ライヴに臨む際のテンションの高め方
──ALSDEADとBORNは、defspiralとは初対バンですか?
MAKI:僕らはdefspiralさんとは初めてですね。
猟牙:ウチもそうです。
MAKI:前のバンドからもちろん存じ上げていたし、僕らはずっと下から見上げていたような感じです。だからこうして共演させて頂くのはとても光栄なことだし、今日は客席で見ていたいくらいなんですよ。
猟牙:ALSDEADとはちょこちょこ一緒にやらせて頂く機会があって、自分たちが主催するイベントに出てもらったこともあるんです。直接知り合う前から俺はALSDEADの楽曲が凄く好きだったので、彼らと仲良くなるのは割と早かったんですよね。
MAKI:初めてBORNを見た時は衝撃的でしたね。まるで獣のように暴れまくるじゃないですか?(笑) “何だコイツは!?”と度肝を抜かれたし、これは敵に回したくないなと思って仲良くすることにしたんです(笑)。
猟牙:お互いに“いつか潰してやる!”という思いを秘めながら仲良くしてますから(笑)。
雨宮:私もBORNに対しては獣のような印象を持っていたんですけれども(笑)。
猟牙:はい、それはよく言われますね(笑)。
雨宮:今まさにライヴが始まる直前なんですが、テンションの高め方みたいなものはあるんですか?
猟牙:俺はライヴが始まる瞬間にテンションが変わるんですよ。ライヴ中は細かいことを何も考えてないんですよね。衝動のままに動き回ると言うか。
MAKI:普段の猟牙さんは全然獣みたいじゃないのに、僕らからするとそのギャップがまた面白いと思うんですよ。こんな暑苦しい衣装を着てますけど(笑)、ハートの熱い男なんです。
猟牙:確かに衣装は異常に熱いですよ(笑)。ライヴ中はアドレナリンが出ているので全く気にならないんですけど、ステージから降りた瞬間に汗や疲労が一気に吹き出してきて、身体が動かなくなるんです。それがライヴの醍醐味なんだと思いますけどね。
雨宮:TAKAさんとMAKIさんはどうですか。
TAKA:俺はステージに上がるまでに沸々と気持ちを溜めていって、ステージに上がった瞬間に爆発させるような感じですかね。ヴォーカリストには2パターンあるんじゃないですかね? 楽屋でみんなとワイワイやっていて、そのままスイッチを入れてステージに上がっていく人もいるし、黙々とイメージをしながらステージに立つのを待つ人もいる。俺は後者かな。
MAKI:僕は昔からステージで一気に爆発させたいと思っていたんですけど、よくよく自分の性格を考えてみると、それはかなりハードルが高いことに気づいて。本来は瞬発力でガッと行くタイプじゃないし、自然体で流れに身を任せるのが自分のスタイルなのかなと思ったんですね。だから最近は楽屋から静かな状態で、ステージに上がって徐々に熱を帯びていくことが多いです。
猟牙:BORNの場合、楽屋で大人しくしているとライヴが不発に終わることが多くて(笑)。楽屋で緊張してシーンとしていると、ライヴまでこぢんまりとしてしまうんです。
MAKI:随分と素直やな(笑)。
猟牙:楽屋でメンバー同士でくだらない話とかをしながら気持ちを高め合ったほうがいいんですよ。
TAKA:確かにそれはあるかもね。
MAKI:ALSDEADはメンバーの付き合いが非常に悪いんですよ(笑)。僕は楽しくやりたいほうなんですけど、みんな楽器を弾いたり、各々が自分の世界に入り込んでしまうと言うか。
猟牙:俺も楽屋で大人しくしていた時期があったんですけど、そうすると「何でそんなに暗いの!?」ってメンバーから怒られるんですよ(笑)。
TAKA:仲がいいなぁ(笑)。あまりフラットな気持ちでステージに上がると、居間にいるような感じになりますね。マイク・スタンドの前に立っても家のリビングにいるみたいで(笑)。そういうのが過去にたまにあって、それは良くないなと。
雨宮:ステージでは全然緊張されないタイプなんですか?
TAKA:緊張しないほうだと思うんですけど、緊張しなさすぎるとライヴに集中できないんです。やっぱり程良い緊張感がないと良くないですね。
MAKI:“落ち着こう、落ち着こう”と気持ちを落ち着かせていると、“あれ、次でもうラストや”みたいなこともあるんですよ。ラストになって急に盛り上がってしまうと言うか(笑)。
TAKA:みんな数々のライヴをやってきただろうから判ってくれるんじゃないかと思うけど、“このテンションで臨めば絶対にいいライヴができる”みたいなジンクスは恐らくないんじゃないかな。少なくとも俺はそう。
猟牙:そうですね。その時々でいろんなテンションがありますし。