各メンバーからみた聴きポイント
——人それぞれの感性によって曲の受け取り方の違いが出ると思うんですが、こんな風に聴いてもらえるとこういう面が見えるよ、とか、それぞれの感性からみたアルバムのお勧めポイントを教えてください。
靖乃:さっきタイゾが言ってたみたいに、臨場感がある感じのミックスやマスタリングで、すごく近く聴こえると言うか、俺らをリアルに想像し易い感じの音像で仕上がってるかなと思うので、爆音で聴ける環境の人は、どうぞスピーカーで出して頂いて、そうじゃない人もヘッドホンやイヤホンだったりとか、聴き慣れた環境の中で、すごい細かい部分まで入り込んで聴いてもらえると、ライブハウスで俺らを目の前にしてライブを観てる時と同じような空気感で、音の1個1個が届くような作品になってるのかなって気はしますね。前作までとかよりも、よりバンドの音に近付いていると言うか、ソリッドにいろんなものが削ぎ落とされていると思うので、ダイレクトに分かり易く、バンドの音とか、それぞれの楽器の音とかっていうのが伝わるんじゃないかな。個人的には、バンドをやりたいなっていう人だったり、ライブハウスに行きたいなっていう人とかに、刺さって繋がっていけばいいかなって思ってたりします。
結良:僕は、スタジオと家のヘッドホンでしか聴いたことがないので、みなさんの手に渡った時に、「ここで聴いたらこんな感じがしますよ」とか、逆に教えて欲しいですね。僕はまず外で聴かないんですよ。ウォークマンとかMP3プレイヤーで聴かない人なんで。むしろ「こういうシチュエーションで聴いてみるといいですよ」とか、「こういう所で聴いてみるといいですよ」とか。多分お客さんの方が詳しいから、発売日以降にそれが分かったら教えて欲しいなっていうのがあります。怖くて歩きながらとかは聴けない人だから。
——周りの音が遮断されちゃうからですか?
結良:そう、音がないから。イヤホンの音だと自分の鼻息が気になっちゃって。
一同:(笑)
結良:(耳を)閉じてると、自分の呼吸が気になっちゃうんですよ。
——めちゃめちゃ敏感ですね。
結良:すごい嫌ですね。電車の中とかで聴いてると自分の呼吸が聴こえちゃうから、それが嫌で基本聴かないです。
景夕:確かに結良さんは、イヤホンしてるイメージがないか。
結良:ないでしょ。
景夕:でもヘッドホンとか新しいのを買ったらさ、車でも付け出して聴くタイプだよね(笑)。
結良:そう、聴いちゃう(笑)。一応、車ではね、移動中とかは映画を観てたりとかするんで、その時は付けますけど。でも基本はあんまり付けないし、外で聴かないから、逆に「こういうとこで聴いたら、こんな感じしますよ」とか「このシチュエーションだと、この曲バッチシきますよ」とか教えて欲しいなって思います。
タイゾ:今回、前回と比べてあんまりシンセ系の音を無理に入れないで、本当に4人の音がちゃんと聴こえるような感じで、いい意味で削ぎ落とした感じにできてるので、イヤホンで聴いたらやっぱりギターのフレーズとかは細かく聴こえると思うし、逆にローの効いたスピーカーとかで聴いたら、ベースが「ここでこんなスライドとかやってるんだ」っていうのも聴こえるだろうし、いろいろ聴いてみて欲しいですね。イヤホンで聴いたりとか、家のスピーカーで爆音で聴いたりとか。ただノートパソコンとかでそのまま聴いちゃうと、シャカシャカした下品な音しか聴こえないので、あれはお勧めしないですね。ちゃんとスピーカーかイヤホンで聴いて欲しいですね。
景夕:ノートパソコンで聴くとさ、マスタリングした後と前で聴き比べてもさ、「そんなに変わったかな?」って時があるよね(笑)。
タイゾ:分かんない、分かんない(笑)。
景夕:分かんないよね。
タイゾ:しかもモノラルだったりするからさ、「片方ギターが鳴ってねーよ」みたいなね(笑)。
景夕:俺は、みんなみたいにまとまったような感じじゃないけど。『宇宙トラベラー』で、俺がすごく早口でしゃべってるところがあるんですけど、あそこは歌詞には載ってないんですね。でもあそこで、中身を完結していると言うか、そういう部分なので、そこをお客さんに聴き込んでもらって、何て言ってるか探り当てて欲しいなって。
タイゾ:何て言ったか分かった人には、何かあげるんですか?
景夕:あげないよ! 俺だってもうすっかり忘れてるんだから(笑)。
タイゾ:嘘でしょ(笑)。
景夕:いやー、あれね、早口過ぎてね(笑)。
靖乃:チェキあげたらいいんじゃない!
