LOFTという実家に帰ってお祭り騒ぎをする
──うまくつなげていただいてありがとうございます(笑)。JILLさんのブログにイベントの内容が軽く触れられていましたが、改めてコンセプトを聞かせてもらえますか。
JILL:昔、通称“PERSONZ祭り”っていう不埒なイベントをLOFTでやったことがあったんですよ(『C'mon 2nights』[1987年8月27日・28日])。LOFTでのライブが満員になって、2デイズもバンバンできる頃。もうテイチクからのメジャー・デビューが決まってたのかな。
渡邉:その“PERSONZ祭り”も、2デイズでオールナイト公演を含む3ステージだったんです。
JILL:ゲストもいっぱい集まってくれてね。「DEAR FRIENDS」をシーナと(石橋)凌とPANTAさんと唄ったりして。そんな“PERSONZ祭り”をそのままやるわけにもいかないので、今回の3ステージのコンセプトは80年代に私たちがLOFTでやっていたステージ・パフォーマンスを再現して、それをみんなに体験してもらいたいってことなんです。と言うのも、当時のLOFTでのライブを見たことがある人も今や少ないだろうと。
渡邉:いくら満員だと言っても、小滝橋通りにあった頃のLOFTはキャパが300人くらいだったじゃないですか。
JILL:これからデビューするぞ! っていう27年前の自分たちにはそれなりのパワーや若さがあって、その時のイメージをモチーフとしつつ、今の自分たちに何ができるのか? をテーマにしたいんですよ。まぁ、LOFTだから実家に帰るようなものですよね。初心に返ってお祭り騒ぎをするっていう(笑)。
──みなさんが影響を受けて聴いていた曲のカバーも披露されるそうですね。
JILL:さっき話に出たメドレー同様、PERSONZは今までステージでカバーをやったことがないんですよ。前にもカバーをやりたいと提案したら、渡邉君が頑なに嫌がったんですよね(笑)。
渡邉:焦らしの美学がまたここで活きたわけですよ(笑)。
JILL:80年代に自分たちが好きで聴いていた曲を、私が3曲、3人が1曲ずつの割り振りで選んだんですね。全部で6曲を3ステージで2曲ずつ披露します。ブロンディー、ネーナ、マドンナ、シンディ・ローパー、ジョーン・ジェット辺りの曲を。今年の秋のツアーで、PERSONZのコピー・バンドにオープニング・アクトとして出演してもらうんですよ。彼らにカバーをしてもらうわけだから、その前に自分たちも軽くやっとくか!? って感じですかね(笑)。
──特大の模造紙を使った独創的なパフォーマンスも再現されるそうですね。
JILL:模造紙を白い幕に見立てて、本番が始まると、スプレーで逆文字を書いてから紙を破って私たちが登場するっていう。その時の写真が残ってるんですけど、最前列には3人くらいしかお客さんが立ってないんですよ(笑)。
渡邉:もの凄い初期の頃ですからね。お客さんもまだ20人くらいしかいなくて、その内の半分は本田さんが連れてきた弟分みたいな人たちで。その頃は模造紙を始め、いろんな試みをやっていたんですよ。ステージにテレビを持ち込んだりとか。
──テレビですか!?
JILL:ブラウン管のテレビをあの狭いステージに3台くらい置いて、演奏する曲に合ったビデオを流したりして。お金はなかったけど、そういうアイディアだけはふんだんにあったんですよ。ひたすらにがむしゃらで、ちょっとでも動員を伸ばすように躍起だったんです。
──そういう一風変わったパフィーマンスをするバンドは、PERSONZ以外にもいたんですか。
JILL:ステージで聖書を燃やしていたオートモッドみたいなバンドもいましたね(笑)。私たちに限らず、当時は何でもアリの時代だったんですよ。
──あと、物販も昭和世代には涙の企画が目白押しということなんですが。
JILL:Tシャツも80年代仕様なんですよ。昔、フライヤーの版下は自分で切り貼りして作っていて、その写真が残っているので、それを活かしたTシャツを限定で作ろうと思って。イベントも物販もそんなふうに遊び心が満載でありつつ、当時から30年経った今だからこそ醸し出せる面白さを感じ取ってもらえたら嬉しいですね。
──“BACK TO THE 80's”をテーマにしながら、当時のステージを追体験することで現在進行形のPERSONZをまざまざと描き出すという趣向なんですね。決して懐古主義に走るわけではなく。
渡邉:もちろんです。
JILL:今もずっと現役でバンドを続けていなければ、過去を振り返ることもできませんからね。とにかくこの3ステージを皮切りとして、ゴールの武道館まではずっとお祭り騒ぎにしたいんですよ。もう焦らしもナシでね(笑)。















