Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュードナテロ('10年6月号)

エモーショナルもポップ感も、切なさも楽しさも、全部ひっくるめた
チャーミング・ロックという新たな時代を切りひらく

2010.06.01

感覚が一番大事

──先ほどマチャーキーさんがアルバムを作るにあたって曲がたくさん出来ていたとおっしゃっていましたが、実際どれぐらいできていたんですか?

マチャーキー:アルバム2枚分ぐらいはできていましたね。

さき:その中から今回はポップな感じを出したかったので、マイナー系の曲は全部削りました。歌重視の作品にしたかったんです。もちろん入らなかった曲の中には明るい曲もありましたけど、頑張って作ったみたい曲がたくさんあって、思い出として苦しかったので、それはドナテロっぽくないんじゃないかと思って削って今の12曲になったんです。

──"ドナテロっぽい"とご自身で思うのはどんなものですか?

546:普段生活している中で、ここが一番インスピレーションで動けるというか、思いついたことだけで成り立ってるみたいな感じはあります(笑)。それと、バカなことができるという部分は大きいですね。

──考えすぎた曲だから外した曲があるように、感覚を一番大事にしているということですか?

さき:そうだと思います。

──選曲のジャッジは、どなたがしているんですか?

さき:最終的には私がしている気がします。メロディーに言葉が乗らなければできないので。歌詞を書くのは難しいですよ。何を書けば良いのかがわからなくなって、自分らしさを見失って書けなくなった時期もあったんです。今は乗れば1時間ぐらいで書けることもあります。

──ということは、『ホワイトラビット』や『ROSSO』は、昔からある曲なので必死の思いで書いたものなんですか?

さき:『ホワイトラビット』はもがいていて、何でもいいやと諦めた時にスラスラ書けました。何かに捕らわれていて、いいやと思った瞬間に解放されたのかもしれません(苦笑)。

──とは言っても、歌詞の中では"孤独と闘うのさ"みたいな、諦めてるとは思えない言葉が乗ってますけど、この曲を聴いた時に現実を変えたいのかなという感じがすごくしたんです。当時、そんな感じってありました?

さき:はい。そんな感じでした。

──『クタビレアンブレラ』の歌詞には、"こんなあたしをイイ子だと 騙されてるフリをして"というフレーズがありましたけど、マチャーキーさんと546さんをさきさんがすごく従えているんだろうなと勝手に想像していましたが、実際はどうですか?

さき:私もそう思います。キャラクターが出ちゃってますね(笑)。546は曲に関していろいろ言いますけど、最終的には一番私らしくいて欲しいと望んでいると思うんです。その曲を書いている時に、普段歌詞を書く時は一人称を"僕"って使うんです。これが、私らしくいられるからなんですけど、「この曲では"僕"ってやめてみたら?」と言ってもらい"あたし"にしたんです。歌詞の内容が実はけっこうエグいんじゃないかと思うんです。そのエグい表現も546とマチャーキーの存在があるから中和できていると思いますし、たぶん女ばっかりでこの曲をやると気持ち悪いと思うので、そのバランスがドナテロは良い気がします。

──マチャーキーさんから見たさきさんってどんな方ですか?

マチャーキー:ストレートに何でも言ってきます。あとは後ろから見ていて、ギター持ってる時は格好いいですね。3人で初めてライブをやらなければならなくなった日のソロを、最後まで聴いた時は鳥肌が立ちましたよ。本当に大丈夫かなという不安は少しありましたが、本番に強いので心強いですね。

546:僕は、さきの方が年齢はひとつ上なんですが、妹的な姫的な感じで見ています。

さき:でも私、男には負けたくないんです。バンドに関しては特にそう思っていて、他のバンドのギタリストとかもすごく見ますね。

──こうやってお話をしていると、皆さんのワイワイした感じは作品でもそのまま出てる感じがあって、『うそつきたまご』は、バンドの雰囲気がすごく出ていますよね。

さき:あんな感じでリラックスしながらワイワイ録りました。

──この曲は、アルバムの中では珍しくアコースティックバージョンですけど、フックを入れたかったみたいなニュアンスはあったんですか?

546:それは狙ってます。もともとはバンドアレンジで作っていたんですけど、うまい具合にいかないねという話になって、アコースティックにアレンジし直したんです。最初にイメージしていた曲とはガラッと変わりました。

──演奏自体はノリ一発で録っているんですか?

さき:はい。ただ、私はメインのギターしか弾いてなくて、重ねる音は全部546がアレンジして弾いてます。なので、この曲は3人で合わせて録って、546がギターを別で録っているんです。他の曲もそうなんですけど。ライブは3人の音でやりますけど、私があまりコードを弾かないので弾かなきゃいけないところを足すのは546なんです。弾きながら歌うだけでカツカツなんですよ。最初は、エフェクターを踏むタイミングも取れないから、家で紙にエフェクターを書いて練習しました。最初はひたすら弾きながら歌って、紙のエフェクターを踏んで。

546:ダンレボ(Dance Dance Revolution)みたいな感じですよね(笑)。



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ドナテロの化けの皮の剥がし方

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1. ホワイトラビット
2. リンガーリング
3. ROSSO
4. クタビレアンブレラ
5. 6cm
6. うそつきたまご
7. リモートコントロール
8. Jackie's POCKET
9. Cb
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6月11日(金)LIVE INN ROSA syncl#28@第二弾!!
6月24日(木)下北沢GARAGE
7月17日(土)下北沢GARAGE
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