いよいよ残り1カ月近くとなった『LOFT MUSIC & CULTURE FESTIVAL 2018』(通称:ロフトフェス)。今年はなんと川崎(CLUB CITTA')と渋谷(duo MUSIC EXCHANGEとLOFT9)で開催。最終出演者も発表され、その全貌が明らかになりつつある『ロフトフェス 2018』について、2014年の第1回から毎年出演している吉田豪さんと、今年初参加で『ロフトフェス 2018』の宣伝部長に就任した眉村ちあきさんに意気込みについて聞くハズが、話は思わぬ方向へ......。[取材・文:石崎典夫(LOFT9 Shibuya店長)/構成:椎名宗之/写真:大参久人]
食レポが大変だったロフト縦断ツアー
──豪さんには2014年からやってるロフトフェスに毎年出てもらってるんですよね。
豪:2014年はボク出てないですよね?
──いや、2階のアティックで杉作J太郎さんとトークライブをやってもらったんですよ。今井智子さんの『居酒屋ロック』とか『音楽と人』プレゼンツのトークライブと一緒に。
豪:ということは、これは毎年出続けていてロフトフェスの歴史をよく知ってる唯一の人と、まったく知らない人の対談ってことですね。
──その通りです(笑)。眉村さんはロフトフェスのことを知ってました?
眉村:全然知らなかったです!
豪:そもそも疑問だったんですけど、ワンマンで新宿ロフトを予約した時点でロフトの知識はどれくらいあったんですか?
眉村:「ロフトでライブをやったら泣いちゃう」ってファンに言われたんですよ。それで行ったこともないし、全然知らないのに予約を取っちゃいました。ファンの人たちが喜ぶと思ったから。
豪:それくらい何にも知らない人をロフトフェスの宣伝部長にしようとしてるんだ(笑)。
眉村:だ、大丈夫ですかー!?
──でも、即答でOKでしたよね。「おもしろそう! やります!」って。
眉村:一応、ロフトの全店をまわるツアー(『眉村ちあきのロフトヤッター!ツアー』)もやりましたから。
豪:全店でライブをやった人はほぼいないですよね。
眉村:ロフトで出る食べ物もけっこう知ってると思います。食レポもやったので。
──そう、ルーフトップの企画で各店の一押しメニューを試食してもらったんですよね。
豪:全店制覇した上にロフトヘヴンにまで出てる人はそんなにいないですよ。
──「打ち上げ的なやつ」と称してロックカフェロフトにも出てもらいましたからね。
豪:短期間でロフトの知識を吸収したわけですね。
眉村:ヤッター!
眉村:うーん……食レポがいちばん大変でした。
豪:眉村さんは語彙力が致命的にない人ですからね(笑)。
眉村:それなのにいっぱい食べて、どれだけ食べても語彙力は変わらないのにたくさん食べて……。
豪:それに、ウソもつけない人だから。
──不味いものには不味いと言ってしまうと。
眉村:「どのメニューにもネギが入ってる」とか、そんなことしか言えなくて。言葉を絞り出すのが大変でした。
豪:ボクが出演したのがロフトツアーの阿佐ヶ谷ロフトAの時で、眉村さんとタワーレコードの嶺脇(育夫)さんの社長対談で司会をやったんですよ。眉村さんはみんなをアッと驚かせたい人だから、開場前からステージのテーブルの下にずっと隠れてて、開演したら突然下から現れるっていうのをやりたかったんだけど、前のほうの客には普通にバレてたんですよ(笑)。もっと他に客を驚かせる所があるんじゃないかってことで、備品とかを入れてある客席の椅子の中に隠れたほうがヤバいんじゃないかって話も最初はしてて。
眉村:あの引き出しの所に入ろうとしたんですけど、スタッフさんに「ダメです」って言われました(笑)。それで結局、ステージのテーブルの下で30分間待機して、豪さんと嶺脇社長が「スリラー」の音で出てきて、私がヒョイっと下から出てくるっていうのをやったんですけど、全然ウケなかったんです。
豪:みんなキョトンとしてましたね。あと、証拠を残しがちなんです。いつも履いてるスリッパがそこいらに脱いであって。
眉村:あえてそうしたんですよ。あたかもそこにいるかのようにスリッパを置いて。でも「ここにはいないよー!?」って感じ。