「〜ライブハウスから未来を〜」のサブタイトルに込めた意味
樋口:今年のメメタァとの『年末大感謝祭』で、私が声をかけた出演者は10代後半から20代前半の若い世代で、しかもロック系をセレクトして。メメタァとだからこそハマる面白いラインナップで、26日の『年末大感謝祭』と27日にメメタァと共催する『年末大感謝祭』で棲み分けができたと思ってる。
太陽:でもロックバンドだけじゃなくて、メメタァにも合うようなポップスもいたり。
樋口:フレッシュだけでもなくて、クレ山(CRAZY WEST MOUNTAIN)のようなメメタァとも付き合いが長いバンドもいたり。私に出せないカラーはメメタァのカラーで入れてくれて、今年は特に、非常にバランスが良いラインナップの1日にできた感じかな。お客さんにはチケット代を払って来てもらうわけだからちゃんと選んでもらえる1日にしたいと思ってるんだけど、選んでもらえるような1日が作れたんじゃないかなと思ってる。かつての『年末大感謝祭』にはたとえばマカロニえんぴつが出てて、今となっては“『年末大感謝祭』にも出てたんだよ!”って言えるし、この先に“メメタァと一緒にこんな日をやってたんだぞ!”って言えるように私も力を入れてやってるし、前のめりに楽しんでやっている日ではあるかな。打ち上げまで楽しみだしね(一同笑)。
太陽:今年のラインナップから、樋口さんはどんな印象を受けてます?
樋口:日本に限らず、グローバルな活動をしていきそうだなっていう雰囲気を感じるバンドが多いかな。SNSも日本限定のものじゃないからね、もちろん日本で頑張るっていうのもすごいことなんだけど、リプディサ(RIP DISHONOR)は(毎年春・夏に開催している)『TEEN'S MUSIC CAMP』にずっと出ていて来春から大学生になるんだって。
全員:おぉー!!
樋口:若い彼らなんかはもっと世界を見ていくかもしれないし、(受験もひと段落したとのことで)彼らは今回、出られることをすっごく喜んでたよ。
成悟:回数的にも一番出てくれてるバンドかもしれないし、今まではバーステージでのライブでしたよね?
樋口:そう! だから敢えてのチャレンジで、今回はホールでも良いかなって思って。
太陽:樋口さんとやり取りしてて知ってるはずなんですけど、いざ発表されたタイムテーブルを見ると“これ、面白いな!”って自分でも思えるイベントですよね。
樋口:メメタァにとっても刺激になると思うし、私の立場でも刺激があるし、出演される方にも楽しいとか面白いというのが共有できる日じゃないかな。改めてタイムテーブルを見てそう思うし、メメタァがアコースティックでウエルカムアクトみたいな感じも今年は良いし、最初から見に来てほしいよね。
太陽:アコースティックでツアーもやりたいぐらい、アコースティックもメチャクチャ好きなんですよ。
カワギシ:バーステージっていうのも結構、久しぶりだし楽しみだよね。
樋口:そんな今年は「〜ライブハウスから未来を〜」っていうサブタイトルだよね?
成悟:自分が付けたんですけど、コロナと戦ってるのがロックバンドとしての在り方みたいな時期がすごくあったし、ライブハウスもコロナとどう向き合うかというのが重要な課題だったと思うんですけど、その状況が解消されてお客さんが元に戻ってる部分もある。と同時に音楽の聴き方もすごく変わってきてる部分がある中で、僕らがライブハウスで出会ったように、ライブハウスを大事にしている人たち…ライブばっかりやってても、みたいに言う人もいるし(SNSを駆使する等)、他のことをやったほうが良いっていう意見もある。けど、それでもやっぱり、ライブをやっているバンドっていうのがたくさんいて。俺より若くてもカッコいいって思えるバンドもいるし、そういう人たちと、ライブハウスっていう所から未来を作っていきたい。ライブハウスを大事に、新宿ロフトじゃなくても出演者それぞれがホームに感じているライブハウスがある、そんなバンドを呼んだつもりです。なので、このタイトルを付けました。
樋口:これまでのサブタイトルが繋がってきてストーリーがあるし、言葉も前向きにステップアップしてる感があるよね。
太陽:じゃあ来年は“ライブハウスから世界へ”にしましょう!(一同笑)
樋口:年末に『年末大感謝祭』をやって年明けに『メメフェス』、っていう流れもできてきてるよね。私も当たり前のように年末はメメタァと一緒にやると思ってるから、もう来年末の日程も(仮で)押さえたもん(一同笑)。『メメフェス』も、メメタァの皆の人柄もありながら毎年コツコツ積み重ねてきてる成果だよね。せっかく『メメフェス』っていうサーキットを立ち上げてやってきてるから、いつかサーキットにも関わりたいなって私は思ってる。
全員:おぉお〜!
樋口:来年が新宿ロフトがこの場所に移転して25周年なんだけど、たとえばこれは私の理想として30周年のときにはZepp Shinjukuも入れてやったりとか、吉本興業(東京本部)が新宿にあるから吉本さんも交えていろんなジャンルでやるとか。若いときに新宿マーブルからスタートしたメメタァが新宿ロフトを巻き込んで、さらに歌舞伎町一帯をも巻き込んで、みたいなストーリーがあったら良いなって思うし、もしそんなことができたら本にもなるよ(一同笑)。言うのはタダだし、そういう楽しみも持ちながらバンドを続けていったほうが良いからね!