下北沢のライブハウス〈SHELTER〉と〈ERA〉がタッグを組み、10月14日(月・祝)に恵比寿LIQUIDROOMで行なう秋のライブイベント『EMOTIONAL RIOT』。その開催を記念して、緊急座談会を決行! 出演者を代表して、五味岳久(LOSTAGE)、威文橋(uri gagarn)、藤村洋平(SEMENTOS)、山﨑聖之(The Firewood Project)、大武茜一郎・とだげんいちろう・カニユウヤ(突然少年)が集結! バンド同士の繋がりの話から、ライブハウスでの衝撃的な思い出、魔法のiらんどからYouTuberの話まで!? ライブハウスを愛する者同士で前打ち上げ的に和気あいあいと語ってもらいました![interview:川本俊(下北沢SHELTER)&久保寺豊(下北沢ERA)/写真:安西美樹]
THROAT RECORDSを意識したブッキング!?
久保寺:『EMOTIONAL RIOT』はSHELTERとERAが共同でブッキングを行なっていますが、もともと皆さんが繋がっているバンドや初めて対バンするバンド、共演が楽しみなバンドがいたら教えてください。
五味:99999999とFINLANDSの塩入さんが初めてです。PENs+は対バンしたことないですが、新井リオ君は個人的に知っています。共演は初めてです。
藤村:個人的に知らないバンドはいないんですけど、対バンしたことないバンドはいっぱいいますね。今日ここにいる方々は全員対バンさせてもらってます。
久保寺:去年、突然少年はいませんでしたが、このメンツは新宿NINE SPICESで対バンがありましたよね(LOSTAGE、uri gagarn、The Firewood Project、SEMENTOS)。
五味:被ってますやん!
久保寺:すみません(笑)。狙ったわけではないんですが、好きなところが一緒という…。
藤村:僕は好きなので、一緒にやらせていただきました(笑)。
山﨑:999999999とPENs+は知らないですが、あとはほぼ知り合いです。killieはすごい久々に見ますね。8年前とか。けっこう普段見に行ってるバンドも多いです。
久保寺:突然少年は一番若手かもしれないですが、どんな印象を持ちましたか?
大武:この中に呼んでもらえるとは思ってなかったので(笑)。
とだ:最初は呼ばれてなかったのと、多分僕らは呼ばれないんだろうなって話してて、もっと頑張らないと、となって。同い年のバンドとか呼ばれてるところは呼ばれてるし、Teenager Kick AssとかKOTORIとか、あの辺も年齢的には一緒なので。その中で呼ばれてないから、まだダメなんだろうなって(笑)。
久保寺:最初から突然少年はリストアップしていて、バランスっていうところが難しかったりもしたっていうのが正直あります…。同じ界隈で若い子を呼びすぎてもどうなのかなとか…言い訳がましくなるのでやめますが(笑)。
五味:どうやってラインナップを決めたんですか?
久保寺:主に川本君と2人でリストアップしてですね。決めた経緯としては、他のフェスやイベントとかと被らないのを意識しました。バランスと言うか。たとえば、mouse on the keysを呼んだらここは一緒になっちゃうなとか、LOSTAGEを呼んだらここも一緒になるのはいいけど、bachoとかGEZANとかとスプリットを出されていると思うのですが、それ以上誘うのはどうなのかなと。TheSpringSummerも五味さんのレーベルから出してますし。
五味:パクられてるんじゃないかな(笑)。
久保寺:すみません、五味さんの好みと近いかもしれません(笑)。その中でも、世代的にもいろいろ新しい若い子とも交えたいなというのは意識しました。
威:僕はKOTORIとか999999999は初めてですね。9月にシングルのツアーをするんですが、bedとClimb The Mindを呼んでいて。実はまだ共演したことがないので、そこで共演してからまたここで一緒にできるのがいいなって。bedとは何回か話があったんですが、タイミングが合わなくて。なので、今回また10月にもできるっていうのは嬉しいですね。
五味:逆に999999999はどんなバンドなのか気になってきたな。
川本:もともとは新宿LOFT店長の柳沢(英則)さんもイベントの制作に参加してたこともあって、柳沢さんがブッキングしたバンドなんですよね。
五味:新宿LOFTが推してるバンドってこと? レーベルで絡んでるとか?
川本:今度、LOFTからリリースするみたいです。
五味:まぁ、どんなイベントでもありますけどね。みんな知らないってなると気になりますよね。
ライブハウスは何でもありの空間
久保寺:今回、SHELTERとERAのスタッフがLIQUIDROOMで計3ステージを作ることになったのですが、大きな会場だけど、制作側の意思としてはライブハウスとはこんなところだよと知ってもらえるような雰囲気作りを心がけていけたらと思っていて。お酒を飲みながら良いバンドのライブを楽しく見るとか。
五味:LIQUIDROOMはライブハウスではないのかな? キャパ的になんて言い方になるんだろう。
久保寺:確かにLIQUIDROOMはキャパは大きいですけど、イベントの内容とかはライブハウスっぽいというイメージがありますよね。それこそ『EMOTIONAL RIOT』に出演するバンドもよく出演していますし。
五味:けっこうみんなやってますよね。LIQUIDROOM店長の東田(慎二)さんに「うちはライブハウスじゃないんすか?」って怒られるかもよ(笑)。逆にSHELTERやERAはライブハウスとしての意識っていう一線をどこで引いてるのかな?
久保寺:小さなハコでたくさんのバンドが対バンで出ているところですかね。自分は昔、ERAで音楽を知ったと思っているんです。僕がERAで働く前、15年くらい前になるのですが、BALLOONSというバンドと3cm tourというバンドを見て衝撃を受けたり。でも自分がやってた音楽は違うという。実際に働いてみたらスカのバンドやパンクのバンドもいて格好いいし、ライブハウスは何でもありなんだなと思って。200人くらいのキャパで距離が近いのもあり、知らなかった音楽を見て聴いて、好きになるきっかけになればと。レゲエも深夜にやってるんですが、ジャンルの垣根を越えてじゃないですけど、新しい発見があると言うか。
五味:僕らもよく出させてもらいますけど、LIQUIDROOMとSHELTERとERAというのはキャパが違うというだけで。やるほうの感覚としてはね。LIQUIDROOMは音がいいし、個人的には普段やってるライブと変わらないですね。ただ、人がいつもより多いかなと。企画者的にはどうなのかな? というほうが気になる(笑)。2人のRooftopでの『EMOTIONAL RIOT』のインタビューを読ませてもらったんですが、飲みの席での延長で始まったという。
川本:そこをフィーチャーされすぎると…(笑)。
久保寺:実際にSHELTERに飲み行って音楽の話をすることがありまして…。
五味:藤村君もライブハウスをやってるよね?
藤村:そうですね。職場がライブハウスなので。でも実は、自分はLIQUIDROOMに行ったことがないんですよ。だからただ単純に楽しみと言うか。あとSEMENTOSはリンキィディンク系列しかほとんどライブやってなさすぎて、ちょっとよく分からなくなってますね。
五味:全くイベントに関係ない個人的な悩みだ(笑)。
藤村:でも、LOSTAGEとかを教えてくれたきっかけはゆたちん(久保寺)さんだったんすよ。前のバンドで10年くらい前に初めてERAに出演した時に、ブッキングや精算の話をしてくれて。他にもドラムがヘタとかいろいろ言われたんすけど(笑)。
久保寺:…えーと、話題を変えますね(笑)。