今年1月にファーストミニアルバム『Quadrivium』をリリースした4人組バンド、luvliminall(ラブリミナル)。3月末からスタートしたリリースツアーもいよいよ5月31日(日)に行なわれる新宿LOFTでのファイナルを残すのみ。そんなツアーファイナルは自主企画のイベントかと思うようなボリュームで全8バンドが出演し、LOFTのホールとBarスペースを往来する形で行なう。そもそもluvliminallはどんなバンド? 初めてのミニアルバムは? ツアーの手応えは? 今回のインタビューを通してひとつ個人的には、奏でるサウンドのみならず一人のバンドマンとしてもファンになってしまうような人間性を併せ持つメンバーたち、という感想を持った。さてライブでは一体どんな雰囲気を出しているのだろうと楽しみが増す。あなたにもぜひ、ツアーファイナルの日に彼らの音楽性と人間性に触れて欲しい。(Interview:高橋ちえ)
自分のやり残しがないように今バンドをやれている
──まずは、luvliminallというバンドのご紹介からお願いします。
TNKYK(Ba|ex.THE NAMPA BOYS):今日ちゃんがもともとやってたバンドのサポートを俺がしてて、今日ちゃんがフロントマンのバンドをやりたいみたいな話になって。その時はガッツリやるかどうかは分かんなくて、とりあえず人を集めて何かやってみようか、みたいな流れだったよね。
今日(Vo&Gt|ex.魔法少女になり隊):自分で曲を作ったりしながら(バンドを)やってみたいというのがすごくあって。たなかっち(TNKYKの通称、以下同)に相談したら、Simmerdown(Gt|CHIYORI with LOSTRAINS, ex.Healthy Dynamite Club)とは2年ぐらい前に知り合っていたり、八木さん(八木優樹・Dr|KEYTALK)とはずっと長い付き合いの友達だったり、(TNKYKが)いろんな繋がりがあるメンバーを見つけてくれて集まりました。
TNKYK:うん、そうだね。2022年にバンドを結成して、ここ2年ぐらいはコンスタントに活動ができている、そんなバンドです。
今日:今やっている音楽的には(メンバー)それぞれがやっていたバンドとは違うものという感じで、その中でも好きなことの共通点みたいなものを見つけて模索して曲を作ってやっている感じです。みんな結構しっかりと活動をしてきた人たちだけど、改めて自分たちでバンドをガッツリ動かしていくのは大変でもありつつ(笑)すごく新鮮で、楽しくやっております。
──オフィシャルサイトのプロフィールにはさらに「ひとつの音楽性にこだわらずに好きな音楽を自由に作ること、それは自分以外の誰かを肯定することに似ている つまりそれは愛だ」と。素敵な紹介文ですね。
今日:Simmerdownが(かつて)レコード屋さんで働いてたこともあったりして、紹介文や資料を書くのもすごく得意でできる人なので纏めて書いてもらいました。Simmerdownは“ラブアンリミテッドしまだん”という名前でも活動をしてまして、“ラブアンリミテッド”って(ワードが)メッチャいいね、その名前のグループは既にもういるけど“ラブ”はバンド名に絶対につけたいねという話になって。(バンド結成)当時、リミナルスペースという概念がインターネット上で流行ってまして。例えば階段の踊り場みたいな所とか建物の隅っこで通過するだけのポイント、わざわざそこに人が行かないような所という皆が知ってる概念としてリミナルスペースがすごく流行ってて。それ良いじゃん、じゃあ(ラブと合わせて)ラブリミナル=luvliminallっていうバンド名にしよう、って。
──さらに、ラブ=loveではない表記で、ちょっとエッジも効かせている。
TNKYK:“luv”にしたほうが字面はカッコいいっていう話で(笑)。
今日:リミナルのほうも(本来のスペルより)エルをひとつ足してるんですよ。これがバンドの4人という意味でもあって、スラッシュが4本になっているバンドのロゴにもなっていて。活動自体はもともとこの4人でしていましたが、1月にミニアルバムをリリースしまして、そのタイミングでアー写も4人になりました。
──ちょうど話が出ましたが、今年1月にミニアルバム『Quadrivium』がリリースになりました。他のバンドに類を見ない面白い音だと思いながら聴かせてもらいました、「As If」という曲は今日さんのボーカル・ハモリも含めて、美しさが際立つ一曲ですね。
今日:ありがとうございます。今回(ミニアルバムの楽曲で)は「As If」と「plume」を私が歌だけ書いたのかな。自分でメロディを作る曲は自分が歌いやすいと言うか、こうあってほしいなというのを全面に出して(笑)、歌とメロディはだいたい同時に考える感じです。言葉のアクセントをすごく気にするので、文章にメロディが載ってくるようなイメージで作っていますね。
──今日さんはもともと曲作りもされていましたか?
