それぞれのルーツ
——みなさんのルーツとなった音楽や初めて買ったCDは何だったんですか?
石川:俺は当時見てた『ロングバケーション』の主題歌「LA・LA・LA LOVE SONG」(久保田利伸)が初めて買ったCDですね。ルーツは、母親がCDを持っていたのでいろいろ聴いてたんですけど、その中でもちっちゃい頃から尾崎豊さんが好きで、生命の叫びというか魂を削って歌っている歌声がすごく印象的で、小学校5〜6年の時に一人でカラオケに行って尾崎豊さんの歌を初めて歌ったのが、自分が歌うキッカケになった感じですね。
——そうなんですね! 当時で考えると一人でカラオケってすごいですね。
石川:友達いなかったんで(笑)。まだ「ヒトカラ」って言葉もなかった時代だし、小学生だったので、店員さんに心配されていたと思いますけど(笑)、歌いたかったんですよね。
Sachiko:ませてますね、ある意味(笑)。小学生で一人行動できる子って結構自立してますよね。
石川:一人行動をせざるを得なかったからね。友達いないから(笑)。
松本:町にカラオケがあるっていうのがまたね。田舎過ぎてコンビニもなかったので。今は水が汚れてしまって魚の死骸がたくさん浮いているんですが(笑)、釣りの名所って言われている湖もあるんです。
——明人さんは釣りに行ってたんですか?
松本:行ってないです。
Sachiko:釣りをしてたってイメージはあんまりないですよね。
松本:実はヨットをやってたんです。
石川:もっとイメージない!
松本:小学生の時に世界大会にも出たんです。
一同:えー!!
——意外な一面が垣間見えましたね! ところで明人さんが初めて買ったCDは?
松本:初めてCDを買った時は、シングルでPUFFYと、アルバムでBackstreet Boysの2枚買ったんです。
——ルーツは?
松本:父親がいろんな音楽を聴いていたり、家にレコードやピアノやギターがあったりしたんです。で、常にテレコみたいのを持ち歩いて生活してて、町で見かけたおじいちゃんの様子とかを歌って録ったりして遊んでたんです。
——作詞・作曲ですか?
松本:そうです(笑)。
石川:アーティスティックな小学生(笑)。
松本:小学生じゃなくて、もっとちっちゃい時です。
石川&Sachiko:もっとちっちゃい時!?
松本:小学生になったらギターを始めました。ビー玉を弦に弾いてギターのホールの中に落ちないようにする一人遊びをしたりもしてました(笑)。
——お友達は?(笑)
松本:当時はいました。
石川:今はいないみたいな言い方を(笑)。
松本:今はちょっとずつ増えてきました(笑)。で、ルーツはどれにあたるんですかね?
Sachiko:人に聞いちゃいましたね(笑)。
松本:あっ、でも光GENJIの曲を聴いて、歌って踊ったりはちっちゃい頃からしてました。ルーツは光GENJIです! 美メロが好きですね。
Sachiko:曲に日本のいい時代の節が入っていたりしますよね。もろ歌謡ではないんですけど、90年代のJ-POPのメロディのニュアンスがあって、でもサウンドは洋楽好きの人でも私たちが聴き馴染みのあるグランジ感とかが入っているから聴きやすいんですかね。
松本:有難うございます!
——では、Sachikoさんが初めて買ったCDは?
Sachiko: Backstreet Boysの『Millennium』だったと思います。小学校5年生の時にすごく流行っていたドラマのサウンドトラックでBackstreet Boysの「I Want It That Way」という曲が挿入歌として使われていて、そのドラマを見て「超いい!」って思って、そこから昔のシングルもアルバムも全部集めました。
——ルーツもですか?
Sachiko:ルーツも洋楽なんですよね。アメリカンポップスが好きで、BSBから始まってその当時すごく流行っていたBritneyとかChristina Aguileraとか、グラミーとかをバンバン獲っていたアーティストが私のルーツだと思います。
——洋楽を聴くきっかけはドラマだったんですか?
Sachiko:そうですね。ドラマの挿入歌で聴いて、メロディと声がすごくいいって思って、そこから英語に興味が沸いてヒアリングでずっと練習したりしてました。やっぱり洋楽のメロディやサウンド感は好きです。
ヴォーカリストを目指したキッカケ
——みなさんはなぜヴォーカルを目指したんですか?
Sachiko:私は、物心ついた時からアカペラで思い浮かんだメロディを一人で口ずさんで歌ったりしてて、4歳くらいからずっと歌いたいなって想いがあったんですよね。
——Sachikoさんも町を歩いている時の様子を歌ったり?(笑)
Sachiko:そういう感じです(笑)。
——聡さんは「ヒトカラ」がきっかけですか?(笑)
石川:(笑)あっ、でも俺も小学校ぐらいから、しゃべり相手いないんで(笑)、ポエムでもないんですけどその時に感じたことを書き留めたりしていて、歌うのも好きだから一人でカラオケ行ったりしてました。あとは中1ぐらいの時にアコギを持って路上で歌ったりしてましたね。
Sachiko:行動力ありますね。中学校の時も友達いなかったんですか?
石川:中3になってようやくできた。
Sachiko:でも、私もそんなに友達多くなかったですね。
石川:ホントに? じゃあこの3人は全員友達がいなかったんですね(笑)。
松本:いや、そんな、あれです。
Sachiko:一緒にしないでくれって?(笑)
松本:(笑)ヴォーカリストになりたいと思ったキッカケに繋がってくるんですが、小学校の時とかはずっと学級委員とかやってて、卒業制作で体育館の壁一面に絵を描くというのがあってそのデザインの指揮をとったり、送る会のお返しで劇を作ったんですが、その脚本と監督をやったり、合唱の指揮者をやりながらそれぞれのパートで足りないところをソロで歌わされたり(笑)。そんな感じでいろいろとやっていた小学校時代があって、そこでソロパートを褒められたりしたのがすごく気持ち良くって歌を続けていて、それがヴォーカリストを目指したキッカケですね。歌ってて気持ちいいのは今も変わってないです。で、中学生になったんですが田舎なのでヤンキーとかが多くて、学校のトップにヤンキーが立ってて、そこでいざこざというか派閥ができてて。それで人を信じるのをやめようって思って(笑)。
一同:(笑)
松本:友達がどんどんそっちに吸収されていくんですよ。
石川:学級委員 vs ヤンキーみたいな(笑)。
松本:そういう感じですね。友達のことを「知人」と呼ぶようになりました。
一同:(笑)