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トップレポート新宿LOFTの主催イベント『ATTACK FROM LIVEHOUSE 2』がZepp Shinjukuにて開催! 石野卓球 × 八十八ヶ所巡礼 × 打首獄門同好会というライブハウスならではの三者激突が実現!

新宿LOFTの主催イベント『ATTACK FROM LIVEHOUSE 2』がZepp Shinjukuにて開催! 石野卓球 × 八十八ヶ所巡礼 × 打首獄門同好会というライブハウスならではの三者激突が実現!

2023.12.23

 11月29日・水曜の夕方に歌舞伎町タワーの前にいわゆるライブキッズから会社終わりのスーツスタイルに混じって外国人まで多くの人が集まり長蛇の列。Zepp Shinjukuを会場に開催される『ATTACK FROM LIVEHOUSE 2』を見届けるべく、平日にもかかわらずこれだけの人が集まっていることに胸が熱くなる。

11.29 AT-thumb-600x848-291105.jpg この場所から目と鼻の先にある新宿ロフトが中心となり、ロフトグループで『ATTACK FROM LIVEHOUSE』のタイトルを掲げてコロナ禍でもイベント重ねてきた。制限がある中でも“ライブハウスが出来ること”を模索し実行してきたこれまでを見てきた側からすると、繰り返しになるが沢山の人が集まっているというその事実だけでも本当に感慨深い。
 

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 18時半、スタート時刻のほぼ定刻で暗転したステージにまず登場したのはこの日を企画した新宿ロフト・柳沢店長。“やなモン”(以下、この表記で進める)の愛称で親しまれる彼がマイクを通し“今日を迎えられて幸せです”とまず一言。約1年前からこのイベントを組もうと企画を練り始め、“コロナで元気がなかったライブハウス業界、そして新宿ロフトの皆を連れてきて、この場所で皆さんに素晴らしい音楽を届けたいと思いました”…新宿ロフトのスタッフ、新宿ロフトでライブをしてきたアーティストたち、そしてコロナ禍でも新宿ロフトを支えてくれたお客さんへ、(いささか緊張はしていたかもしれないが)いつも通りのやなモンの語り口で。皆への愛が伝わる挨拶に、会場内の雰囲気もあたたかさで包まれる。
 

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 そんなこの日の出演者は、やなモンが力強く“トップバッターは、打首獄門同好会!”と紹介した一番手に続き、出演順に八十八ケ所巡礼、そして石野卓球の3組。バンドありDJあり、さらに転換中はアイドルがこの日限定の軽食を持って会場内を売り歩く。Zepp Shinjukuで会場こそ広いかもしれないがやっていることは新宿ロフトと変わらず新宿ロフトにしか作れない1日で、ステージにも白と黒の市松模様の床が透けて見えているかのような気分だった。
 余談になるが、転換時は90年代後半〜2000年前半のJ-POPヒット曲が立て続けに流れ“懐かしい”や“なぜこの曲?(笑)”といった声が会場内でささやかれていたのを多く耳にした。おそらく約25年前に遡ったヒット曲のセレクトをしたのでは…と思っているのだが、単に偶然だったのだろうか。
 来年は新宿ロフトが現在の場所に移転して25年のアニバーサリーを迎えるが、アニバーサリーイヤーも“ロフトだから出来る”が溢れる日々になるだろうと期待膨らむ1日にもなった。

打首獄門同好会

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 尺八の音色に乗せ、メンバー全員が頭から笠を被るお遍路スタイルで登場し、「88」からスタート。“見ての通り、八十八ケ所巡礼です”とひとボケかましてから“通常通りに戻ります!”とお遍路姿を脱ぎ捨てる間ステージから大量の「うまい棒」が入った袋が客席に投下されお客さん同士で回し始める。コロナ禍中はこれも出来なかったし、フロア内をマグロが舞うおなじみの光景が見られたのも圧巻。
 

