——ボーカルとしての部分と、アーティストとしての部分で、普段から自身を高めるためにどういったセルフ・トレーニングをしてますか？

卓偉：将くんが僕に対してストイックなイメージを持ってるって言ってましたけど、そこは当たっていて、ジョギングやちょっとした筋トレ的なことは、やっぱりやりますね。煙草を吸ったり、お酒を飲んだりする？

将：煙草は吸わないんですけど、お酒は少し飲みます。

卓偉：そうなんだね。僕は、煙草は止めて、酒は元々飲めないので、今は酒も煙草もやらないんですよね。でも、そういう風に思われなくて、めっちゃ吸って、すっごく酒を飲んでるように思われるんだけど（笑）。

一同：（笑）

卓偉：全然逆で、それはやらないし。ツアー中は辛いものやしょっぱいものは食べなかったりしますね。辛いものを食べ過ぎると声が出づらくなるんだよね。

将：自分は乳製品がダメです。

卓偉：分かる、分かる！ 痰が出るよね。だからカフェインや乳製品をツアー中は控えたりだとか、そういうことはやりますけどね。むしろ将くんのボーカルとしてのケアとか、そういう話を聞きたいですね。

将：僕は卓偉さんのCDを聴きまくって練習しまくってた時期は、すごく感化されてすごい走ってたんですけど、ここ数年はあまり走れてないなって。

卓偉：でも走ればいいってものじゃなくて、多分肺活量だったりするからね。水泳とかでもいいって言うし。

将：そうですね。生でライブを観させて頂いたのはこの前が初めてで、やっとだったんですけど、本当アスリートの動きだったんで、自分はもう12年続けてますけど、また一から見直したくなるような感じの素晴らしいステージでした。

卓偉：でも、A9さんのこの間のライブだって2時間以上はやってるでしょ？

将：はい、やってはいましたけど…。

卓偉：みんな、それぞれの運動量は相当なものなんじゃないですか？ ヒロトくんとか、結構、運動量すごいなって思ったけどね。

将：はい、そうなんです。うちのメンバーは弦楽器隊が結構動いてくれるんで、ボーカルは逆に動かない方がいいよっていう感じのアドバイスをもらったりするんですけど（笑）。

卓偉：そんなフォーメーションがあるんだ（笑）。でも、そういうバンドもいるよね。BUCK-TICKさんとかそうだよね。あっちゃん（櫻井敦司）は動かないよね、全然。ギタリストが動くって感じだよね。

将：そうなんですよね。

卓偉：そういうフォーメーションの打ち合わせみたいのは、バンドの中であるんですか？

将：ヴィジュアル系独特の、この曲でチェンジしてとか、この曲で前に出て、下がってっていうのを昔は決めてたんですよね。今は自由にやってるんですけど、その時の名残みたいのは、少しまだあります。

卓偉：そうなんだね。自分はね、何にもないんですよ。全部アドリブで、バンドのメンバーにも好きにやってくれっていう感じだったりするから、そういうのにも興味があって、今日聞けたらなって思ってたんですよ。

将：駆け出しのヴィジュアル系の子は、大体、決めうちでやってるんじゃないかなって思います。

卓偉：なるほどね。いや、ヒロトくんはジッとしてられないタイプなんだろうなって思って。

将：結構昔からそういう感じでした。彼のバンドが解散した時に他の4人で池袋CYBERにライブを観に行って、「この子にしよう」って相談して声を掛けたんですけど。その時のライブが、ボーカルが真ん中の一歩下がった所に立ってるんですけど、上手ギターのマイクスタンドが何故かステージギリギリの先端に置いてあって、そこですごく煽っていて。ボーカルよりも目立ち過ぎていて、少しよくない部分もあるんですけど（笑）。

一同：（笑）

将：すごい主張が強い子だったんで（笑）。

卓偉：彼だけちょっと若いってこと？

将：はい、ちょっと若いです。

卓偉：なるほど、なるほど。僕も一度ステラボールでライブをしたことがあるんですけど、間口が広いじゃないですか。だから端から端まで使わないとステージが広く見えたままで終わっちゃうっていうのがあったりして、フロントは4人なんでしょうけどメンバーが5人いて、そういうフォーメーションとか動きの使い方とか素晴らしいなと思いましたけどね。

将：有難うございます！

卓偉：ベースの沙我くんはスタイルいいしね。ベーシストはああであって欲しいって感じだったね。

将：お褒めの言葉を戴きまして、有難うございます！

 

 

Photo：大参久人