40周年を越えて初海外?! 俄然やる気出てきた!!(アツシ)
アツシ:この前ドイツに行っていたみたいだけど、ドイツは呼ばれて行ったの?
もも:そう。呼ばれて行って、ライブしてきた。
アツシ:俺、昔からドイツって気になっててさぁ……。
カタル:また、そういうことを言って。連れてけってこと?(笑)
もも&小春:あははは、ヤバい!
アツシ:ドイツではカフェみたいなところでライブやるの?
小春:この間やったのは、レストランの2階にあるスペースだったり。
もも:雰囲気的に言うと、古くない東京キネマ倶楽部みたいな会場だったり。去年もドイツにツアー行ったり、ドイツは縁があってよく呼ばれて行ってるんですけど。海外に行くと環境が違うから、息抜きにもなって良いですよ。
アツシ:街に出て、刺激受けちゃうんでしょ? 俺だったら部屋でビール飲んで、寝てると思うけど(笑)。でも、YouTubeを見ても、チャラン・ポ・ランタンは海外の風景がよく似合ってるよね。
もも:海外とか行くと、アコーディオンが海外の楽器なのに、日本っぽいというか。「日本のジャンルや音楽がミックスされてるのが不思議だ」って言われて。
小春:昔の歌謡曲とか、よくアコーディオンが使われてるから、日本人には馴染みのある音なんだけど、海外の人はそれが不思議みたいで。あとウチらが背が小さいから、「こいつらはどこの誰なんだろう?」って思うらしい。
もも:服装とかも、「多分だけど、これは日本で流行ってるファッションでは……ないよね?」みたいな(笑)。だから、ヘンテコな格好で不思議な音楽やってる子たちみたいに思われて、「なんで、こんなことになってるの?」みたいな感じで受け入れられてるけど。私たちにとっては、それが普通だから。どこに行ってもアウェイっていうか、日本でも海外でもそうだから、どこに行ってもいつも通りやるだけで。
──でも、それだけ独創性があるってことですよね。ピエロ姿のおじさんがパンクロックやってるの見ても、「多分だけど、これは日本で流行ってるミュージックでは……ないよね?」って言われると思いますけど(笑)。
もも:それ楽しいなぁ! ニューロティカにドイツでライブやってもらいたいな。「これがジャパニーズパンクか!」って勘違いされるかもしれない(笑)。
アツシ:いや、俺は緊張しいだから、なにか言われたら「え、ダメですか!?」ってなっちゃうかも(笑)。
もも:大丈夫、ウチらも関係なしに日本語で歌っちゃってるから。
小春:MCでも分かんないと思って、「お前ら、分かってないと思うけど……」ってベラベラ喋っちゃって、日本語が分かる人がポロポロ笑うみたいな(笑)。
──いいですね、ニューロティカ海外進出計画!(笑) カタルさんとかは、海外でのライブにすごく興味あるでしょう?
カタル:あるよ、すごく行きたいけどね。英語喋れないから、あっちゃんがMC全然できなかったらどうしよう? とか考えちゃう。
もも:いつも通りでいいんですよ。海外行ったら、小春なんて全然喋らないし。
──あっちゃんのMCがややウケっていうのは、日本でも海外でも一緒ですからね(笑)。
小春:ロフトが企画して、海外ツアーとかやればいいんじゃないの? 「東京の地下にあるライブハウスが、そのまま海外にやってきた」みたいな。
もも:日本のバンドを、そのまま海外に持っていくみたいなツアーね。ロフトで始まって、海外を廻って、またロフトに帰ってくるみたいなツアー、どうですか?(笑)
小春:良いね。カナダとかに日本のインディーズばっかり好きな、海外の金持ちとかいるから。そういう金持ちのところに乗り込んだらいいよ(笑)。前に私ら、カナダのツアーに行ったときは、一人だけの金持ちに呼ばれて。そのときはgroup_inouとZAZEN BOYSとウチらと3グループでツアー回ったんですよ。だから、ただ一人の金持ちを捕まえれば大丈夫!
アツシ:素晴らしい! それはやってみたいね。
もも:あっちゃんは駄菓子持っていったら、超喜ばれるよ(笑)。日本のお菓子はどの世界に持っていっても喜ばれるし、私たちも海外でおやつ食べても「日本のお菓子が一番美味しいな」って思うし。グミとか、超人気だよ。日本のスナックはブランドだからね。
アツシ:お~! 俄然、やる気出てきた!!
──わははは。ロック魂じゃなくて、お菓子屋さん魂に火が着いちゃった(笑)。しかし、チャラン・ポ・ランタンのお二人は海外に行っていろいろ見て来てるから、発想が違いますね。
アツシ:いや、ホントに。ずっと2人の話を聞いてたい。
小春:私ら、活動し始めて14年なんですけど。この小さい島で10年以上やってると、なんとなく活動範囲や1年間のルーティンも決まってきて。来るお客さんもなんとなく似てきてみたいな感じになると、簡単に言うとマンネリ化しやすいから。それもあって海外に行くとまっさらになれるというか、出始めのミュージシャンになれて。「なんでもやります」ってテンションでできるようになるから、急に朝9時に「今日、昼からやるよ」って言われて、「え、マジで?」とか思いながら、やれちゃったり。
もも:「2時間後に芸術大学の庭でやるよ」って言われて、やったもんね。
小春:日本だったら断るけどね(笑)。そういうまっさらな気持ちになるのもいいですよ。
カタル:そうかぁ~。ウチらも40周年っていうけど、まだやれてないこといっぱいあるから。40周年越えて、初海外っていうのもいいかもね。
──それじゃないですか? 40周年を迎えて、またイチからニューロティカをやるくらいの気持ちで、海外進出っていう。
アツシ:え~~? ちょっとゆっくりしようよ、40年走り続けてきたんだからさ(笑)。
もも:あはは。でも武道館終わって、すぐに野音を発表してとか、本当に走り続けてますもんね。そういうのを見ると、「やっぱり走り続けることだな」みたいに思うし。「ニューロティカがあんな走ってるんだから、走らないわけにいかないな」と思うし。
カタル:走り続けてないと倒れちゃうからね(笑)。
小春:私もドイツでも1日、スケジュールに隙間が空いて。「ここ休みじゃない? 休みだ休みだ!」って言ったら、十何年ぶりに高熱出ちゃって(笑)。「あ~、休みだとか浮かれちゃいけないんだ」って反省した。マグロみたいに泳ぎ続けないとダメなんだなって。
アツシ:いいね。新曲「休みって言っちゃダメ」にしようか?(笑)