歌舞伎町移転25周年のお祝いで、椎名慶治ソロ名義では初となる新宿LOFTワンマンライブがついに開催決定!
『新宿LOFT=椎名慶治+中島卓偉』を連想する方も多いかと思いますが、12月15日のワンマンは、SURFACEから今現在に至るまでの椎名慶治の音楽をじっくり味わえること間違いなしです。
今回はアンケート形式でのインタビューとなりましたが、いろいろ深く語ってくれているので、しっかり読んで12月15日のワンマンをぜひ観に来てくださいね。[Interview:河西香織(新宿LOFT)/ Photo:丸山恵理(LOFT PROJECT)]
新宿LOFTで印象深いのはJET SET BOYSの初ライブ
──このたびは新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念にご出演いただき、誠にありがとうございます。椎名さんとの繋がりも長くなってきました。新宿LOFTの印象、思い出などをお聞かせください。
椎名:まずは移転25周年おめでとうございます! 一番印象に残っているのは、元BOØWYの高橋まことと組んだバンド“JET SET BOYS”にて初のライブをやらせてもらったことですかね。緊張したのを覚えてます。古くからたくさんの素晴らしいバンドの登竜門のような会場というイメージもありましたから、そこに自分もバンドのボーカルとして立つ日がくるとは! と(普段はバンドではなくユニットやソロなので)。
──今回のライブタイトルは『Make It Happen』ということですが、これは椎名さん自身の楽曲ですよね? この楽曲が生まれた経緯を教えてもらっても良いですか。
椎名:もともと俺の歌詞を英訳してくれている井上君からのオファーで、「英語の参考書のために曲を書いてほしい」がスタートでした。英語の単語をいくつか貰い、それを元に歌詞を組み立てていきましたね。なので実は参考書を購入しないと聴けないという不思議な曲だったんです(笑)。ふとしたキッカケでこの曲を唄う機会があったのですが、なかなか良くて(笑)。よし、光を当ててやろう! と今回ライブタイトルにまで登り詰めました。何年の時を経て脚光を浴びたのでしょう(笑)。今回のライブでは、もちろん「Make It Happen」は披露しますよ!
──今回のライブ、椎名さんの音楽キャリアの中で生み出された楽曲の中から構成されるということですが、いま振り返ってみて、それぞれの名義は椎名さんにとってどんな存在ですか(椎名慶治ソロ、SURFACE、Astronauts、ZERO vs 417、JET SET BOYS、椎名慶治と永谷喬夫 名義)。
椎名:椎名慶治ソロはSURFACE解散がキッカケですから「やるしかない」って感じでしたね。SURFACEは俺の人生そのものでしたし、Astronautsはそんな俺の音楽人生でのご褒美のような楽しい企画ユニットで、ZEROとのユニットはソロで苦しんでた俺に後輩がチカラを貸してくれたとも言えるし、逆に俺がチカラを貸したとも言える大事な思い出です。椎名慶治と永谷喬夫はコロナ禍! ってすぐに浮かびました(笑)。
──普段のライブではあまり演奏していない曲も披露すると聞いています。どんなライブになりそうですか。
椎名:普段演奏しない曲って実はなかなかなくて(笑)、蓋を開いてみたらいつものような楽しいライブだった! ってなるんじゃないかなぁ? とか思ってます(笑)。その中でもなかなか唄わない曲をなるべく厳選したいですね!
ライブハウスで声の限り唄い続けていきたい
──今回のバンドメンバーに関しても、聞かせてもらっても良いですか(Vocal:椎名慶治|Drums:TETSUYUKI|Bass:永井隆泰|Guitar:香取真人)。
椎名:気付けば50歳待ったなしな(まだ48歳!)俺を筆頭に、天才の集まりです。細かく説明したいですけど長くなるので省きます(笑)。みんな30代で最高の奴らです。
──現在、新宿LOFTでは、音楽が大量消費され、人間関係が希薄化していく時代にどんなブッキングを提示し、どんなコミュニケーション・スペースを提供していくのか…というテーマを掲げています。椎名さんから見た、現在の音楽シーンで感じることはありますか。
椎名:とても難しい問題をぶつけてきますね(笑)。音楽の大量消費に関しては正直その通りだなと思ってはいます。じゃあなぜ大量消費になってしまうのか? を考えないといけない。それはまず売れない。売れても利益にならない。何よりもリスナー側が情報過多のこの時代で一曲を愛して聴き続けてくれる可能性が激減した。だからこそ次! 次! とクオリティが高いのか低いのか、良い曲なのか良くないのかも考える暇すらないまま大量に投下される。AIが適当に作った曲すらそこそこマトモに聴けてしまう時代です。などなどが挙げられると思うんですよね。インターネット、SNSが発達すればするほどリアルの繋がりが希薄になっていったのは事実ですし、コロナ禍の影響でそれに拍車をかけざるを得なかった。みんなが音楽離れ、ライブ離れが起きてしまった。そんな中で僕たちアーティストがやるべきことはそれでも同じことの繰り返しだと思います。アナログで古くさいことなのかもしれないけど、誰にでも愛される曲を目指して曲を作り、その曲を何のフィルターも通さないリアルな場所、ライブハウスなどで披露する。コレしかないと思います。サブスクだけで生きていけるアーティストなんて数名だと思いますし。とにかく時代に抗うようなアナログな生き方をしないといけない。そしてそれがどれだけ最高なことなのかお客さんに感じでもらわなければいけない。他では得られない、スマホからじゃ体感できない、体で音楽を浴びることがどれだけ刺激的なのか、示さないといけない。これからもライブハウスで声の限りに唄い続けていきたいです。
──最後に、今回のライブタイトルにもなっている『Make It Happen』=“自ら動いて実現させよう”というテーマに関して伺いたいのですが、音楽活動でも、プライベートでも、椎名さん自身が何か実現させたいことはありますか。
椎名:プライベートは特にないです(笑)。ダラダラしてゲームやってみたいな普通のポンコツ人間でいたいです。音楽活動はいま少し複雑化していまして、SURFACEとソロで運営が変わりました。その中でストレスが溜まらないように上手く息抜き(さきほどのプライベートのような)しながらどちらも止めずに進んでいきたいですね。SURFACEとしてはまだロフトに立っていない。いつか!
新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念!Yoshiharu Shiina Live 2024『Make It Happen』
新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念!Yoshiharu Shiina Live 2024「Make It Happen」【─アフタートーク編─】
*リアルタイム視聴時のみ、お茶爆50・100・500(投げ銭)可