブは一度観てもらいたいと切に思った。それだけ、楽しいライブだったということだ。(Rooftop:やまだともこ)
 

商品情報

MONOBRIGHT
COME TOGETHER/DANCING BABE

DFCL-1758 / 1,223yen (tax in)
2011.3.02 IN STORES

amazon

1.COME TOGETHER
2.DANCING BABE
3.見たか
4.国産バイブレーション

Live Info.

『淫ビテーション・ツアー』追加公演〜 COME TOGETHER しようぜ〜
4月8日(金)京都MOJO
4月11日(月)米子AZTiC laughs
4月13日(水)熊本DRUM Be-9 V2
4月20日(水)山形ミュージック昭和Session
4月22日(金)本八幡Route Fourteen
 

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