本当に至る所でアクシデントを起こしよるね
吉田:まぁ要するに、ロクに楽器も弾けなくて、機材も買えなくて今みたいにネットもやらないし、火をつけて遊ぶかクラブでバカ騒ぎするくらいしか楽しみがなかった俺らもようやく、こうしてちゃんと世に作品出せるようになったんやない? 育ちの良い組と違って要領悪いしさ(笑)。
風間:はい!! 吉田さん、ナイス・パスです。あの~、そういうわけで、ちょっと前振りが長かったけど、accidens in too large field、ニュー・アルバム発売おめでとうございまーーす!!!!
一同:(笑)
貞方:長すぎやろ? 前振り。
阿座上:今までのどっからが振りやったと?(笑)
宇都:デラシネDVDも。
風間:あ、ありがとうございます。
宇都:てか、できよるとDVD?
風間:え? …ええっとですね、まぁ、まずはアクシデンツの話題から行きましょうか(笑)。
貞方:あ、ほら、清水くんがトイレ行っとる間にだいぶ話が進んどるて。ちょ、清水くん!
岸本:サダ、聞こえてないよ。
貞方:清水くんって!
清水:え、何?
貞方:もう発売おめでとうまで行ったて。
清水:何の?
貞方:アクシデンツのよ!
岸本:あの、今の5分くらいで、だいたいアクシデンツ結成の流れからアルバム発売までの流れまで来ましたよ。
阿座上:それはちょっと無理があるけど。
吉田:でもアクシデンツの新作聴いたけど、凄く妄想的でいいよねぇ、頭の中がぐっちゃぐちゃにとっちらかって、もう何が何やらわからん! っていう感じがグルグル渦巻いていて、物凄くリアルなんよねぇ。空想と現実の狭間の境界線が消えかかってて、ヒジョーに危ない!(笑) でもこの感じ、まさに「今」の感じよねぇ。俺はバリバリシンパシー感じますわ。宇都くんの表現は昔からずっとそうだけど、危ない!(笑)
風間:とりあえずね、最初聴いた時はちょっと本当にビビった。もう聴いてすぐいろんな人にメールしたけんね~。
貞方:ちょっとズルイよね。あれ聴いたら、まさかあのライヴハウス潰した犯人が作った音源とは思えんもん。
吉田:いや、ああいう人は放火癖あるよ、絶対!
一同:(笑)
風間:まぁ、じゃあ、ちょっと今回のアルバムについて、3人から一言ずつ、ってどうすか?
宇都:え? 何を言えばいいと?
風間:いや、別に何でもいいんで。
宇都:もうライヴハウスに火をつけたりしないんで、今後もよろしくで~す。
一同:(笑)
清水:みんな成長して社会性溢れる作品になったね。音質もきれいだし、火つけようがつけまいが(笑)、僕らとしてはバランス良くコントロールできた音源にできました。
阿座上:ギター・テクが満載!
宇都:何それ…今のコメントもカットで!
風間:んで、アレいきましょうよ、あの、レコーディング秘話。
吉田:え、何? 何?
宇都:いや、なんか、広い場所で録りたいなっていうのが最初にあって…。んで、清水くんの友達にポルノ映画館で働きよう人がおって。
清水:んで、まぁ、なんか機材とか持ち込んで。でもポルノ映画館って朝まで開いとるけん、勝手に閉めて、苦情来る前にってバリバリ急いだんやけど。でもあと1曲で録り終わるってところで、隣のビルの人が入ってきてから。
阿座上:めちゃめちゃ怒鳴られよるんすけど、俺ら録音中やけん途中で演奏やめるわけにもいかんし。
清水:やけん、今回録ったやつ、よく聴いたら、後ろでかすかにおっさんの怒鳴りようのが聴こえるんすよ(笑)。
一同:(笑)
宇都:まぁ、でもミックスでだいぶ削ったけん。
清水:でも物凄い爆音で聴いたら、たぶんわかるよ、あれ。
吉田:あ~、でも、そのおっさんに怒鳴られよう緊張感は音に出とったね(笑)。
貞方:本当に至る所でアクシデントを起こしよるね。
一同:(笑)