格好付けるためにバンドをやり続けている
──ワンマンは10年の歴史を1日で見せてやるぞ、みたいな感じですか?
SUZUKI:いや、そんな大それたことはしませんよ。90分くらいで終わるんじゃないかな。ただし曲が短いから、40曲はやると思うけど(笑)。
パンサー:ゲストとかはないんですか?
SUZUKI:ここにいるマイライトのアサノが、スペシャル・ユニット“ぼんくら”として弾き語り出演するよ。
アサノ:それは弾き語りじゃなくて、“弾き殴り叫び”と自分では呼んでます。
SUZUKI:そんなのはどうでもいいよ(笑)。
アサノ:いやいや、そこは凄く重要ですよ!(笑)
SUZUKI:まぁ、ワンマンは初めてだから準備が大変ですよね。
SAB:何なら俺、弾きに行きますよ。ハンドマイクで1曲くらいどうですか?
SUZUKI:いいよ、やろうよ。えーと、やっぱりワンマンは2時間半やります! 亨を入れてハモるから(笑)。
パンサー:でも、SABさんは「あれ弾け」って言われたら弾けるんですか?
SAB:練習してくるよ。
パンサー:んじゃ、どう転ぶか判らない。練習してきたのに「やっぱいいよ」って言われるかもしれないし(笑)。
SAB:それは別にいいよ。だってPULLINGが主役なんだから。
大塚:昔の曲はやらないんですか?
SUZUKI:もちろんやりますよ。
大塚:ベースが変わって、スラップありとなしで同じ曲を2回やったりとか?
SUZUKI:いや、それは面倒くさいからやらない(笑)。
──ご祝儀と称して、関係者からまたお酒がたっぷりと舞い込みますね。
SUZUKI:今回は多分、一人が両肩に乗っけて缶ビール2ケースずつ来るでしょうね。まぁ、すぐに全部なくなるだろうね。みんな自分達で酒を持ってくるんだけど、結局自分達で呑んじゃってオシマイなんだよね。農家のような自給自足もいいところだよ(笑)。
──それはご祝儀でも何でもないですね(笑)。
SUZUKI::でも、持ってきてくれたっていう事実が嬉しいですよね。
──では、ワンマンはゲストの方が多数ご来場ということで。
SUZUKI:それはまだ言えませんね。
──もうここで言っちゃってるようなものですよ(笑)。あの、バンドの10年についてもう少し伺いたいんですけど…。
SUZUKI:そんな真面目な話ですか! テンション下がっちゃいますよ!(笑)
──というか、それがこのインタビューの趣旨なんですけど(笑)。SUZUKIさんが10年間バンドを続けてきた意義を聞かせて下さい。
SUZUKI:バンドっていうのは、食うためにやってるわけじゃないですよね。あくまで格好付けるためにやってます。亨がバンドをやってるのは何でなの?
亨:多分、始めた時と今は違ってるんだけど、ステージに立ってる時の自分が気持ち良くなってるからバンドをやり続けてる。これで暮らせていけたら最高だな、と。SABは?
SAB:ステージ上は俺自身でありたいっていうか…普通ですかね?
SUZUKI:俺が思うに、SABはミュージシャンなんだよ。亨とアサノと俺はロックンローラー。もちろんそれはどっちのレヴェルが上とかじゃなくて、要するにその人ができることは何かっていうこと。一心不乱に楽器を奏でるタイプなのか、その時お客さんがこっちをどう見てるかが気になるタイプなのかの違い。俺はステージという場所を借りて自分自身を発散させたいんだよ。
SAB:俺もそうですよ。
SUZUKI:いや、違う!
SAB:本当はそうなんですよ。テクニカルだとか演奏が巧いとか言われると、サブイボが立つんです。
SUZUKI:SABだけにサブイボ?(笑)
──……えーと(笑)、ぼちぼち締めましょうか?
SUZUKI:まだ俺が喋りたい話をしてないじゃないですか! コラッ、大塚!
大塚:いやいや、文字数はもう充分稼ぎましたよ(笑)。
パンサー:じゃあ、その訊いて欲しい話のヒント的なものは?
SUZUKI:ナニ!? いや、もう酔っぱらって訳わかんねぇからもういいや(笑)。