景夕:あっ、そうだね!
——じゃあ、私、投稿していいですか?
景夕:投稿してください!
——ここに(資料に)書いてあるんで(笑)。
一同:(笑)
景夕:じゃあ、このインタビューを見て、この部分の歌詞を一字一句間違えずに分かった人には、その時にチェキを撮ってプレゼント!
靖乃:この早口の部分を歌ってる時のチェキを撮ったらいいんじゃない。すっごい顔になってるやろし(笑)。
——すっごい一生懸命な顔ですね(笑)。
タイゾ:そっか、これは載せてないのか。
結良:載せなかったんだよ。
タイゾ:じゃあPVでちょっと映るくらいだよね。
景夕:あっ、そうだ! PVに映ってるわ!
タイゾ:でもあれじゃ、分かんないよ。
景夕:分かんないかな?
——一時停止して写メればいいんじゃないですか?
タイゾ:いや、結構ごちゃっとしてるんですよ。それを1個1個繋ぎ合わせれば…、分かっちゃうか(笑)。
景夕:分かっちゃうね。一応、全部の言葉が載ってるんで。
結良:まぁ、いいじゃん。止めてさ、全部をやってくれるのも有難いじゃん。
景夕:それでさ、何十枚とかきたらさ〜(笑)。あっ、先着1名にしようか! 先着1名で!
タイゾ:厳しいな(笑)。
靖乃:かなりヒイキな感じやな(笑)。
景夕:まぁ、そういうところとか(笑)。あとは、特に顕著に表れてる歌詞で『流星シグナル』は、書いてある可愛らしさとは違って、内容はちょっと暗いっていうような部分があるので、そういうところも歌詞を見て、想像しつつ、どういう状況なんだろうっていうのを考えてみてくれたら、より面白いんじゃないかなって思いますね。
——景夕さんの歌詞の世界観に触れてみるとより面白い! と。あの、ちょっと戻るんですけど…。
景夕:戻るんですね。
一同:(笑)
——『宇宙トラベラー』の早口の部分って、一発録りですか?
景夕:何回か録ったんですけど、そのワンテイクはワンテイクでバーっと録っちゃうんで、途中からここを録り直しっていうのはなかったと思います。
——じゃあ、最初から早口の部分は入りきりで?
景夕:入りきりですね。
——わっ! すごいですね!
タイゾ:あとは音色を決める作業の方が結構時間が掛かったよね。ラジオボイスって言っても、歪み具合とかいろいろあるんで。
景夕:そうだね。耳にうるさくなくて、でも埋もれ過ぎず、出過ぎず、みたいな。
タイゾ:なかなか難しい。
景夕:難しかったですね。
——その部分を聴いていて、最後の言葉の言いきり方が「入りきったぜ!」って印象を受けて(笑)。
景夕:そう、「おうよっ!!」って感じで(笑)。
——(笑)なので、入りきらなくて何回も録り直した上での成功だったのかなって気になって。あともう1つ気になったことがあったんですけど、『CORE盤』の曲を何度も聴いていて楽器隊の層をより厚く感じて、同期が使われてないのかな? って感じたんですけど…。
タイゾ:同期はないですね。
靖乃:正解!
——良かったです。ライブハウスの人間なのに、間違ったら…と思って、ドキドキしながら聞きました(笑)。
一同:(笑)
靖乃:今はね、結構細かいことをいっぱいできちゃうから、難しいって言うか、分からへんのとかあるしね(笑)。
——さっきも全部テレキャスってお話が出た時に、『エクリプス』はエレキ・ギターではないと思っていたんですね。
タイゾ:前半部分ですか?
——そうです。だから「やっぱり私の耳はダメだな」って思ってたんですよ(笑)。
一同:(笑)
タイゾ:そう言えば『エクリプス』のベースは、アップライト・ベースですね。
景夕:だから結良さんはね、今回のツアーではね…。
結良:そう。使うかどうか分からない日も常にツアー中は、アップライト・ベースを持ち回るんで。
——あっ! 11月15日の新宿LOFTでのユナイトさんとの2マンの時、『エクリプス』やりましょうよ! アップライト・ベースを弾いてるところを観たいです!
結良:セットリストに入れば別に。
景夕:入れればいいんだよ! 自分でセットリストを作ればいいじゃん。「ここでアップライト!」って(笑)。
一同:(笑)
結良:まぁ、持ってくのが面倒くせーなってくらいで。
——じゃあ、都内なのでお願いします!(笑)
靖乃:そうね(笑)。
——楽しみにしてます!