長野県を舞台に描く2020年10月9日(金)公開となる映画『実りゆく』。お笑い芸人になる夢を実現すべく奔放する青年、実の"りんご"と"笑い"の魅力が詰まった青春映画となっている。今回、映画に出演のまんじゅう大帝国とマネージャーにして自らメガホンを取る八木監督に映画の見所語ってもらった。[interview:カワハラ ミキ(Naked Loft)]
壮大な前振り
──まずは八木さん! 今回の映画にまんじゅうの2人を採用した理由とは?
八木:芝居が上手いとは思ってたので。漫才してる姿しかあんまり観た事はなかったんですけど、ちょっと前に2人がショートフィルムの出てたのとか観てめちゃくちゃ芝居が上手いなと。
田中:初めて聞いたけど。いろんなインタビューで言ってないけど。
竹内・八木:笑
八木:めちゃくちゃ上手いなって(笑)。
竹内:昨日気づいたんですか?
八木:(笑)。それで松尾アトム前派出所の人生をベースに物語を作ろうとはなんとなく思っていたので、そうなった時に田舎に主人公がひとりいて、それをちょっと引っ張っていく都会的な存在が居て、というキャラクター像は作っていたので竹内くんの圧倒的田舎感と...
竹内:かなりシティボーイなんですけどね(笑)。
八木:それで永真君はなんか僕の中で都会っぽいというか、都会の中で生きてるたくましさがあるので、2人はピッタリだなと思ってお願いしたという感じですね。
──都会っぽい...
田中:バカにしてません? いいでしょ都会っぽいんだから。
一同:爆笑
──竹内さんは去年ぐらいからドラマに出演したり役者でのお仕事がたまにありますが、普段のライブに対して役者として仕事をするのはどのような気持ちですか?
竹内:そうですね〜。その役者の仕事を取ってきてくださってるのは八木さんなんでこれは壮大な前振りというか(笑) 。前振りというのもおかしいですけど八木さんが僕にそういう機会を与える意図も1ミリぐらいはあったんではないかと。修行というか経験を積ませるというか...。やけに僕だけに振ってきたんで(笑) 。本当にいい経験になると思って。ドラマのワンシーンとかちょこっと出してもらうみたいなのが多いんで、ドラマの現場ってこんな感じなんだってコッソリ侵入したような気持ちで、それを観てきてちょっと芸人さんとあんな感じでしたよとか話すのを楽しみにしていたぐらいなんですけど。
──この映画っていつから撮影してましたか?
竹内:去年の10月に2週間ぐらいでいっきに撮りました。結構異例な速さらしいですね。
──凄いなぁ。役者やってたんですもんね竹内さんが。
田中:役者ですから。役者の方が先ですから。お笑いより。
竹内:先じゃない(笑) 。先とかない(笑) 。芸人のが先!
田中:そうじゃないと辻褄が合わない。つまんなすぎ!
竹内:辻褄は合わせないで!
──田中さんはどうですか? 田中さんはしっかりと役者さんをやるのは初ではないけど...
田中:初ではないけど、こんな規模のは初ですね。でも八木さんが監督だったんで必要以上の緊張とかはなかったんでやりやすかったですね。難しかったは難しかったんですけど、これ八木さんじゃなかったらもっと大変だったなっていう。
──役的に田中さんちょっと難しそうですよね。
田中:難しい。怒ってばっかり。
竹内:ずっとプンスカ。
田中:プンスカかベロベロかどっちか(笑) 。
竹内:ろくなもんじゃない(笑) 。
──ずっと怒ってすごい嫌な奴でしたね。でも嫌な奴って思うのは、その分役に入り込んでたって事だなって思うし。
田中:(笑) 。
竹内:入り込んでましたね(笑) 。
田中:恥ずかしい(笑) 。いい事なんだけどね。
竹内:褒め言葉だよ(笑) 。