関西は大阪を拠点にVo&G 森良太、Bass白山治輝、Gt 小川真司、Dr 田中駿汰で結成されたBrian the Sunが、昨年振りにWeb Rooftopに登場!!
先日発売された2nd maxi-single『Baked Plum Cake』にまつわる事、ツアーの事など、昨年より一歩距離が縮まった彼らにインタビューを敢行!! (interview:樋口寛子/新宿ロフト)
楽器のニュアンスを生かした方がいいな
── 新譜が先日無事に発売された今の心境を聞かせてください。
森:ホッとしました。
── 今回の新譜の制作はいつから入りましたか?
白山:去年の年末頃から制作をしていましたが、本格的にレコーディングしたのは今年のお正月です。
森:お正月休みもなくすぐにレコーディングしました。
白山:先に3月に新譜を発売します! と告知をしてしまったので、その頃には録らないと間に合わない行程だったんです(笑)。
──4曲の収録楽曲は前から存在する曲だったんですか?
森:4曲の内2曲は昔からあった曲で、残りの2曲は最近に出来た曲ですね。
── ちなみに昔からある曲はどの曲ですか?
森:1曲目『Baked Plum Cake』と2曲目『Noro』ですね。前からお客さんに「CDにして欲しい!」という声がとても多かった曲です。
── 後半の2曲はいつに出来た曲ですか?
森:3曲目『Revolver』と4曲目『アレカラ』は、去年の後半ぐらいに出来た曲です。『Sister』と『Revolver』は実は同時に出来ていて。前作の1st singleはポップな曲調の方が良いかなと思い、表題曲が『Sister』になったのですが、『Revolver』はだいぶロック色が強い曲になったので、リリースするとしたら今しかないだろうと思って収録しました。
── 『Baked Plum Cake』の各パートの聴き所を聞いてみたいです。
森:曲によって楽器が違うので、音色の違いは耳が良い人だったらたぶん分かると思う。使っているギターが違ったり使っているアンプが違ったりと、結構繊細に使い分けをしていますね。
小川:より曲調にあった機材をチョイスした感じですね。
森:ちょっとだけ背伸びしてやっているので、音という意味では聴けば聴く程微妙な違いが出て面白いと思います。
白山:個々のスキルがUPして表現の幅が広がりました。
森:色んな人に言われるのですが、音が流行に乗ってないんです。音圧もそんなに大きくないし(笑)。自分で音量を上げないと他の音源に比べたら迫力は出ないと思うのですが、その分空気とか奥行きとか、そういった部分のこだわりがあります。今流行っている音って電波に乗せた時やお店でかかった時にスコーンって抜けてきますが、作品として奥行きがない音はずっと聴いていられないと思う。楽器のニュアンスを無視して音圧を上げるよりは、楽器のニュアンスを生かした方がいいなと思いました。
各楽器の全部の音がちゃんと聴こえるって重要だと思う
── 皆さんのお客さんはバンドのどんな所が良いと言ってくれる人が多いんですか?
森:人間性とか? それぞれキャラが凄い立っています(笑)。あんまりメインストリームに乗った音楽ではないから捻くれた人達が集まったバンドかも。
小川:1人1人の個性が立っているのはCDの中でも一緒で。各楽器の全部の音がちゃんと聴こえるって重要だと思う。それは最近流行っている音源とは、僕らが全然違う所ですね。
森:僕ら特殊なバンドだと思うんですよ(笑)。メインボーカルでギターをガチャガチャ鳴らしているのってあんまりいないと思う。
── 皆さんのお客さんって若いお客さんが多いですよね。だからこそ、先程話に出たように聴き分けて聴いているとしたら本当に凄いと思います。
白山:中学生から好きです! と言われて驚く事もあります(笑)。
自分の好きな人や伝えたい人に伝えたいなという思いが強くなりました
──『Baked Plum Cake』をリリースしてからレコード店等に挨拶廻りはしてきましたか?