今日:以前のバンドでは歌詞を書かせてもらったことはあっても、曲作りに関しては関与してなくて。でも昔に遡って学生時代は自分で作詞・作曲をしてみたりとか、小学生ぐらいからずっと詩を書き溜めていたんですよ。歌詞を書く、歌を作るというのは自分のアイデンティティとして結構、小さい頃からずっとあったものという感じです。ワンフレーズだけとか、生きているうちにこの言い回しを絶対に使いたい(笑)みたいなものをいっぱいメモってて、そこから抜粋してる感じですね。いま思ったことを言うよりかはいっぱいある使いたい言い回しのストックから上下に広げていって歌詞を膨らませる、っていうふうに作ってます。
──それは面白いですし、これまでのストックも素敵なのでしょうね。
今日:自分があんまり学校に行けてなかった時期があるんですけど、その時に物を作るとか絵を描く、詩を書くとかをすごくやっていて。そこは過去の自分に本当にありがとうだし、それを今までよくちゃんと取っておいたなっていうのもあります(笑)。
TNKYK:うん、そうだよね。
今日:大人になるとあんまり心動かないように生きちゃったりするじゃないですか。ある程度の年齢になって落ち込んでると明日にも影響しちゃうからこの出来事はあまり喰らわないでおこう、みたいな。そういうふうに生きてると力強い言葉と言うか自分で感動できるような言葉が生まれてくるタイミングがやっぱり減っちゃうし、あの頃に書いていた言葉は今となってはやっぱりすごい。残しておいて良かったなと思うものだったりしますね。
TNKYK:それはすごいと思います。フロントマンが映える人だなと思ってたけど、自分のやり残しがないような感じで活動ができてて、今すごく良いんじゃないかな。
今日:うん、そうだね。
──今の会話を聞くだけでもバンドとしてのこれからが楽しみになります。そんなバンドサウンドは全体的にだいぶリズムが変わっていて、歌うのもなかなか一筋縄ではいかない楽曲が多いなと感じました。
今日:そうですね(笑)、変拍子の曲とかもあってけっこう難しいですよね。私はギターを弾きながら歌うんですけど、ギタリストとしてはまだまだなのですごく練習しないと何も弾けなくて。
TNKYK:ミニアルバムを作る前に「ムーンライト」っていう曲をリリースしてて、luvliminallの中ではそれが変拍子の始まりで。その曲を作ってみて、変拍子って変だけどやっぱ楽しいみたいなところがあって。大変って言われたら大変かもしれないけど、楽しさのほうが上回ってきますね。
今日:いわゆる普通の4拍子で「ここで頭(の拍)が来る」っていうのは多くの人が大体わかるもので、でもそうでない曲って「ここでこう来るのか」っていうのが初めて聞いた段階ではたぶん分からないと思うんですよ。2回目以降から分かってくると思うし、それって4拍子の決まったリズムで来ることよりもカタルシスが大きいと思ってて。
TNKYK:あー、確かにね(笑)。
今日:より一層カタルシスが高まるっていう、個人的にはそこが変拍子の面白さなのかなと。
──そんな7曲が収められたミニアルバムのタイトルは『Quadrivium』。
今日:アルバムのタイトル会議をしている時、luvliminallはスラッシュ4つのロゴだし、4人なのを大事にしたいというところで「4つに関わる言葉にしたいな」と。いろいろと案は出た中で八木さんが出したのが“Quadrivium”、4つの学問っていう意味だよね。
TNKYK:そう。算術、幾何学、音楽、天文学の4つ。
今日:(バンドは)音楽だけかもしれないけど(笑)4つの個性っていうところと、あともうひとつ。自分と八木さんがすごいハマってた「エーペックスレジェンズ」っていうゲームがあって基本3人モードのゲームなんですけど、クワッドという4人モードがちょうどできたんですよね。ちょっと武な感じすぎもあるんですけど(笑)、「クワッド、っていいじゃん!」って。若干アカデミックな雰囲気も出る言葉にしたし、っていう流れがあったかも。
TNKYK:確かに、そんなことも言ってた気がする(笑)。

















