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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】菊地佑介(plane)× 真戸原直人(アンダーグラフ)(2007年11月号)- 10年越しの対談が実現!

10年越しの対談が実現!

2007.11.01

左のページに続き、planeのアルバムリリース特集です。こちらでは、planeがバンドを始めた当時から付き合いがあり、日頃から相談に乗ってもらっているというアンダーグラフの真戸原さんを迎えての対談。ソングライターであり、メロディーメーカーであり、ボーカリストであるという同じ立場にいるお二方。出会ってから10年が経過し、常にお互いバンドとして、ボーカリストとして成長を意識しながら、今日に至る。今回は、planeがアルバム『locarizer』を、アンダーグラフがシングル『セカンドファンタジー』をリリースするということで、お互いの作品の話から、今後のことまで、「今日、初ライターやねん」といつのまにかライターと化した菊地さんが奮闘したおかげで、普段のインタビューでは聞けないお話もたくさん聞くことができました。「10年後にこうやって対談ができることが嬉しい」とおっしゃっていた言葉通り、とても嬉しそうに話をしていました。その雰囲気をお伝えできればと思います。(text:やまだともこ)

辞めちゃうんじゃないかという時期があった

──お二人は大阪にいた頃からのお知り合いなんですよね?

菊地:出会いは大阪城公園でストリートライブ(通称:城天)をやっていた頃で、10年来の付き合いですね。出会ってからしばらくして、アンダーグラフが東京に行くっていきなり言い出してですね。その時、「行かんほうがええんちゃう?」って誰かを止めてんな。そこからお互い2004年にデビューしたんだよね。

真戸原:planeは賢く計画性をもってやってきたんだよね。

菊地:ちゃうちゃう。僕らも東京に出てメンバーと一緒に住んでいたからアンダーグラフと状況は一緒でしたよ。そこに遊びに来てくれましたもんね。

真戸原:社交辞令ですよ(笑)。

菊地:いやいや(苦笑)。ところで、アンダーグラフは11/21に7枚目のシングル『セカンドファンタジー』が出ますね。どうですか、リリースするにあたって。

真戸原:がんばっていかなあかんなと思ってますよ。

菊地:この曲はサビに行く前のメロディーの感じがポイントだと思いました。

真戸原:初めてできた転調の曲やね。あまり自分ではやったことがなかった。ギターのコードネームが思いつかない感じの曲を意識して作りました。

──『セカンドファンタジー』は、曲ができなかった時期を乗り越えてできた曲だとライブで言われてましたよね。

菊地:まとさんでも曲ができないことがあるの?

真戸原:あるよ。一人で作るからね。

菊地:今回、ですます調がいつもより強いよね。曲ができない時ってどうしてる?

真戸原:詞を書いてみて、わからんところはわからんって無理をしないで真正面に向き合ってみたらできたんだよ。『セカンドファンタジー』は気持ちよく聴ける曲にしたくて、今の感じになったんです。

菊地:僕は、半身浴しながら『セカンドファンタジー』をいつも聴いてるんですよ。

真戸原:半身浴しながら…(笑)。

菊地:一番リラックスできる状態で聴いてんの。

真戸原:服着て聴いてよ(笑)。

菊地:(笑)2曲目の『9[ナイン]』は野球がテーマになってますよね?

真戸原:違うよ。10点じゃなくて9点でも良いんだよっていう話なんだよ。

菊地:そういう意味なんや。歌詞に“グランド”とか出てくるし、まとさんは野球やってたから、野球の歌やと思ってた。もう一回聴き直さないとな。でも、野球こそまさに10点満点じゃなくていいスポーツじゃないですか。イチローさんの名言がありますよ。「3回打って1回ヒットを打ったら」いいって。

真戸原:そうやな(苦笑)。

──お互い新しい作品を聴いてみてどう感じました?

菊地:アンダーグラフやなと思いましたよ。イントロの音がいいですよね。あれは凝ったんじゃないですか?

真戸原:(笑)全部凝ってるよ。

菊地:でも、イントロって一番大事じゃないですか。

真戸原:planeは常に変わり続けてるよね。僕らの知ってる頃のplaneよりも成長してる。4人ありきでちゃんとやってるね。

菊地:ありがとうございます。でも、まとさんだって変わってるでしょ?

真戸原:歌のスタイルは変わって来てる。あとは、メンバー仲良くやって欲しいな(笑)。

菊地:今一番仲良いですから。それより、大阪で出会って10年後にこうやって対談ができるって嬉しいですね。お互いデビューできてよかったですよ。最近のアンダーグラフは何しているんですか? 毎日、アンダーグラフのホームページは見てんねん。

真戸原:(笑)ありがとう。ずっとアルバムのレコーディングをやってるよ。

菊地:アルバムに入れる曲はどうやって決めるの?

真戸原:だいたい俺が決めて、メンバーにこういう流れでやろうって言う。

菊地:反対の意見が出たら?

真戸原:話し合って決める。その意見のほうが良かったらそっちに決める。

菊地:そういうのはplaneも一緒やね。

真戸原:でも、スタジオの雰囲気は俺らの方がいいと思う(笑)。

菊地:俺らもめっちゃええで。一時期はほんまにヒドかったけどな(苦笑)。そういうのでも悩んでて、話を聞いてもらっていた時に、まとさんの名言があるんですよ。「菊地君、やさしさの距離感やで」って。やさしさの距離感が必要だと。ええこと言うなあって思いましたよ。

真戸原:菊地君はまじめに考えすぎてメンバーとも近い距離で付き合おうとしていたから、そうじゃないと。

菊地:勉強になりましたね。まとさんとは会うと音楽の話をするんです。ポイントポイントでそういう話をしてますよ。僕からしたらお兄ちゃんなので。

真戸原:バンド暦は先輩じゃないですか。

菊地:こういう芸人さんみたいなややこしいことを言うんです(笑)。

真戸原:(笑)もうバンドは長くやってるよね?

菊地:11年目になりました。

真戸原:辞めるんちゃうかなと思ったことがあったけど、なんやかんや続けてるよね。だから、好きなんやろうなって思いましたよ。

菊地:好きなんかな。そう考えると自分でもよく続いてると思いますよ。

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