日常で感じる怒りとか悩みとか葛藤とか、いろんなものにニーハオ!!!!のライブが響いたら
──ホントにニーハオ!!!!が好きなんだなぁ(笑)。後半の流れはポップで派手で。「BUY1 GET2」、いいですよね~。
YUKARI:90年代のオルタナっぽい。
──確かに。ベースの低音と歪んだギターがカッコイイ。「TRIP WITH YOU」はクールかつ派手で、「pajama party in ニーハオ!!!!」はポップでダンサブル。ちょっと70'sロックの華やかさがある。
KAORI:あ、私、「pajama party in ニーハオ!!!!」はちょっと70年代を意識して弾きました。
──この後半のダイナミックなロックの流れは気持ちいい。
YUKARI:曲順、どうやって決めたんだっけ。
ARIKO:なんか最初、この曲順でいきますってのがあって。で、私は東京に住んでなくて、最初に曲順のイメージを聞いてたんやけど、次に東京に行ったときにはだいぶ変わってたな。だいぶ変わってこの形になって。たぶんメンバーの中で一番このアルバム聴いてるのは私なんですよ。東京に住んでないぶんスタジオに入る回数が少ないからメッチャ聴いて。しかも飛ばすことなく毎回頭から最後まで。聴き終わってもまた聴かなあかんって思うんですよ。寝る前のリラックスしてるときに、このハイパーな曲を聴くと疲れるわ~って。でも聴き始めたら、すぐ自分もハイパーになってる(笑)。凄くいい流れ、いい曲順だと思います。
YUKARI:でも「ムーンライト楽団」が1曲目ってどう?
ARIKO:いいっしょ! 最初に驚かすというか、ずっこけさせるというか(笑)。
YUKARI:いまだにあの曲って一体なんなんだろう…って思ってる(笑)。
──でも感動したよ(笑)。
ARIKO:ほらな(笑)。
YUKARI:「ムーンライト楽団」にですか?
KAORI:私も感動した。最後に録音したからかな(笑)。
──いやホント、いいアルバムです! メッセージが響く曲から意味のない曲まで(笑)、楽しいってことが貫かれていて。ライブもどんどん良くなりそう、楽しくなりそうですね。
YUKARI:ずっと思ってるのは、自分が『古事記』に出てくるアマノウズメみたいになりたいなと。天照大御神が天の岩戸の中に隠れて世の中が真っ暗になって。みんなが岩戸から出そうとするけど出てこない。そこにアマノウズメが楽しそうに踊って、みんなも楽しくなって踊り出して。天照大御神は楽しそうなのが気になって岩戸から出てきたっていう。あたしはアマノウズメみたいに、ライブの一瞬を祝祭に変える巫女みたいになれたらいいなって。なんかこう、みんなつられて沸き立って楽しくなっちゃうような、そんな空間を作りたい。みんなが日常で思ってる怒りとか悩みとか葛藤とか、いろんなものにニーハオ!!!!のライブが響いたらいいなって。そこに触れて沸き立って楽しくなればいいなって。ニーハオ!!!!の曲が、曲のどこかが、なんか叫んでる声が、お客さんが抱えてるモヤモヤに触れて、いつのまにか踊ってて、エネルギーが出てくる感じ。ライブは祝祭だから日常を忘れていい、忘れて踊って楽しんでほしいんだけど、気づいたらエネルギーになってたっていう。それが音楽をやるにあたっての大きなテーマ。
──うんうん。家に帰って日常に戻ってもエネルギーが出てくるっていう。
YUKARI:うん、そうですね。ニーハオ!!!!は誰かの人生を変えるとか大それたことはできないけど、ニーハオ!!!!のライブを初めて見る人が、いつのまにかメッチャ楽しかったって気持ちになってくれたらいいなって。たぶんそれはメンバー全員経験しているんですよ。ニーハオ!!!!はアウェイのライブも随分やっていて、そこでお客さんがいつのまにかメッチ楽しそうになってるのは経験してるから。
KAORI:私、ニーハオ!!!!に入る前、ニーハオ!!!!からそれを感じたことがあります、客として。いつのまにかメッチャ楽しかった。自分がメンバーとして入ってからは…、演奏するのに必死なとこがあるから。でもお客さんが勝手に盛り上がってくれるのは本当に楽しい。
MIWAKO:私はなんか凄い原始的な感じでライブやってます。振動っぽい感じ(笑)。ニーハオ!!!!が鳴らしてる振動で、お客さんのみんなも振動しているっていう。あとメンバー同士の振動。ニーハオ!!!!のライブはそういう感じがする。
──ライブを観てると自分もニーハオ!!!!になってる気分になる。
ARIKO:ステージ上がっちゃってくださいよ(笑)。
──そう思ってる人はきっといっぱいいますよ。
ARIKO:じゃ、全員がステージに(笑)。