森:タワレコ渋谷店では僕らのCDを流してくれて。「あっ。誰か来ている」ってざわついてくれて(笑)。そういう空気感があるんだなってめっちゃ安心しました。
白山:タワレコ新宿店では前作よりも大きな展開にして頂きました。
森:今回お店廻りして思ったのですが、今の音楽がどうとか分からないけど、僕は少なくとも誰に届くのか分からない音楽よりは、自分の好きな人や伝えたい人に伝えたいなという思いが強くなりましたね。
── 先日森さんのツイッターでそういった事を呟いていましたね。
森:お店廻りをすると果たして何が本物なのだろうなって。見栄えが良くて聴き触り良いのが多くて、果たしてそれはリアルなのかなって。
── 日々様々な世代のライブを見たり、人に触れる機会が多いですが、皆さんの1つ1つ階段を上っている様子にとてもリアリティを感じます。
森:めっちゃ思います。誰に向って歌っているのかですよね。
小川:逆にリアルじゃないと共感してもらえないですよね。
森:俺が思うのは同世代とかちょっと下の世代のお客さんは、自分達にとって本当に大事。一緒に大きくなっていこう! というのがないと。例えば青春時代これを聴いて育ったとなれば、歳をとってもずっと好きでいてくれると思っています。
小川:お客さんと一緒に歳をとっていけるしね。
── 前作と言い今回の新譜といい、Brian the Sunの全国流通盤はお客さんもとても喜んでくれてそうですよね!
森:めっちゃ喜んでくれていますよ。
── それはどんな所で感じますか?
森:ツイッターですね。例えば「○○レコード店はこんな展開でしたよ!」と教えてくれたり。
小川:なんなら全店舗教えてくれる子もいるぐらいですよ(笑)。
── 今来てくれているお客さんは、良い意味で皆さんが何をしても愛おしく感じるであろうお客さんに感じます。
森:バンドマンってお客さんの事を「お客さん」って言うじゃないですか。俺はちょっと違うと思っていて。「お客さん」なんだけど、「人」じゃないですか。演奏する会場が大きくなって、1人1人の個性が分からないからそういった呼び方をするのであって。俺等が今やっている範囲のライブはそんなに大きい会場ではないので1人1人の顔が見える事もあって。例えば朝起きて学校に行って、学校帰りはライブだ! と想像するともうなんかどうしようって思う(笑)。
── 前回のインタビュー時でもお話していましたね(笑)!
白山:MCでも話していましたよ(笑)。
森:めっちゃ大事なんですよ。1人1人が。その1人1人がお父さんお母さんに大事に育てられている訳ですよ。そうやって愛されている人に僕ら歌う訳だから適当な事は出来ない。
── ジャケットに関してもお聞きしたいのですが、ジャケット凝っていますね!
森:実は事務所の社長のアイディアなんです。社長が作家のカンノマイコさんの個展に見に行った時にビビッときた! と連絡があって(笑)。
小川:その後全員で見に行って「これだな!」って。
白山:僕らの音源を聴いてもらって今回のジャケットの為に書き下ろしてもらいました。
森:期間が短かったのに、とても丁寧にやって頂きましたね。
小川: CD屋さんにこれが並んだらどうだろうと考えて、これしかないなって。めっちゃパンチあるじゃないないですか。
森:CD屋さんに見に行ったら案の定パンチあるんですよ(笑)。
── では今だから話せるレコーディング時のエピソードがあったら聞かせてください。
白山:レコーディングしながら、炊事しながらやっていましたね(笑)。家みたいな場所でもレコーディングしたり、色んな場所でレコーディングをしました。僕とドラムはいつも先に録り終わるので、2人でスーパーに行って、予算内で食材を買ってきて料理を作ったりしました。
森:4人いたら役割分担が自然と出来ていて。自分は何にもしていないんですけど(笑)。
白山:僕は餃子を100個作ったり(笑)。個々の時間が余ったりしたのでゲームもクリアしたりしましたよ(笑)。
森:今回のレコーディングではそういった意味でも仲良くなりましたね。