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 この日の話からさりげなく“11月29日ということでいい肉の日でもある”、そこから「ニクタベイコウ!」と自然に曲が連なっていく大澤会長の話術もお見事! だし、“みんな大好きチューニング、セイ!”の掛け声と共にコール&レスポンスを繰り広げながらチューニングをするのも斬新。来年はバンド結成20周年を迎えるそうだが、まだまだ変化と進化をし続けているというのもよく分かる時間となった。

八十八ケ所巡礼

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 “今宵も素敵な夜を!”のMCでミラーボールも輝きを放ち始め、「BUTT'S TRIP BAR」からスタート。“新宿ロフトへようこそ!”と言うや否や参謀ギター・Katzuya Shimizuがフロアに降り、時にギターソロ(背面弾きも!)もありながら音を鳴らし続ける。“ライブハウスは自由”を何度も口にしながらそれをまさに体現しているのが見ていて清々しい、主犯ベース・マーガレット廣井は日本酒と見受けられる一升瓶を手にし飲みながらもテクニカルなバンド演奏が続く。
 

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 後半、“楽しい楽しいライブハウスだけど、上司とか先輩とかさ、ムカつく人とかもいるでしょ? そんなのさ、音楽の力でかき消してやる!”と「攻撃的国民的音楽」へ。シンプルな赤の照明も映え盛り上がりは加速する一方。
 さらにマーガレット廣井まで最後はフロアに降り、“お客さん全員とハイタッチする!”とマイクケーブルが届かない後ろの後ろまで、マイクを置いてまでも進む。最後はギター&ベースがステージ中央に立ち、背中合わせで弾く姿が美しく尊い。“帰りたくないなぁ、また一緒に遊ぼうぜ!”とステージを後にしたが、フロアにいた誰しも全くもって同じ気持ちであった。

石野卓球

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 小走りで颯爽とステージに現れると再びミラーボールが回り出した。ステージにDJセットが準備されている間はがらんとしてしまったフロアに、音が鳴り始めるやあっという間に人がごった返す。釣りのリールを巻くような仕草を何度も見せたり手拍子を煽りながら小気味よく続いていくプレイに、バンドTシャツを着用している人たちもすっかり大盛り上がり。
 

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 ということでわたし自身もレポートを書くべく持っていたペンをスタートの時点ですっかり置いてしまい、そのDJプレイにすっかりのめり込んでしまったのと同時に今春の開催が最終回と謳った『CONNECT歌舞伎町』で見た景色を思い出さずにはいられなかった。オープンしたばかりの歌舞伎町タワーの前・野外のシネシティ広場のトリとして登場したのが石野卓球で、外国人もかなり多く会場から溢れてなおたくさんの人を歌舞
伎町のど真ん中で熱狂させていたあの光景を。
 そして実際にこの日、フロアが一番揺れたのも間違いなく石野卓球の時間だった。
 

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 アンコールに応え石野卓球が再び登場、なお数曲プレイするもとにかく楽しそう。その姿を引き継ぎ、にこやかな表情でやなモンがマイクを持ちステージへ。“今日は感無量”と言うや、フロアから“サイコー!”の声が上がるも“ファイト?”と聞き間違えるやなモン、笑いの渦に包まれる。
 

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 最後は“来年は新宿ロフトが今の場所に移って25周年。ぜひ新宿ロフトに遊びに来てください!”のメッセージで締めくくり、ステージに掲げられた大きなLOFTロゴを見ながらお客さんも入る形で出演者全員が記念撮影。約3時間半にも及んだ宴はたくさんの笑顔が溢れる中で幕を下ろした。この日を通して「ATTACK FROM LIVEHOUSE」の冠も下ろすことなく、むしろこれから勢いがさらに増していく予感。そう、ライブハウスからの襲撃はこれからも続く![Text:高橋ちえ(@djchie)/ Photo:MAYUMI(@SOxWHAT_88)、ニイミココロ(@ni_____mi)]
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